ダイナマイトの発明家アルフレッド・ノーベル。死後のイメージのために財団を設立したが、恋に夢中になったばかりに…/世界の大富豪とんでも無駄遣い伝説

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更新日:2021/9/7

世界の大富豪とんでも無駄遣い伝説

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特別コラム
偉人研究家真山知幸が語るアルフレッド・ノーベル

 自分が死んだことにされるという、ありえない誤報により、ノーベルは期せずして、死後の評価を知ることになった。そのショックからノーベル賞を設立するが、ノーベルは、もともと自己評価が著しく低かった。自分のことをこんなふうに評している。

「この世に生を受けた瞬間に、慈悲深い医者ならそっと首を締め、息の根を止めてくれたであろう、哀れな人間」

 その原因はノーベルが発明した、ダイナマイトである。ダイナマイトは、運河の掘削、トンネルの着工、鉱山開発、鉄道や道路の敷設などで使われ、巨万の富をつかむ。その危険性を指摘されたときは、こう言い返している。

「科学技術の進歩は、つねに危険と背中合わせだ。その危機を乗り越えてはじめて、人類の未来に貢献できるのだ」

 だが、戦争で利用されるとなると、罪悪感にさいなまれる。1870年の普仏戦争では、プロイセン軍がダイナマイト爆弾を使用。大量殺人兵器として用いられてしまう。

 いわば、誤って出た訃報は一つのきっかけに過ぎず、ノーベルの心にはずっと暗い影が落ちていたのである。

 そう考えると、ゾフィーはとんでもない悪女だったが、ノーベルにとって、潤いになったことは確かだろう。暗い顔で落ち込んでいたノーベルが「可愛い子ちゃん!」と手紙に嬉々として書けるようになったのだから……。

<続きは本書でお楽しみください>


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