赤ちゃんの理想的な睡眠時間はコチラ! お子さんの睡眠時間と比べていかがですか?/子育てで眠れないあなたに⑩

出産・子育て

公開日:2021/4/29

子育てで眠れないあなたに』から厳選して全11回連載でお届けします。今回は第10回です。「ママは眠れなくて当たり前」…それって本当に「当たり前」ですか? 最も睡眠がおろそかにされている人、それは母親ではないでしょうか。「助けて!」と叫んでいいんです。ママと赤ちゃんを救う睡眠サバイバル術を大公開!

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子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策
『子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策』(森田麻里子、伊田瞳:著、さざなみ:イラスト/KADOKAWA)

子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策

赤ちゃんの睡眠時間、だいたいの目安 もりたま先生

 赤ちゃんに上手に寝てほしいと思うなら、赤ちゃんがそもそもどのくらい眠るものなのか、知ることが大切です。どのくらいの睡眠時間が良いのかというのは難しい問題ではありますが、いくつか大きな団体が推奨時間を発表しています。

子どもの睡眠時間の推奨 アメリカ国立睡眠財団
 生後0〜3カ月:14〜17時間
 生後4〜11カ月:12〜15時間
 生後1〜2歳:11〜14時間
 生後3〜5歳:10〜13時間

 ちなみに大人は7〜9時間です。どうでしょう、7時間眠れているママって、少数派かもしれないですね……。

 世界保健機関も子どもの睡眠時間についてほぼ同じ推奨を出していて、唯一違うのは、4〜11カ月が12〜16時間になっているということです。

 これらはお昼寝と夜の睡眠を合わせた、1日の合計睡眠時間なので、ちょっとピンとこないかもしれません。多くの赤ちゃんは、生後3カ月頃には比較的夜にまとまった時間眠るようになり、昼に起きている時間が長くなります。そうなると、昼と夜の睡眠で分けたほうが考えやすいですね。

 夜の睡眠時間については、先ほどのアメリカ国立睡眠財団からも、世界保健機関からも、推奨は示されていません。ただし、子どもの睡眠不足の悪影響を調べた研究では、夜の睡眠時間が10時間を切ると肥満等が増えるといった結果のものがありますので、およそ10〜12時間を目安に考えると良いと思います。

 つまり、先ほどの1日の推奨睡眠時間から10〜12を引いた時間が、お昼寝の(合計の)目安時間ということですね。

 さて、それでは、ご自身の赤ちゃんに当てはめて考えてみましょう。実際のお子さんの睡眠時間と比べてどうでしょうか。この時間ぎりぎり、またはそれよりちょっと短いという子がほとんどではないかと思います。

 もちろん、こういった推奨の時間はあくまで理想的な時間で、子どもたちの平均の睡眠時間とは異なります。推奨時間より短いからといって、すぐに大変なことが起こるわけではないですし、実際に短い時間の睡眠で十分という子もなかにはいるでしょう。

 でも、今の時点で睡眠時間が短めだったとしたら、昼寝の時間をそれ以上減らすよりもどうやって増やすかを考えたほうがいいですよね。お昼寝も単に減らせばいいのではなく、「ちょうどいい」を目指すことが大切です。

<第11回に続く>

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