咳止めや解熱にも効果アリ!? 春の七草って実はすごい【知らないと恥ずかしい年末年始のしきたり】連載第6回

食・料理

2019/1/6

『日本人のしきたりいろは図鑑』(トキオ・ナレッジ/宝島社)

 日本には豊かな四季があります…といわれていても、毎日そのうつろいを意識するのは難しいもの。そんな現代人にとって、季節の変化やそれに伴う行事・しきたりをもっとも身近に感じるのが、年末年始シーズンではないでしょうか?

 大掃除や初詣、なんとなく決まりごとのように毎年やっているけれど、「これ、なんで?」と感じる素朴な疑問について、イラスト付きで分かりやすく説明してくれるのが『日本人のしきたりいろは図鑑』(トキオ・ナレッジ/宝島社)。知ると奥が深い一節一節をご紹介します。

■春の七草に込められた意味や効能は…(本書14ページ)

 旧い習慣やしきたりは廃れていく一方かと思いきや、「春の七草」は、手軽に入手できる七草粥用の小分けパックとして近所のスーパーでも見かける機会が増えてきました。今でも多くの人が七草粥を楽しんでいることの理由には、「やさしい美味しさ」が挙げられます。

 正月休みに続いた暴飲暴食で疲れてしまった胃腸に、うす味で炊いたやさしいお粥が効くことはもちろんのこと、七草そのものにも古来は薬草としての役割がありました。

『日本人のしきたりいろは図鑑』(宝島社)14ページ

『日本人のしきたりいろは図鑑』(宝島社)15ページ

 まだ寒さの続く季節、緑の乏しい貴重な時期に、邪気をはらい縁起を祝うための風習として伝わってきたのが春の七草です。これはいわば、病気や災難を振り払ってくれる「魔法のハーブ」。味わいながら食べたいものです。

 本書では、食文化の他にも冠婚葬祭や季節の行事など、知っていないとふとした折に恥ずかしい思いをしてしまいそうな、「日本のしきたり」がぎゅっと凝縮されています。「一富士・二鷹・三茄子が縁起が良い理由は?」などなど、ページをめくるだけで楽しく和のマナーを身につけられる1冊を手元に置いて、知的に充実した新しい1年を送ってみては?

文=田坂文