「疲れた……」「もうムリ」──そんな疲れが限界突破した人に勧める超簡単レシピ! レンジを活用して疲れを乗り切れ!!【作ってみた】

暮らし

公開日:2021/6/6

もうがんばれない日のための 限界ごはん
『もうがんばれない日のための 限界ごはん』(杏耶:著、平川あずさ:監修/KADOKAWA)

 緊急事態宣言の影響で、多くの飲食店が休業あるいは時短営業を余儀なくされている。そのため、遅くまで働いている人々が食事にありつけないという事態にもなっているのだ。「自炊すればいいじゃない」と思う向きもあろうが、ただでさえ普段はやってない自炊を、働き疲れた状態でやれといわれても難しいだろう。それでも何か食べなければ、気力も体力も限界が来てしまう。そんなときのために覚えておくべきなのは、どれだけ疲れていても最後の力で作れる「超簡単な料理」なのだ。『もうがんばれない日のための 限界ごはん』(杏耶:著、平川あずさ:監修/KADOKAWA)には、自身の状態に合わせて作れる、極めて簡単で体にもよいレシピが満載だから本当に助かる。

 本書を活用する上で注意しておきたいのは、基本的に「レンジ使用」が前提だということだ。なら「冷凍食品でいいじゃん」と思うかもしれないが、さにあらず。本書の監修者である栄養管理士の平川あずさ氏は、自分で料理を作れば体調に合わせた味付けなどが可能になり、さらに自分で作ったことによる達成感も得られると指摘。自分で素材を扱いながらレンジをうまく活用することが、本書のやりかたなのである。では本書に記された「限界度」を示しながら、掲載レシピに挑戦してみよう。

【限界度MAX】限界溶き卵スープ

 風邪をひいて動けないなど、何をやるにもしんどい状態が誰にも時にはあるだろう。そういう限界MAXなときに覚えておくと便利な料理がこの「溶き卵スープ」。平川氏いわく「究極の点滴スープ」ということで、弱った体にも優しい栄養士も太鼓判のスープなのだ。材料は「卵1個」「鶏ガラスープの素」「万能ネギ」「ゴマ」「熱湯」以上である。作りかたは以下。

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1.茶碗に卵と鶏ガラスープの素を入れ、溶きほぐす。
2.茶碗に熱湯を注ぎ、万能ネギとゴマを振りかけて完成。

 支度から入っても、5分あればすべてが完了する手軽さ。しかも「レンジ前提」と先述しながら、このレシピはそれも不要なのだ。上記の材料が揃わないという場合もあるかもしれないが、それなら溶き卵に熱湯を注ぎ、醤油とか塩で味付けするだけでも十分いけると思う。とりあえず何かあったときのために、卵はストックしておきたいところだ。

【限界度30%】彩りアクアパッツァ

 あれこれと雑事を済ませて疲れてしまったが、買い物くらいは……というのはよくある話。そういう疲れ30%程度のときに役立つレシピが「彩りアクアパッツァ」である。簡単なわりに見栄えもよく、メインディッシュとして十分に通用するひと皿だ。材料は「サーモン切り身ひと切れ」「ミニトマト6粒」「アサリ缶(サラダ用)」「チューブにんにく」「オリーブオイル」「日本酒「水」「塩」「あらびきコショウ」「パセリ」以上である。作りかたは以下。

1.サーモンの切り身とミニトマトを耐熱皿に載せる。
2.アサリ缶を1に汁ごと入れる。
3.チューブにんにく、オリーブオイル、日本酒、水を混ぜ、2にかける。
4.レンジ600Wで3分加熱し、塩、あらびきコショウ、パセリを適量ふりかければ完成。

 詳しい分量については、本書を参照されたい。基本的に材料を切ったりする手間もないので、15分程度でおよその工程は片づくはずだ。それでいて味はしっかりとサーモン料理なのだから、まさしくレンジ万歳である。

 料理をするとなると、思わず身構えてしまう人もいるだろうが、そんなに難しく考える必要はない。「溶き卵スープ」だって立派な料理なのだ。本書を眺めていれば、「これなら作れる」というレシピがひとつやふたつ、必ず見つかるはず。そういう手軽で体にもよい料理を作って、疲れがちなコロナ禍を乗り切っていただきたい。

文=木谷誠