皮も実も余すことなく! 美肌や動脈硬化予防を期待できる「ゆず」の活用法/私がいつも食べている季節の保存食

暮らし

公開日:2023/1/25

 日本人の寿命はどんどん延び、「人生80年」から「人生100年」時代へ向かおうとしています。健康に生きるために大事にしたいのが「1日3食」。とはいえ忙しいなか、日々しっかり食べるのは難しいと思っている方も多いはず。

「ちゃんと食べて、ちゃんと生きる」を実行しているのは、80歲の現役料理研究家・村上祥子さん。ふだん村上さんが作り置きしている保存食の作り方を、『村上祥子80歲 私がいつも食べている季節の保存食』にまとめました。

「なんだか手間暇がかかりそう…」と思った方、心配ご無用。“漬ける、煮詰める”は、電子レンジにお任せ! 簡単においしい保存食が作れます。ぜひ実践して、健康で豊かな生活を送りましょう!

 ゆずの皮や実にはビタミンやポリフェノールがたっぷり。たくさん出回る時期に「ゆずサワー」「ゆずみそ」「ゆずこしょう」を作りませんか?

※本作品は村上祥子著の書籍『村上祥子80歲 私がいつも食べている季節の保存食』から一部抜粋・編集しました

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食
『村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食』(村上祥子/KADOKAWA)

【前回】血流改善や血栓予防に!「酢玉ねぎ」を活用した簡単魚料理&ジュース3選/私がいつも食べている季節の保存食

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

皮、実ともにビタミンCがレモンよりも多く、柑橘類の中ではトップクラス。ビタミンCは活性酸素から体を守り、老化や動脈硬化を予防し、美肌を保ちます。特にビタミンEとともに働くことで相乗効果があるとされ、悪玉コレステロールの酸化を抑えて心臓血管系の疾患を予防します。

ゆずの皮にはポリフェノールやリラックス効果のある香り成分リモネンがたっぷりと含まれています。また、ポリフェノールの一種フラボノイド類は毛細血管を強化。ルテインは網膜の色覚色素が酸化するのを防ぐ役割を果たしていると考えられています。たくさん出回る時期に保存食を作っておきましょう。

ゆずサワー

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

・大さじ1あたり24kcal ・塩分0g

材料 (450ml瓶1本分)
ゆず…1個
氷砂糖…100g
酢…200ml
(穀物酢、米酢、玄米酢、黒酢、りんご酢などお好みのものでよい)

作り方

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

1 ゆずは湯をかけながら、表面をたわしでゴシゴシ洗い、キッチンペーパーで水分を完全に取り、1cm幅の輪切りにする。

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

2 瓶に氷砂糖を入れ、ゆずを加え、酢を注ぐ。

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

3 ラップはかけずに電子レンジ600Wで30秒加熱する。取り出したら 浮き上がり防止にラップをゆずに直にかぶせる。ふたをして常温で12時間おいたらできあがり。

・常温で1年保存できる。
・ゆずは取り出さなくてもよい。

ゆずサワーの炭酸割り

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

ゆずサワー適量を水や湯、炭酸水等で5倍に薄めて飲む。紅茶に加えてもおいしい。

ゆずみそ

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

ふろふき大根、田楽、野菜のあえものなど、冬の料理をおいしくしてくれるゆずみそ。生のゆずで手作りすると香りがさらに引き立ちます。電子レンジで加熱するので、練る必要はありません。

ゆずみそ

・大さじ1あたり41kcal ・塩分1.6g

材料 (できあがり200g)
西京みそ…100g
砂糖…100g
ゆずの皮のすりおろし…1個分
ゆずの搾り汁…大さじ4

作り方

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

1 耐熱ボウルに材料を全て入れ、泡立て器で混ぜる。

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

2 ふんわりとラップをかけ、電子レンジ600Wで2分加熱する。

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

3 すぐに取り出して混ぜ、熱いうちにふた付き容器に移す。

・冷蔵で6カ月保存できる。

ごぼうのゆずみそサラダ

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

・1人分133kca ・塩分1.7g

材料 (2人分)
ごぼう…100g
(A)塩…小さじ1/5
(A)砂糖…小さじ1
(A)酢…小さじ1
(A)サラダ油…小さじ1
(B)ゆずみそ…大さじ2
(B)マヨネーズ…大さじ1

作り方
1 ごぼうは6cm長さの細切りにし、水の中でもみ洗いし、ざるに上げる。

2 1を熱湯でサッとゆでてざるに上げ、(A)をまぶして冷ます。

3 ボウルに(B)を入れ、2を加えてあえたら器に盛る。あれば木の芽少々を散らす。

ゆずこしょう

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

九州のゆずの産地の特産品が今では全国区の人気調味料に。青ゆずで作るものと熟した黄ゆずで作るものがありますが、村上式ゆずこしょうは黄ゆずと一味とうがらしで作ります。フレッシュさが魅力です。

ゆずこしょう

・小さじ1あたり3kcal ・塩分0.1g

材料 (できあがり100g分)
ゆずの皮(白いワタも付けて)…100g
※ゆずは二つに切って汁は搾る。
一味とうがらし…小さじ1/2
塩…小さじ1/2

作り方

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

1 ゆずはへたと種とじょうのう(果肉が入っている袋)を除き、白いワタ付きの皮を2cmほどの乱切りにする。

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

2 フードプロセッサーに1を入れて滑らかになるまで回し、一味とうがらしと塩を加え、ペースト状になるまで回す。

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

3 量が少なく滑らかにならないときは、搾り汁小さじ2を加えて回す。滑らかになったらできあがり。

・冷蔵で1カ月保存できる。

ちりめんのゆずおろしあえ

村上祥子80歳 私がいつも食べている季節の保存食

・1人分14kcal ・塩分0.3g

材料 (2人分)
ちりめんじゃこ…大さじ2
大根おろし(汁をきる)…50g
ゆずこしょう…小さじ1/2
もみのり…少々

作り方
大根おろしにゆずこしょうを混ぜ、ちりめんじゃこを加える。器に盛り、のりを散らす。

<第4回に続く>

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村上 祥子
料理研究家・管理栄養士。福岡県生まれ。2022年2月で満80歳を迎えた。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。同大学内「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。著作は500冊以上。主な近刊に『祥子さん この知恵、いただきます。』『80歳、村上祥子さんの元気の秘訣は超かんたんレンチンごはんだった!』『 村上祥子さんの食べると生きる人生最高のレシピ』などがある。