東京には慎み深さがない!? イタリア人が無限に物欲を刺激させられる理由 【『I♡TOKYO』連載第3回】

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2018/6/10

 謙虚さこそが日本人最大の美徳だと思っていないだろうか? 「(東京には)慎み深さがない」と断じるのは、イタリアで5万部を突破した大ベストセラー『I LOVE TOKYO』(岩田デノーラ砂和子:訳/学研プラス)の著者ラ・ピーナさん。ただしそれは、国民性ではなく「物欲」の話。「なんでも見つかる愛すべき東京」「この街のショッピングに、限界はありません」。

 フォロワー数は50万越え。イタリアでは人気のラジオDJでありミュージシャンの彼女は、幼いころから40回以上、日本を、東京を、旅している。そんな彼女が書いた東京ガイドは、一般的なガイドブックとは異なり、彼女独自の、やや偏愛的な視点がちりばめられている。その一部を今回は、土産物が増えたら日本でスーツケースを購入してまで持ち帰るという彼女の「物欲」をとおしてご紹介しよう。

■欲しいものが安く良質で、無限に見つかる!

「天にまします我らの神よ、褒め称えたまえ、ユニクロとGUを創業した人を!」……とおおげさな祈りには思わず笑ってしまうが、日本人でもその気持ちはわかる。どうやら外国人が抱く日本のステレオイメージに「日本は高い」というものがあるらしいのだが、そんなことは全然ないとピーナさんは断言してくれる。とはいえ、塵も積もれば山となる。東京は欲しいものが無限に見つかり、しかも良質だから購買欲がそそられるのだとピーナさんはいうが、そこで注意喚起するのではなく「あなたたちのクレジットカードが血まみれになるところが見たい」というのだから筋金入りの浪費家であり、旅を心ゆくまで満喫できるマスターである。

■物欲のアミューズメントパーク・ドンキ

 100円ショップのクオリティの高さは、外国人でなくても認めるところだろうが、同じくらい彼女が強く推薦するのがドンキ・ホーテ。「終わりなき商品の大群」と彼女が語るドンキの棚とカラフルで無秩序な店内は、物欲だけでなくアミューズメント欲求も満たしてくれる。コンビニ同様、24時間いつでも楽しめるのも時差ぼけに苦しめられがちな旅行者にはうれしいポイントなのだ。

■東京にはいたるところに夢の国が存在している

 ほかにも、ピーナさんのお気に入りなのがロフトや東急ハンズ。ホーム雑貨を探すときに重宝するのだという。「とんでもない種類のキッチングッズ」「探しきれないガーデングッズ」「ホームリネン」「旅グッズ全般」「全般の全般」……行くなら相当な時間を予定しておけと念を押す彼女の紹介文を読んでいると、あたりまえに通っていたその場所が東京ディズニーランドのごとく夢の国のように思えてくる。私たちの日常が享受している便利さは、想像以上に得難い幸福なのだ。

文=立花もも

<第4回に続く>