かけっこが速くなる秘伝の体操! 「ボディコン体操」でどんな子も足が速くなる
公開日:2017/9/29

小学校では、バタ足も逆上がりも跳び箱も特訓してもらった。けれども速く走る方法は……? 運動会の花形競技はやっぱり徒競走。でも、速く走る方法って意外と知らない。どうすれば足が速くなるのか。
この疑問に答えてくれたのが、「かけっこインストラクター」の三田翔平氏。あの箱根駅伝6区に出場し、当時の記録ホルダーという走りのプロだ。そして今まで何人もの幼児や小学生のタイムを向上させてきたという。
では、どうやって子どもの足を速くするのか。どんな子どもでも足が速くなるすごい方法がある。秘訣は「ボディコン体操」にあり。
■運動スイッチをオンにする!
運動が苦手な子どもは、遺伝やセンスが影響するのではない。最近の子どもは習い事や塾となにかと忙しく、放課後にかけっこをする経験が乏しい。運動経験が少ないため、身体の動かし方のスイッチが入っていないだけという。
身体がイメージするように動くスイッチは、三田氏が指導するボディコン体操で入るのだ。この体操はいわばリズム体操である。この度発売されたこちらの『ボディコン体操するだけで子どもの足が瞬く間に速くなる本』(三田翔平:著、日本ランニング協会:監修/主婦と生活社)に、詳しい方法がまとめられているが、その一部をご紹介。
■腕と足を「グー」「チョキ」「パー」

ボディコン体操とは、手と足をジャンプしながら動かす体操だ。基本の動きは、足と腕をそれぞれ「グー」「チョキ」「パー」にする3つのポーズを取るだけ。
最初は足だけで3つのポーズを取る。続いて、腕も加えてジャンプする。そして最後には、手足をバラバラのポーズにしてテンポよく進む。

このように手足のポーズを変えつつジャンプする体操は、基本編はLEVEL1~10まで。空中編、ケンケン編など、様々な身体の使い方を紹介している。
■様々な動きが神経回路を刺激!
しかし、「グー」「チョキ」「パー」などのリズム体操がなぜ足を速くするのか。ボディコン体操とはなにか、三田氏は次のように語る。
「脳から身体への司令をスイッチオンにする能力」のこと。神経回路へ刺激を与えながら様々な動きを経験させることで次々と司令のスイッチが入り始めます
頭で考えた通りに身体を動かすことは難しい。頭でイメージできていても、いざ身体を動かそうとすると、簡単には言うことを聞いてくれない。その能力をボディコン体操が高めてくれるのだ。
その効果はバツグン! 小学生ならわずか30分だけでも足が速くなるという。
■くり返しのトレーニングが大事
しかし、ボディコン体操も一度きりでは効果がない。「ひとつのことをしつこく繰り返す」こともすごく大切なのだという。
日本女子体育大学の井筒紫乃先生も、このボディコン体操を後押しするひとり。くり返し練習する大切さを次のように説く。
「ボディコン体操」をしつこくやり続けると、いつの間にか考えなくても自然にできるようになります。それは脳から身体への司令スイッチがオンになった状態。一度自転車に乗れるようになったら、ずっと乗り続けられるのと同じしくみです
ただし子どもは反復練習が苦手。大人が試行錯誤してやらせようとしても、飽きっぽいのですぐには習得できない。けれども、「興味を抱けば、しつこく何度でも繰り返します」とのこと。
たとえば、ボディコン体操のLEVEL4をとことん反復して、その日のうちにLEVEL5に進むことができた子どもは、「やればできる」という達成感を体感。その結果、ものすごい集中力を発揮するとのこと。
1日30分のゲーム感覚で、子どもの足が速くなる、ボディコン体操に挑戦しよう!
文=武藤徉子
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