『週刊ツリメ』「カリフォルニアのディズニーランドに行った話」/【第31回】

エンタメ

公開日:2018/9/28

 第29回第30回を読んでからこのエッセイを読んでほしい。これはロサンゼルスの旅、第3話です。

 実は2話で終わりにしようとしたのだが、思い出を掘り返すと書くことがあり過ぎて2回で収まらなかったのだ。こういう時もあるよねぇ~(今時のギャル風)

 アメリカ人は日本人よりも自由気ままだ。というより自分を表現するのに長けているのかな? 壁を叩いてラップをしている男性を歩道で見かけたんだ。多分、僕と同じくらいの年齢だろう。当然歩く人達は、彼を不思議そうに見る。ところが周りの目なんて気にしないでやり続けているんだ。英語だから何を伝えているのか分からなかったが、僕にはカッコよく見えた。

 ロサンゼルスの街を歩いてると、日本の街並みと違うところに気付いた。アメリカの風景は、色が薄いんだ。壁、車、建物。ペンキ自体が元々薄いのか。そもそも塗装直しをしていないのかも知れない。アメリカのお味噌汁も味が薄かったなぁ。

 景色も違えばアメリカのディズニーランドも全然違った。

 その話をする前に皆さんはUberって知ってるかい?ぬいぐるみの名前ではないよ。日本の音楽アーティストでもない。これは配車アプリだ。ロサンゼルスだとタクシーより使われてるらしい。しかもこっちの方が全然安い。まぁピザハットみたいなもんだよね。直接食べに行くより、楽だしピザ専門店で食べるより値段もリーズナブル。そして美味い。そりゃあ皆んな使うがな。

 しかし運転する人はプロじゃない。一般人だ。初めて乗車した時は、何かされるんじゃないかと思った。ドアのポケットから銃を取り出し、頭に突き付けられ「死にたくなかったら金を出せ」って脅かされる妄想していた。きっと英語だから何を言ってるか分からず、あの世行きだ。せめて魂だけは黄金の国ジパングに送ってほしい。

 実際は皆んな優しい人達だった。懐に水鉄砲を持ってるかのような、笑顔が素敵な方達だったよ。空港からホテルに向かう時もUberを利用したのだが、50歳くらいのおっちゃんが来た。ずっと車内でMichael Jacksonの曲流してたから「very good」って言ったら、仲良くなったのよ。

 しばらくしてツリメの好きな曲を流して欲しいと言われたから、「black or White」を掛けたんだ。するとおっちゃんがハンドルを叩き始めたんだ。服に隠してた水鉄砲はマジの銃だったのかとその時は悟った。ホテルに着いてその曲を聴き返したところ、イントロで子供と父親の会話があるんだ。その中でお父さんがドアを叩くところがあるのに気付いたのだ。Uberのおっちゃんはそこを真似してたんだ。彼は大が付くほどのMichaelファンだったのだ。

 僕達が乗ったUber車の運転手はとても優しかった。ディズニーに行く際も利用したんだ。

 日本にもランドとシー、2つのパークがあるのと同様、カリフォルニアのディズニーリゾートにも2つあるのだ。しかも向かい同士であるから1日の半分はこっちで遊んで、夕方から隣のパークに行こう!みたいなことも出来る。日本は電車に乗らなきゃ行けないからね。

 とりあえず僕達はチケットを購入して入口に向かったんだ。そこで僕は喫驚した。チケットを確認するキャストにおじいちゃんとおばあちゃんいるのだ。怠そうに作業をこなしていた。それで並んでいて僕の番になった。パークチケットを渡したらスキャンして、顔写真を撮られたんだ。終わったら手で前に進めってジェスチャーされた。

 その後、金属探知機の検査と荷物検査がありやっと入園出来た。辺りを見ると人で沢山。ただ外国人の多くは普通の私服。日本だとディズニーで販売してるTシャツを着た人も多く見かけるから、どこか夢の国感がない。耳のついた帽子をかぶっている人もいない。これも違いなのかと思い、歩いていると……肉肉肉ばっか! 肉を片手に歩いてる。アメリカ人はめちゃくちゃ食べる。だからぽっちゃりの方は珍しくない。

 僕達は午後14時くらいにディズニー行ったのだが、夕方になった頃に夕飯を食べに行った。ここで夢の国は地獄の国に変わった。

 腹が減り過ぎて、目に付いたレストランで食べようってなったんだ。ここだけ人が少なくラッキーって思った。そこはメキシコ料理店で、記憶が曖昧なのだが、煮豆とご飯とチキンのプレートを頼んだ。

 食品サンプルが無く、メニュー欄の文字で美味しいのかチェックした。5分くらい経って、お皿に乗ったメキシコ料理が来た。ここで変な匂いがするなぁって鼻が痒くなったのだが、食べたらマラカス振りたくなるくらい美味しいんだろうなって考えたんだ。

 テーブルに着き、いざ実食! まず煮豆をお口にパク。オエエエエェエ。口に入れた物を、皿に戻した。ゲロマズイ。いやそんな事はない。ここは夢の国だぞ? 出される料理全部、夢の美味しさで溢れてるんだって自分に訴えた。

 次にご飯を食べた。めちゃくちゃパサパサする。口の水分全部取られた。しかも、これは米じゃない? 食べたことのない味がする。

 ここまでは災難だったが、チキンは絶対に旨い筈だ。見た目からして、ボリューム感が抜群だし良い匂いが少しする。お口サイズに肉を切り、優しくフォークで刺して口に入れた。

 何か違う。僕は肉を食べたんだよね? 脳が錯覚を起こした。結局、友達に食べて貰いそのレストランを後にした。

 テンションはガタ落ちだ。ただアトラクションは最高だった。デッカい観覧車に乗って、夜のディズニーの夜景を男同士で堪能するんだって思ったら、まさかの絶叫アトラクションだったり。

 何だかんだで楽しかったのは覚えている。まぁメキシコ料理は、一生食べないって誓ったけどね。

◆執筆者プロフィール
ツリメ(byアバンティーズ)
YouTuberプロダクション・UUUM(ウーム)株式会社所属。埼玉県出身の現役大学生でもあり、年齢は21歳。90万人のチャンネル登録者を抱える人気グループ「アバンティーズ」の一員として活躍しているが、じつはYouTuberを続けるか就職するかで悩んでいる(というかそもそも卒業できるのかアヤシイ)。絵心はないがイラストを描くのが趣味で、メンバーからは「画伯」と呼ばれている。

ツイッター:@turime1996
インスタグラム:turime1996
アバンティーズ:Youtube

執筆者プロフィール
ツリメ(byアバンティーズ)
埼玉県出身、年齢は23歳。チャンネル登録者数160万人超の人気グループ「アバンティーズ」のメンバー。
絵心はないがイラストを描くのが趣味で、メンバーからは「画伯」と呼ばれている。
ツイッター:@turime1996
インスタグラム:turime1996
アバンティーズ:YouTube