30代独身男の子育て! ゆっくりやさしく「家族になる」ことを教えてくれるコミック

コミック

2011/9/4

うさぎドロップ (1) (FC (380))

ハード : 発売元 : 祥伝社
ジャンル:コミック 購入元:Amazon.co.jp/楽天ブックス
著者名:宇仁田ゆみ 価格:1,008円

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松ケンがイクメンに挑戦!といった煽り文句で宣伝された映画『うさぎドロップ』。アニメ化も決定し、いまやイクメン漫画の代表格(イクメンという造語への違和感をぬぐいきれないのはさておき)。
  
祖父の遺した隠し子・りんを引き取ることにした30代独身のダイキチ、二人が家族になっていく様子を描いたコミックです。

ダイキチは特別、デキた男でもありません。不器用で、マイペースで、たぶんそれなりに自分勝手で、わがままです。自分の思うとおりに生きてきた男。そこらへんにいる普通の男の人。
  
りんを引き取った理由だって、いたってシンプル。肉親を亡くし孤独のなかにいるりんの気持ちを無視して話を進める、親戚への違和感から、たいして熟考することもなく決めたこと。でもそのダイキチの感じた「なんかちがう」は、「かわいそうじゃないの!」という感情的な同情とは別物で、背負うと決めたりんにそれ以後、徹頭徹尾、寄り添うのです。
  
そうするうちにだんだん「父親」になっていく。その過程がほほえましく、りんのダイキチに向ける信頼と愛情、日常の些細なりんの成長がいとおしくて、家族になっちえく二人の姿を見守りたくなります。でもたぶん、みんなそうやって、だんだんと家族になっていくものなんだと思うのですよ。
  
と、そんな堅苦しいことはそれくらいにして、まあとにかく、りんがかわいいんだな~これが! そしてダイキチ、いい男! 先に書いたことと矛盾するようですがでも、誠実に向き合い自分も変わっていく、なんてことそうそう簡単にできませんよ!
  
おそらく描かれていない部分で、葛藤があったり、悩んだりしたこともあるんでしょうが、でも、やっぱりダイキチの真摯な(そして適度に適当な)子育て、それに向き合う姿は世の女性の理想だと断言します。(某デザイナーさんに「ダイキチみたいな男なんていないからね!」と一刀両断されました)
  
電子化されているのは3巻までで、遺された母子手帳からりんの母親の行方を捜したり、ダイキチが、りんと家族になる最初のいしずえが描かれています。第一部は4巻まで、りんが高校生になる5巻からはけっこう驚きの展開なので、電子で気になった方はぜひ、続きも読んでみてください。
  
個人的には、ごくごくたまに描かれる、ダイキチのロマンスに身もだえします。

最初はほとんど口もきかなかったりん。その心にたった一人、寄り添おうとしたのがダイキチだったのでした

とはいえ待ち構えているのは「生活」! ここからダイキチの、初めてづくしの日々がはじまるのです (C)宇仁田ゆみ/祥伝社
※画面写真はeBookJapanのものです