「直木賞」歴代受賞作品 一覧【2025年最新版】

文芸・カルチャー

公開日:2025/12/24

第149回 ホテルローヤル

ホテルローヤル

北国のラブホテルの一室で、心をも裸にして生々しく抱き合う男と女。互いの孤独を重ねる中に見えてくるそれぞれの人生の大切な断片を切り取る。

▶Kindleで『ホテルローヤル』を読む

advertisement

第148回 等伯

等伯 上

等伯 上

能登七尾の畠山家に仕える武士の家に生まれた信春は、10歳で長谷川家の養子になる。養父は絵師でもあり、信春も若いころから絵仏師として名声を得ていた。だが信春は地方の絵仏師で埋もれるつもりはなく、京に出て天下一の絵師になるという野望を持っていた。そんな折、畠山家の内紛に巻き込まれて養父母を失い、妻子を連れて生まれ故郷を出る。そうして各地を転々とし、信長との確執もありながらついには洛中で絵師として身を立てる。だがその後も、狩野永徳との対立、心の師と仰ぐ千利休の自刃、息子の死など、次々と悲劇が信春を襲う。そうして彼がたどりついたのが、六曲一双の「松林図屏風」だった――。直木賞受賞、長谷川等伯の誕生を骨太とに描いた傑作長編。

▶Kindleで『等伯 上』を読む

第148回 何者

何者

何者

想像力が足りない人ほど、他人に想像力を求める。

就活対策のため、拓人は同居人の光太郎や留学帰りの瑞月、理香らと集まるようになるが――。衝撃のラストが襲いかかる戦後最年少の直木賞受賞作。

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。

▶Kindleで『何者』を読む

第147回 鍵のない夢を見る

鍵のない夢を見る

鍵のない夢を見る

直木賞受賞! 私たちの心の奥底を静かに覗く傑作集

どこにでもある町に住む、盗癖のあるよそ者の女、婚期を逃した女の焦り、育児に悩む若い母親……彼女たちの疲れた心を待つ落とし穴。

▶Kindleで『鍵のない夢を見る』を読む

第146回 蜩ノ記

蜩ノ記

蜩ノ記

命を区切られたとき、人は何を思い、いかに生きるのか?

豊後羽根藩の檀野庄三郎は不始末を犯し、家老により、切腹と引き替えに向山村に幽閉中の元郡奉行戸田秋谷の元へ遣わされる。秋谷は七年前、前藩主の側室との密通の廉で家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。
編纂補助と監視、密通事件の真相探求が課された庄三郎。だが、秋谷の清廉さに触れるうち、無実を信じるようになり……。凛烈たる覚悟と矜持を描く感涙の時代小説!

▶Kindleで『蜩ノ記』を読む

第145回 下町ロケット

下町ロケット

下町ロケット

「お前には夢があるのか? オレにはある」

研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。
そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。
圧倒的な形勢不利の中で取引先を失い、資金繰りに窮する佃製作所。
創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が、佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。特許を売れば窮地を脱することができる。だが、その技術には、佃の夢が詰まっていた――。
男たちの矜恃が激突する感動のエンターテインメント長編!

▶Kindleで『下町ロケット』を読む

第144回 漂砂のうたう

漂砂のうたう

明治10年、根津遊郭。御家人の次男坊だった定九郎は、過去を隠し仲見世の「立番」として働いていた。花魁や遊郭に絡む男たち。新時代に取り残された人々の挫折と屈託、夢を描く、第144回直木賞受賞作。

▶Kindleで『漂砂のうたう』を読む

第143回 月と蟹

月と蟹

月と蟹

あの夏、海辺の町で少年は大人になる涙を知った

孤独な子ども達が始めた願い事遊びはやがて切実な思いを帯びた儀式めいたものに――深い余韻が残る少年小説の傑作。直木賞受賞。

▶Kindleで『月と蟹』を読む

第143回 小さいおうち

小さいおうち

小さいおうち

今はない家と人々の、忘れがたい日々の物語。映画化決定

昭和初期東京、戦争の影濃くなる中での家庭の風景や人々の心情。ある女中回想録に秘めた思いと意外な結末が胸を衝く、直木賞受賞作。

▶Kindleで『小さいおうち』を読む

第142回 ほかならぬ人へ

「ほかならぬ人へ」

ほかならぬ人へ

「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」――愛するべき真の相手はどこにいるのだろう?「恋愛の本質」に果敢に挑み、描き上げた“もっとも純粋な”恋愛小説。第142回直木賞受賞作!

▶Kindleで『ほかならぬ人へ』を読む

第142回 廃墟に乞う

廃墟に乞う

廃墟に乞う

北海道警察捜査一課仙道孝司。現在、休職中
警察小説の持つ魅力に満ちた、直木賞受賞作!
道警の敏腕刑事だった仙道孝司は、「ある事件」をきっかけに療養中の身。だが回復途上の仙道に、次々とやっかいな相談事が舞い込み……。
警察手帳も持たず、拳銃も持てない仙道がどのような捜査をするのか?

▶Kindleで『廃墟に乞う』を読む

第141回 鷺と雪

鷺と雪

鷺と雪

帝都に忍び寄る不穏な足音。ルンペン、ブッポウソウ、ドッペルゲンガー…。良家の令嬢・英子の目に、時代はどう映るのか。昭和十一年二月、運命の偶然が導く切なくて劇的な物語の幕切れ「鷺と雪」ほか、明治三十年頃に発生した、松平斉(ひとし)男爵の失踪事件を題材にとった「不在の父」、補導され口をつぐむ良家の少年は夜中の上野で何をしたのかを探る「獅子と地下鉄」の三篇を収録。『街の灯 (本格ミステリ・マスターズ)』『玻璃の天』に続く、花村英子とそのおかかえ運転手・ベッキーさんが主人公のミステリー・シリーズ第三弾。本書所収の3短編は、それぞれ昭和9年から11年にわたる3年の物語。6度目の候補で、第141回直木賞受賞作。

▶Kindleで『鷺と雪』を読む

第140回 悼む人

悼む人 上

悼む人 上

不慮の死を遂げた人々を“悼む"ため、全国を放浪する坂築静人。静人の行為に疑問を抱き、彼の身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒された静人の母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・倖世。静人と彼を巡る人々が織りなす生と死、愛と僧しみ、罪と許しのドラマ。第140回直木賞受賞作。

▶Kindleで『悼む人 上』を読む

第140回 利休にたずねよ

利休にたずねよ

利休にたずねよ

女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ男・千利休は、おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、天下一の茶頭に昇り詰めていく。刀の抜き身のごとき鋭さを持つ利休は、秀吉の参謀としても、その力を如何なく発揮し、秀吉の天下取りを後押し。しかしその鋭さゆえに秀吉に疎まれ、理不尽な罪状を突きつけられて切腹を命ぜられる。
利休の研ぎ澄まされた感性、艶やかで気迫に満ちた人生を生み出したものとは何だったのか。また、利休の「茶の道」を異界へと導いた、若き日の恋とは…。

▶Kindleで『利休にたずねよ』を読む

あわせて読みたい