気象病の三大原因は、「気圧」「気温」「湿度」。3つの変化によって起こる症状は…?/「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本
公開日:2022/4/28

体温計で熱を測り、高熱が出ていれば、体調が優れないことを理解してもらえます。
傷を負って血を流していれば、誰が見てもケガをしていることがわかります。
でも、目に見えない痛みやだるさ、気分の落ち込みなどはきわめて個人的な感覚なので、それを主張してもなかなかわかってもらえません。
とりわけ気象病は、はっきりとした原因を他人に示すことが難しいので、相手に伝わらずに苦労するシーンに直面しがちです。勘違いをされたり、あらぬ誤解をまねいたりすることも起こりえます。
それがもととなってつらい思いをしてきたAさんの話は、これまでたびたび紹介してきましたが、気象病は誰もが陥る可能性のあるものなので、決して他人事ではないのです。症状に個人差があるのも悩ましい点で、それが理解の妨げに拍車をかけています。
同じような慢性痛に悩まされている人でも、天気の影響を受けやすい人とそうでない人がいるため、気象病と無縁の人には「大げさ」ととられてしまうこともあります。
そのため、自分が気象病持ちであるという自覚のない方は、つらい症状を抱えながら悩み続けてしまうはめになります。
医師にも理解してもらうために日誌をつけることが必要不可欠
気象病という概念が、医師の世界でもまだ広く認知されていない点も、大きな障壁になっています。
天気によって悪化する症状の根底には、その人がもともと抱えている慢性痛や不調があるケースが多いため、悪化の原因を「天気だ」と特定するのが難しいからです。症状が気圧の変化の影響を受けている可能性があったとしても、それを証明することができない。雨が降ると頭痛がひどくなるといっても、因果関係がはっきりとわからない。そう考える医師は多いです。
一般的な検査を受けても、異常がまったく見つからずに、不定愁訴のひとつとして片づけられてしまうこともあります。
場合によっては、「心の問題」とみなされ、メンタルクリニックを紹介されて「うつ病」という診断が下されてしまうこともあります。
では、天気による体の不調をわかってもらうためには、どうしたらいいか?
まずは、どんな天気のときにどんな痛みの症状が出るのかについて、部位、程度、時間帯など、具体的に日誌をつけましょう(日誌のつけ方の詳細は第5章でご紹介します)。そしてそれを持って、かかりつけ医に相談してください。
また、頭痛外来や慢性痛専門外来などには、気象病に理解のある医師が多いので、そこで診てもらうのも選択肢のひとつです。症状を改善に導く、有効な治療とアドバイスをきっと提供してくれると思います。