C翼、黒バス…GWはライバル同士の勝負に燃える! 大長編スポーツマンガ5選

マンガ・アニメ

2019/4/28

 長期のお休みに、読むと胸躍る長編スポーツマンガをおすすめしたい。本稿でご紹介するのはサッカー漫画の金字塔、『キャプテン翼』をはじめとした5作品だ。

 全て完結済み、読み応えのある30巻以上の大河シリーズ、そして電子書籍でも読める作品を選んでみた。全巻スマホやタブレットに入れて持ち運ぶことができ、好きなエピソードはいつどこででも読み返すことができる。

 アラフォー以上の世代には懐かしい、お若い方には逆に新鮮なラインナップかもしれない。アツいキャラクターに燃えて(萌えて)欲しいし、展開にワクワクどきどきして欲しいし、読後の感動にひたって欲しい! ではこの記事も最後まで一気に読んでみてくれ。

■光り輝く“キセキの世代”を倒したい! 影の薄い黒子のバスケットとは

『黒子のバスケ』(藤巻忠俊/集英社)

 平成を代表するバスケットボールマンガが『黒子のバスケ』だ。中学年代のバスケット界に“キセキの世代”と称された最強の天才たちがいた。

 同じ中学の同じ学年に揃った赤司、紫原、緑間、青峰、黄瀬。彼らを獲得した高校は、それだけで全国上位レベルの実力になるとされた。

 そんな彼らに一目置かれ“幻の6人目(シックスマン)”として影ながらチームを支えていた黒子テツヤが本作の主人公。その名の通り影が薄い、その特性をアシスト能力に生かし、アメリカ帰りの火神大我と共に打倒“キセキの世代”を掲げ、誠凜高校バスケット部で日本一を目指すことになる。

 各キャラクターの必殺技のようなスキル、“ゾーン”に入った時のスーパープレー、これらの躍動感あふれるバスケットのシーンは今読み返しても震えるほど格好いい。さらに交錯する人間ドラマも丁寧に描かれている。一大ブームを巻き起こし、TVアニメ化もされ、連載は2009年から2014年まで続いた。

■あすなろは名門の3軍チームと共に飛翔する!

『名門! 第三野球部』(むつ利之/講談社)

 懐かしい方には懐かしい本作は、名門・桜高校野球部の3軍である“第三野球部”の挑戦を描いた人気高校野球マンガだ。

 主人公は第三野球部に所属する檜あすなろ。ある日監督から解散命令を受けた彼らは最後に試合をさせて欲しいと要望し、勝ったら1軍に上がるという条件で1軍と試合をすることになる。

 努力し、勝利し、いつしかあすなろの実力はトップクラスに。なんと高校から架空の球団千葉マリンズに入団し、プロ野球選手になる。だがここでもチームも身売りの噂が流れ、マリンズの選手一同と共に困難な状況に立ち向かっていく。

 今でこそ、名門高校の野球やサッカーチームが2軍3軍、あるいはそれ以下のチームをもち、それぞれ個別に活動することは珍しいことではない。

 だが当時は非常に斬新な設定で、キャラクターたちの成長と勝負の軌跡は読者のアツい支持を受けた。TVアニメ化もされるほどの大人気作品となり『上を向いて歩こう』『復活!! 第三野球部』といった続編も描かれた。

■狙うは賞金王! 華麗なターンを決めまくれ!

『モンキーターン』(河合克敏/小学館)

 ボートレース、いわゆる競艇を描いた本作。モンキーターンとはボートの旋回(ターン)方法で、ボートの上に前傾姿勢で立ち上がり、舟の外側を蹴るように回り高速旋回が可能になる。危険も伴うが、華麗で高度なテクニックであり、レースにおいての大きな魅せ場となる。

 このモンキーターンに魅了されたのが主人公の波多野憲二。高校生活最後の夏の甲子園予選で敗退した後、波多野は競艇ファンの担任と競艇選手のOGに連れられて競艇場へ。そこで競艇とモンキーターンに出会い、野球をやめて競艇選手になることを決意する。

 波多野は研修所での生活から晴れてプロ選手になり、途中大けがを負いながらも賞金王を目指していく。

 波乱万丈の波多野の選手生活を、『帯をギュッとね!』『とめはねっ! 鈴里高校書道部』などの高校生の青春を描いた河合克敏氏が、爽やかな作風で描いている。競技と並行して描かれる波多野の恋愛模様にも注目だ。

■勝ち続けてゴキゲンでいるための理論、戦略を教えよう!

『ラストイニング』(中原裕/小学館)

 高校野球の監督を主人公にした、一風変わった野球マンガが『ラストイニング』だ。36年前、甲子園大会に初出場で初優勝をした私立彩珠学院高校の野球部。偉業を成し遂げたその野球部も今や廃部寸前にまで落ちぶれていた。

 そこにOBで主人公の鳩ヶ谷が監督としてやってくる。だが彼はインチキなセールスマンで、不起訴とはいえ警察に捕まっていた過去があった。

 1年後の甲子園に出場しなければ廃部、そんな条件のもとで監督を任された鳩ヶ谷。その座右の銘は「人生勝ち続けなければ意味がない」。アタマを使い、一見野球に関係ないような練習法や独自の野球理論、また規則の隙間を突いた補強手段などで彩学野球部を鍛え上げる。果たして彩学野球部は「ゴキゲン」な結果をもたらすことができるのか…。

 爽やかに努力と根性を描く野球マンガとは違う、クレバーに勝利を追求する『ラストイニング』。スポーツにおいての理論、戦略のおもしろさも味わわせてくれる作品と言えるだろう。スポーツマンガ好きで未読の方は一読の価値ありだ。

■名実ともに世界を股にかける王道サッカーマンガ!

『キャプテン翼』(高橋陽一/集英社)

 サッカーマンガ、スポーツマンガで絶対に外せないのが『キャプテン翼』だ。シリーズ通巻100巻以上、全世界での累計発行部数8000万部以上、4度目となるテレビアニメ化もされた。

 ファーストシリーズ21巻(文庫版)は、大空翼はもちろん、小学生、中学生編のライバルたちとの熱い勝負、そして深い人間ドラマも丁寧に描かれており、大人になって読んでも「こんなに重厚な群像劇だったっけ?」と改めて感動できてしまう。そして現在はプロになった翼たちが金メダルを目指す『ライジングサン』が連載中だ。

 その知名度はまさに世界レベル。日本代表になったサッカー選手たちも影響を受けたと公言しており、さらに世界トップクラスの選手たちまで、翻訳された『キャプテン翼』を読んでいたというからすごい。

 W杯で優勝した元ドイツ代表ルーカス=ポドルスキ選手は、『翼』のイラスト入りすねあてや、スパイクを着用。そのガチファンぶりが話題になった。日本サッカーの黎明期から世界を目指していた翼は、すでにその魅力で世界を制しているのかもしれない。

高橋陽一氏インタビュー

 本稿では血沸き肉躍るスポーツマンガを5作品ご紹介した。繰り返すが全て読み応えたっぷりの大長編シリーズだ。お持ちの方はこの機会に読み返してみて欲しい。そして未読の方は、本棚の場所もとらない電子書籍で揃えれば、持ち歩いていつでもどこででも読み返せる。旅行や帰省の移動中でも楽しむことができるのだ。

 平成から令和に代わるこの長期のお休みは、アツいキャラクターたちが全力で勝負するスポーツマンガに、どっぷりハマってみてはいかがだろうか?

文=古林恭