「眠いのなら寝ればいいのに!」と心の中で叫んだことありませんか? 実は昼寝不足が原因かも!?/子育てで眠れないあなたに⑨

出産・子育て

公開日:2021/4/28

子育てで眠れないあなたに』から厳選して全11回連載でお届けします。今回は第9回です。「ママは眠れなくて当たり前」…それって本当に「当たり前」ですか? 最も睡眠がおろそかにされている人、それは母親ではないでしょうか。「助けて!」と叫んでいいんです。ママと赤ちゃんを救う睡眠サバイバル術を大公開!

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子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策
『子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策』(森田麻里子、伊田瞳:著、さざなみ:イラスト/KADOKAWA)

子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策

赤ちゃんの不機嫌、実は昼寝不足かも? もりたま先生

 赤ちゃんが夜なかなか寝ないから、お昼寝はさせない、すぐに起こす。そんなふうに頑張っているママもたくさんいらっしゃると思います。一般的にも、夜寝ない子に対してはそのようなアドバイスがなされることが多いようです。

 確かに大人はお昼寝し過ぎてしまうと夜に眠れなくなってしまいますよね。もちろん子どもでもお昼寝し過ぎれば夜に眠れなくなってしまいますが、実は、お昼寝が少な過ぎても、夜に寝つきにくくなってしまうことがあるのです。

 人間は、睡眠不足だと、どうしてもイライラしてしまいます。ママ自身にも当てはまりますし、赤ちゃんだって同じです。

 特に、生後3〜4カ月くらいまでの赤ちゃんは、自分の感情コントロールがとても苦手。眠過ぎるとイライラが爆発して、激しく泣いてしまい、リラックスとはほど遠い状態に。

 そんな状態の赤ちゃんを一生懸命寝かしつけようとしても、なかなか効果は現れません。眠くて泣いていたはずなのに、さらに寝つきにくくなる……という悪循環になってしまうことがあります。

 眠いのに泣いてしまって眠れないなんて、大人には本当に理解できないですよね(苦笑)。私も、「眠いのなら寝ればいいのに!」と心の中で叫んだことが何度もありました。でも、そんなことさえ上手にできないのが、赤ちゃんという未熟な存在なのです。

 このようなケースは、月齢の低い赤ちゃんでよく見られます。眠くて泣いている様子なのに、いくらなだめても寝つけない赤ちゃんは、泣き始める一歩手前のタイミングを見つけて、早めに寝かしつけをしたほうがスムーズです。

 赤ちゃんのお昼寝が明らかに長過ぎるなら短くすることを考えるのもいいですが、お昼寝が少ないなら、増やしたほうが良い場合もある…つまり、その子にとって 「ちょうどいい」量のお昼寝をさせてあげるのが重要ポイントなのです。

 それでは、あなたの赤ちゃんはお昼寝が多いのでしょうか? 少ないのでしょうか?

 そう言われてみると「そもそも赤ちゃんってどのくらい寝るのが普通なのか、知らないなぁ」というママも多いと思います。授乳やミルクはどのくらい必要か助産師さんが教えてくれるけれど、睡眠についてはそうではありません。医学部でも習わないですし、一般的な育児書にも書いてないことが多いので、私も最初はまったく知りませんでした。

 でも、寝るのと飲むのが仕事の赤ちゃんを育てるに当たって、赤ちゃんがどのくらい寝るのか知らないって、変ですよね。

 これについては、次回のテーマでお話ししていきたいと思います。

<第10回に続く>