もやもやが消え、集中力が増し、ぐっすり眠れる! 疲れた心を癒して、不調を改善する、528Hzの音を使ったCDブック
公開日:2017/11/29

理由はわからないが、聴いていてなぜか心地よく、疲れた心をふわりと包むような音がある。無理に明るい気分に持ち上げたり、悲しい気持ちをかき立てたりするのではなく、ただ静かに心を落ち着かせてくれる音。疲れたとき、そんな音楽が聴きたくなることはないだろうか。
人の心を癒す音楽には、特定の周波数があることを、このたび読んだ『もやもやがスーッと消える 528Hz CDブック』(ACOON HIBINO:著、和合治久:監修/トランスワールドジャパン)から知った。著者であるACOON HIBINO氏は作曲家であり、ピアニスト。彼は「愛の周波数」と呼ばれる528Hzに周波数を調律した楽器で作曲をおこない、人の心身を癒す音楽を探求しているという。
……と聞いても「周波数って何?」とピンとこなかったので調べてみると、周波数とは1秒の間で空気を振動させる回数のこと。本書によると「528Hzとは、1秒間に528回の振動数を持つ周波数」を指し、「通常の音階は、国際基準として使われている『A(ラ)=440Hz』に基づいた調律がほとんど」であるため、528Hzの音は含まれません。数値が大きくなるほど音は高くなるので、528Hzの周波数を用いると、私たちが耳慣れた音よりも少し高音で作られた音楽になる。しかも、528Hzの音は私たちの心身に以下のような影響を及ぼすという。
仕事や家事・作業前に聴くと
1:意識が改善する
2:集中力が高まる
3:思考が明確になる
4:意欲が高まる
5:パフォーマンスが上がる
また、寝る前に聴くと、
1:リラックスした、癒しの時間になる
2:ぐっすり眠れる
3:目覚めがよくなる
これは本書の監修者である、和合治久氏によって挙げられた効果だそう。和合氏は現在、埼玉医科大学短期大学の名誉教授で、人の免疫力を上げる音楽療法や食事療法の専門家だ。本書は、さまざまな心身の不調を改善する目的で、528Hzの周波数を用いた音楽療法を勧める一冊なのだ。
本書はCDブックで、ACOON HIBINO氏による528Hzの曲が収められている。今回、私がもやもやしがちな就寝前や、仕事の集中力が切れたタイミングで、定められたとおり「1日18分」聴いてみた。
眠くなるような音楽かと思いきや、明るい曲調で、ほどよい高音が心地いい。心配事があり、そわそわ、ドキドキしているときに聴くと、不思議と楽観的な気分になる。「なるようにしかならない」と、どっしりと落ち着いた気持ちになり、音楽をかけたまま眠りについた。
仕事の集中力が切れたときも、これまでは休憩中も「このあとの仕事の優先順位」とか「明日までに資料、終わるかな」などと考えて、気が休まらなかった。だが、528Hzの曲を聴いていると次第に焦る気持ちがやわらぎ、その後は落ち着いて仕事に集中しやすかった。近年、マインドフルネス瞑想が一般化したが、それに近い効果があるかもしれない。
さまざまなストレスにさらされ、時間に追われる日々のなかで、心から「リラックスして癒された」と感じる時間は少ない。そんなとき、528Hzの音楽の力を借りて、心を落ち着ける。そんな新しい方法を知ることで、生き方がぐっと楽になるかもしれない。
文=富永明子
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