社内で繰り広げられるキュンの嵐! 高身長・高学歴・イケメンだけど天然の上司とのオフィスラブ【書評】

マンガ

公開日:2025/2/13

うちの上司は見た目がいい』(山崎ハルタ/KADOKAWA)は、同じ社内の3組のカップルが距離を縮めていく様子を描いたオフィス・ラブコメディだ。

 とにかく見た目がいい天然イケメン上司・速水部長と彼をサポートする有能な部下・青山のカップルを中心に物語が展開する。随所に速水の天然ぶりが発揮されるエピソードがちりばめられているのだが、営業先への移動中、電車のドアにコートが挟まって電車から降りることができずにいるシーンがとても印象的だ。全く動じない姿にも天然さを感じるが、その横ですぐさま乗り換えを検索し、的確にフォローする青山はさすがである。

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 高身長、高学歴、そしてイケメンでありながら、天然で少し抜けている。そのかわいらしさが絶妙に母性本能をくすぐる。速水の天然さに惹かれる読者も多いのではないだろうか。そこにぴったりとハマるのが、仕事もできてしっかり者の青山。見ていてとても気持ちがいいカップルなのだ。

 他にも、部下の安西と隣に住む女の子の純粋ゆえに近づきそうで近づかないじれったい恋愛模様が面白い。まるで思春期かのような両者の片思いから始まる展開に思わず顔がほころぶ。

 もう1組、速水たちと別部署にいるイケメンでちょっとSっ気のある上司・神崎と、彼に片思いする女子大生のストーリーもかわいらしい。神崎への想いが隠しきれない女子大生に対して、気づかないふりをしながら翻弄していく神崎。その一言一言にキュンとしている彼女に、ついこちらもキュンとしてしまうのだ。

 キュンとしたり、ドキドキしたり、その瞬間にどんなことを考えていたのかを男女の両視点で物語が描かれる点も、この作品の魅力だ。本作は全4巻で完結しており、最終巻では3つのカップルの関係がさらに深まり、キュンポイントもたくさん出てくる。それぞれのストーリーに胸がときめく瞬間が詰まっていて、心が温まる作品である。

文=ネゴト / 森ソタカ

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