もうすぐGW! 最強の徹夜本5選【2024年版】

文芸・カルチャー

公開日:2024/4/26

ゴールデンウィークの予定はもう決まっていますか?
「遠出はせずに、家でゆっくりしたい。でも、寝て過ごすのもなんだかもったいないな」
「基本は仕事だけど、夜更かしできる日もありそう!」
そんなあなたに、寝る間も惜しんで読み進めたくなる最強徹夜本をご紹介します!

今回取り上げるのは、この1年の間に刊行された作品ばかり。
きっと、新しい出会いがあるはずです。

advertisement

加速するおもしろさに身をまかせ――気づいたら、朝。
そのままの勢いで次の1冊を手に取るもよし、お昼寝タイムに突入するもよし。
お仕事の方は、どうか身体に気をつけて……。
さあ、これでもかというほど読書に溺れる一夜を過ごしてみませんか。

最強の徹夜本5選【2024年版】

世界に、牙を剥け。超弩級ミステリー巨編!

アンダードッグス』(角川文庫)
著者:長浦 京

1996年、元官僚で証券マンの古葉慶太は顧客の大富豪・マッシモにある計画を強要される。
それは中国返還直前の香港から運び出される機密情報を奪取するというものだった。
かつて政争に巻き込まれ失脚した古葉は、自分を陥れた者たちへの復讐の機会と考え現地へ飛ぶ。
待っていたのは4人のチームメンバーと、計画を狙う米露英中の諜報機関だった。
策謀と銃弾飛び交う香港で“負け犬たち”は世界に牙を剥く!
直木賞候補作にもなった究極のエンタテインメント小説。

ページ数:512頁
発売日:2023年09月22日
関連記事①カドブン特別試し読み
関連記事②文庫巻末解説
関連記事③単行本刊行時 著者インタビュー
関連記事④単行本刊行時 レビュー【評者:池上冬樹】

何気ないひと言が、殺人鬼を生んだ――。貫井ミステリの最高峰!

悪の芽』(角川文庫)
著者:貫井徳郎

大手銀行に勤める41歳の安達は、無差別大量殺傷事件のニュースに衝撃を受ける。40人近くを襲ってその場で焼身自殺した男が、小学校時代の同級生だったのだ。あの頃、俺はあいつに取り返しのつかない過ちを犯した。この事件は、俺の「罪」なのか――。懊悩する安達は、凶行の原点を求めて犯人の人生を辿っていく。彼の壮絶な怒りと絶望を知った安達が、最後に見た景色とは。誰の心にも兆す“悪”に鋭く切り込んだ、傑作長編ミステリ!

ページ数:400頁
発売日:2024年01月23日
関連記事①おすすめミステリ小説5選+著者インタビュー
関連記事②文庫巻末解説
関連記事③単行本刊行時 著者インタビュー
関連記事④単行本刊行時 レビュー【評者:千街晶之】
関連記事⑤単行本刊行時 レビュー【評者:石井光太】

そのホテルを訪れたのは、逃走中の不幸な彼女と、不運な殺し屋。そして――

777 トリプルセブン』(KADOKAWA単行本)
著者:伊坂幸太郎

累計300万部突破、殺し屋シリーズ書き下ろし最新作
『マリアビートル』から数年後、物騒な奴らは何度でも!

やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる……。

そのホテルには、物騒な奴らが群れをなす!

ページ数:296頁
発売日:2023年09月21日
関連記事①カドブン特別試し読み
関連記事②伊坂幸太郎おすすめ17選
関連記事③〈殺し屋〉シリーズ特設サイト
★1冊でもお楽しみいただけますが、角川文庫のシリーズ既刊『グラスホッパー』(352頁)、『マリアビートル』(592頁)、『AX アックス』(384頁)とあわせて一気読みもおすすめです!

第26回大藪春彦賞受賞作! 希望と成長の社会派青春群像劇。

未明の砦』(KADOKAWA単行本)
著者:太田 愛

その日、共謀罪による初めての容疑者が逮捕されようとしていた。動いたのは警視庁組織犯罪対策部。標的は、大手自動車メーカー〈ユシマ〉の若い非正規工員・矢上達也、脇隼人、秋山宏典、泉原順平。四人は完璧な監視下にあり、身柄確保は確実と思われた。ところが突如発生した火災の混乱に乗じて四人は逃亡する。誰かが彼らに警察の動きを伝えたのだ。所轄の刑事・薮下は、この逮捕劇には裏があると読んで独自に捜査を開始。一方、散り散りに逃亡した四人は、ひとつの場所を目指していた。千葉県の笛ヶ浜にある〈夏の家〉だ。そこで過ごした夏期休暇こそが、すべての発端だった――。

ページ数:616頁
発売日:2023年07月31日
関連記事①カドブン特別試し読み
関連記事②レビュー【評者:武田砂鉄】
関連記事③レビュー【評者:藤田香織】
関連記事④読者レビューのご紹介
関連記事⑤【受賞情報】第26回大藪春彦賞

「家族に挫折したら、どうすればいいんですか?」新聞連載時から大反響の傑作家族小説

かたばみ』(KADOKAWA単行本)
著者:木内 昇

太平洋戦争直前、故郷の岐阜から上京し、日本女子体育専門学校で槍投げ選手として活躍していた山岡悌子は、肩を壊したのをきっかけに引退し、国民学校の代用教員となった。西東京の小金井で教師生活を始めた悌子は、幼馴染みで早稲田大学野球部のエース神代清一と結婚するつもりでいたが、恋に破れ、下宿先の家族に見守られながら生徒と向き合っていく。やがて、女性の生き方もままならない戦後の混乱と高度成長期の中、よんどころない事情で家族を持った悌子の行く末は……。

ページ数:560頁
発売日:2023年08月04日
関連記事①カドブン特別試し読み
関連記事②レビュー【評者:仲野 徹】
関連記事③レビュー【本が好き!×カドブン】
関連記事④【受賞情報】第10回 山中賞

こちらの記事もおすすめ!

1行の驚きを、感情が追い越した。「どんでん返しミステリ5選」

https://kadobun.jp/feature/book_concierge/entry-90401.html

極上の謎と驚きに満ちた沼へ、ようこそ――沼ミステリ10選

https://kadobun.jp/feature/book_concierge/entry-89220.html

遊びと謎が心を刺激する。「ゲーム小説5選」

https://kadobun.jp/feature/book_concierge/entry-58997.html