第6回「この音とまれ!」

マンガ

公開日:2023/11/22

そして、今作の見所のもう一つ。
それは登場人物の魅力が溢れているところ。

今作は第一印象は決して良いとはいえない出会いをするキャラクターが多いのですが、必ずその後皆のことが好きになります。
基本的に時瀬高校の筝曲部には、ちょっとやんちゃだったり、人間関係に不器用だったりと、少し誤解されやすいような子達が多く集まっています。

そんな皆が、筝の音色にのせて気持ちを伝える姿にとにかく胸を打たれるのです。

作中にも「音は言葉で上手く気持ちを伝えられない人のための もう一つの言葉だよ」というセリフが登場します。

この言葉通り、不器用な彼らが筝で言葉を届けていき、徐々に心を通わせ合っていく姿を見ていると、すごく勇気が貰えるのです。

時瀬高校筝曲部の演奏にはいつも魂が込められていて、聴いていると目頭が熱くなるものばかりです。

私自身もこの作品に触れて、こんな素敵な音楽を届けられる人になりたいという想いも一層強くなりましたし、もっと人との繋がりを大切にしていきたいというふうに感じました。

きっと皆さんもこの作品を読んで、何か頑張ってみよう!だったり、もしも人間関係で上手くいっていない方が居たら、まだチャンスはあると前向きな気持ちを持てるかもしれません。

音楽からパワーも貰える今作「この音とまれ!」

ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか?

鈴原希実

<第7回に続く>

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