おうち時間におすすめ! 作りやすくて本格的なスパイスカレー/フライパンひとつでスパイスカレー①

食・料理

公開日:2020/5/19

外出自粛の今こそ、おうちでちょっと本格的なカレー作りに挑戦しませんか? インドカレーに魅了された話題のスパイス料理研究家印度カリー子が、だれでも手軽におうちで作れるスパイスカレーを提唱します。かんたん家庭料理レシピの本から、一部をご紹介。

『フライパンひとつでスパイスカレー』(印度カリー子/ぴあ)

カリー子式
スパイスカレーの4つのステップ

本書で紹介するスパイスカレーは、グレイビーを作ることからスタートします。グレイビーは作り置きできるので、いつでも好きなカレーを楽しむことができます。

POINT1 3つのスパイスで“グレイビー”(スパイスカレーの素)を作る

グレイビーとは、欧風カレーにおけるルーのようなもの。玉ねぎやトマト、にんにく、しょうがを炒めて、ターメリック、クミンパウダー、コリアンダーを混ぜて作ります。本書では、味わいが違う3つのグレイビーを使った、個性豊かなカレーとスパイス料理のレシピをご紹介します。


POINT2 メイン食材を選ぶ

スパイスカレーの主役となるのが具材。肉、魚、野菜、豆など、合わない具材はありません。レシピ通りの具材がないときは、各レシピの「こんな食材もおすすめ!」を参考にして。具材を入れ過ぎると味がまとまらなくなるので、多くても2種類まで。野菜だけだと物足りなく感じそうですが、スパイスカレーならおいしく出来上がります。

POINT3 ベースを選ぶ

ベースとは、スパイスカレーを煮るときに加える水分のこと。水だけでもいいですし、牛乳ならあっさりした味に、ヨーグルトならさっぱりした味わいになります。ココナッツミルクや生クリームを使うと濃厚な仕上がりに。野菜を使ったカレーは、野菜の水分を利用して水を使わない場合もあります。

POINT4 辛みをつける

グレイビーに使うターメリック、クミンパウダー、コリアンダーには、辛みは一切ありません。辛みをつけたいときは、レッドチリパウダー、ブラックペッパーをお好みで加えて。分量は1人分あたり小さじ⅛~小さじ1の間で調整を。小さじ1だと激辛になるので、少量ずつから試しましょう。


もっと本格的な味になる
基本のスパイス3+α

まずそろえたいのは、グレイビー作りに必要なターメリック、クミンパウダー、コリアンダーの3種類。そのほかは作りたいレシピに合わせて、買い足すようにしてください。

そろえるのは基本の3つのスパイスから

 この本に登場するスパイスカレーは、「基本の3つのスパイス」があれば作れます。この3つは辛みがないスパイスなので、辛いカレーが苦手な人でも食べられます。辛くしたいときに使うスパイスが、「辛みのスパイス」。辛さの質が違うので、お好みで使い分けてください。

 Part2、3では、「香りのスパイス」が登場します。使うと香りや味に深みが出るスパイスですが、これらがなくてもカレーは作れます。カレー作りに慣れてきたら、チャレンジしてみてください。

Part1、2、3はこれがあればできる
基本の3つのスパイス

ターメリック
日本名はウコン。カレーに色をつける鮮やかな黄色のスパイス。土っぽい香りがするため、入れ過ぎに注意。

クミンパウダー
エスニック感あふれる刺激的な香り。インドやカレーを連想させる香りといえばこのスパイス。

コリアンダー
パクチーの種を乾燥させて粉状にしたスパイス。さわやかで甘い香りが特徴。パクチーの葉とは異なる香り。

辛みはお好みでプラスして
辛みのスパイス

レッドチリパウダー
唐辛子の粉末。舌をじんわり温めるような辛みがある。「レッドペッパー」「カイエンペッパー」も同じように使える。

ブラックペッパー
黒こしょうの細びきの粉末がおすすめ。刺激的でピリピリ刺すような辛みがあり、鼻に抜ける香りがある。粗びきタイプだと辛みは控えめ。

スパイスを使うときの注意点

密閉容器で戸棚の中で保存
スパイスの大敵は、高い温度、湿気、空気。これらから守るために、スパイスは密閉容器に入れ、キッチンの戸棚の中などに保存しましょう。

使うときは小皿に出して
蒸気が立った鍋に保存容器から直接ふり入れると、一瞬でスパイスが湿気てしまいます。スパイスはスプーンや皿に取り出してから使って。

パウダータイプは早めに使いきって
ホールスパイスはきちんと保存していれば数年持ちます。パウダータイプは香りが飛びやすいので、少量ずつ買って、早く使いきりましょう。

スパイスを乾燥や湿気から守ってくれるスパイスラック。

もっと本格的な味になる
香りのスパイス

シナモンスティック・パウダー
甘い香りが特徴のスパイス。木の皮状のスティックとパウダータイプがある。香りの強いカシアという種のシナモンがおすすめ。

カルダモン(ホール・パウダー)
「スパイスの女王」と呼ばれる高貴でさわやかな香りのスパイス。種状のホールとパウダータイプがある。

マスタードシード
そのままでは無味無臭。加熱するとナッツのようなコクとほのかな酸味を感じるスパイス。

クミンシード
クミンパウダーはこれをパウダー状に加工したもの。シードのほうが香りが強い。よく火を通さないと苦い。

スターアニス
別名・八角。中華料理にも使われるスパイス。オリエンタルな甘い香りで漢方薬を連想する人も。

<第2回に続く>