自分が恵まれていることに無自覚な業平。康秀はその幸運に気づいてほしいと伝え…/超訳百人一首 うた恋い。2⑩

マンガ

公開日:2023/11/21

超訳百人一首 うた恋い。2

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超訳百人一首 うた恋い。2

超訳百人一首 うた恋い。2

ていかメモ

 こんにちは、定家です。このコーナーでは僕が平安マメ知識を教えるよ!
 まずは「六歌仙」について解説しよう。

【六歌仙】

 「六歌仙」の名付け親が誰かは分かっていないけど、マンガでも触れたように、その六人を選んだのは『古今和歌集』の撰者・紀貫之。彼の言葉を元に、後世の人が「六歌仙」という呼び名を広めたんだ。

 ところで、貫之が書いた六歌仙の紹介文。これがなかなか毒舌なんだ。「遍昭は歌は整ってるけど現実味がない」「業平は心が溢れるあまり言葉が足りない」「康秀は言葉は達者だけど中身がない」「小町は趣深いけど弱々しい」と、だいたい長所を少しあげた後、短所を突きまくる感じ。残り二人のことなんて、「喜撰はよく分からない」と投げて、「黒主は卑しい」と全否定する始末。小町についてだけは酷評の後に「弱々しいのはきっと女性だから」なんてフォローを入れたりもするんだけど、それにしても全然褒めてないんだよ。

 六人をぶった斬ったあとに「他にも歌人はいっぱいいるけど、この六人以外はきっと和歌のこと分かってないね」とも書いているから、一応評価はしているんだろうけど……それが全然伝わらないダメ出しっぷりには笑っちゃうよ。

 貫之がどういうつもりでこの紹介文を書いたのか分からないけど、こういうのをツンデレって言うのかもしれないね。

<第11回に続く>

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