1杯のコーヒーを飲めばSDGsに貢献できる? わかりやすい! 17の緊急課題をコーヒーに置き換えて解説した本

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公開日:2021/3/26

コーヒーで読み解くSDGs
『コーヒーで読み解くSDGs』(Jose.川島良彰、池本 幸生、山下 加夏/ポプラ社)

 仕事のブレイクタイムや休日のひと時などに、何気なく飲んでいるコーヒー。日常に溶け込んでいるその1杯が、実は未来を変える旅につながっていることをご存じだろうか。2021年3月17日(水)に発売された『コーヒーで読み解くSDGs』(ポプラ社)は、コーヒーを通じてSDGsを分かりやすく解説していく1冊である。

 最近では、小学校から大学までの教育現場に取り入れられているというSDGs。これは「Sustainable Development Goals」の略で、日本では「持続可能な開発目標」と訳されている。SDGsでは「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う」「各国内及び各国間の不平等を是正する」など、環境や経済、社会に関わる17の目標を掲げており、それらの目標はコーヒー業界がSDGs以前から取り組んできた課題の縮図でもあるのだ。

『コーヒーで読み解くSDGs』目次より

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 同書では、コーヒーハンター、大学教授、国際NGOの元職員という3人の著者がSDGsの目標をコーヒーにすべて置き換え、その実態を紐解いていく。一見難しそうに思えるが、SNSでは「課題解決の為に行われていた活動、現地で実際に起こっていることに絡めて書いてあるので分かりやすかった」などの声が。また、「コーヒーを通じて世界はまだまだこれから変えられると信じたい」といった反響も上がっている。

 2021年3月13日(土)には、著者3人によって同書を読み解くオンラインサロンも開催された。著者の1人であるコーヒーハンターのJose.川島良彰は、「山下加夏さんと話しているうちに、コーヒーはSDGsそのものじゃないかと思うようになった。そこで、日頃から飲み慣れているコーヒーでSDGsの説明をすると、もっと皆さんがSDGsに親しみを覚えてくれるだろうし、理解するようになってくれるんじゃないかと思った」と執筆の経緯を説明。東京大学にてアジアにおける貧困と不平等を研究する池本幸生と、サスティナビリティ・アドバイザーの山下加夏に声をかけ、コーヒーの価値観を変える一冊が誕生するに至ったのだ。

 たった1杯のコーヒーで、誰もがSDGsに貢献できることに気づける同書。お気に入りのコーヒーを片手に、ゆったりとした気持ちで読んでみてはいかがだろうか。