HSP気質の悩みを解くための“6つのカギ”。自己肯定感を「高める」のではなく「維持」しよう!/まわりに気を使いすぎなあなたが自分のために生きられる本

暮らし

公開日:2021/8/6

仕事でもプライベートでも人間関係や言動に気をつかいすぎて、もう疲れちゃった…。私、社会に向いていないのかな。なんて1人で悩んでいませんか?

HSPは、「Highly Sensitive Person」の略で、生まれつき繊細で、刺激に敏感な人のことを表す言葉です。HSP気質はかんたんにいえば「気づきやすい人」。それはステキな「個性」です。HSPアドバイザーのRyotaさんは、自身も強度のHSP。仕事では、「自分は社会不適合者ではないか」と悩んだことも…。著者自身の体験談も交えながら、自分らしく生きる方法を一冊にまとめました。

個性をプラスに受け入れて、自分軸での生き方ができるようになりましょう!

※本作品はRyota著の『まわりに気を使いすぎなあなたが自分のために生きられる本 HSP気質を生かして、幸せになる』から一部抜粋・編集しました。

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まわりに気を使いすぎなあなたが自分のために生きられる本 HSP気質を生かして、幸せになる
『まわりに気を使いすぎなあなたが自分のために生きられる本 HSP気質を生かして、幸せになる』(Ryota/KADOKAWA)

 前章で、HSPさんがどういう方々で、どんな悩みを抱えているかについて触れました。そうした悩みを解決するためのヒントが6つあります。

まわりに気を使いすぎなあなたが自分のために生きられる本 HSP気質を生かして、幸せになる

・自己肯定感
・罪悪感
・甘え
・固定観念(正義感)
・他人軸と自分軸
・気質と性格

 それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

悩みを解くカギ1 「自己肯定感」
自己肯定感を「高める」のではなく「維持する」

 HSPさんは、自己肯定感が低い傾向があります。自己肯定感とは、自分を認めることです。自己肯定感が低いと自分に否定的になり、劣等感を覚えるようになります。

 HSPさんは生まれつき刺激に敏感ですが、子どもにとっていちばん強い刺激は親、続いて他人です。「人」は強い刺激なんです。

 人から嫌われたり否定されたりすると怖いので、人の意見を採用するようになります。「自分より他人のほうが優れている」と思い込んでしまうからです。

 他人を「怖い」と思わないようになるには、自己肯定感を高めることです。そうすると、

・いやなことを断れるようになる
・自分の意見で物事を決められる
・今の自分を認められるので他人と比較することがなくなる

といった、「自分らしい自分」になることができます。

 しかし、自己肯定感を上げようと思っても簡単には上がりません。自分を認められないから、悩んでしまうんです。

 そこで知ってほしいのが、「自己肯定感を高める」のではなく、「自己肯定感を維持する」という考え方です。

自己肯定感を下げるものを減らそう

 普通に生活していれば、少しずつ自分を認められるようになります。自分なりに精一杯努力していれば、「私は十分やっている」と思えますよね。

 問題は、自己肯定感が上がる割合より、下がる割合が高いということです。

 HSPさんは、いつも他人を意識しています。否定的な意見を聞けば「自分はダメだ」と落ち込み、「その服、似合わないね」と言われたらその服を着られなくなります。否定的な意見は、あなたの自己肯定感を下げてしまうのです。

 ですからまず、否定的な人を遠ざけましょう。スマートフォンの利用も控えることをおすすめします。スマホは簡単に人とつながれる便利な道具ですが、他人に監視されやすい道具ともいえます。

 自分と他人を比較して疲れてしまうようなら、SNSも制限しましょう。SNSは自分のキラキラした部分、または知ってほしい部分を発信する場合が多いものです。SNSだけ見て相手と自分とを比較し続けると、結果として劣等感が激しくなってしまいます。

定期的に新しい挑戦をしよう

 自己肯定感が維持できる環境を整えたら、小さな挑戦をしましょう。

・ジョギングを毎日15分する
・習い事を始める
・自炊をする

 こんなことでかまいません。挑戦すると、「自分にもできた」と、自分をほめる材料が増えるんです。自己肯定感を維持するコツは、自分をほめ続けること。よりよい明日に向けて行動している、という自覚を持つことです。

 もちろん即効性はありません。ですが習慣にすることで半年、1年……と時間が経つにつれ効果を実感できます。そうすれば、自己肯定感を維持できる状態になっていくわけです。

まわりに気を使いすぎなあなたが自分のために生きられる本 HSP気質を生かして、幸せになる

<第5回に続く>

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