~旅の日に~『小さなピスケのはじめての旅』 (復刊ドットコム)

文芸・カルチャー

公開日:2023/5/17

1988年に日本旅のペンクラブが制定した、5月16日は「旅の日」。

遡ること300年以上前の1689年の今日、俳人・松尾芭蕉が江戸を出発、奥の細道へ旅立ったのです。

コロナ以降、日ごろの生活のなかで旅が持つ意味を改めて感じた数年間でしたが、遠くに行かずしても旅行気分になれる場所を見つけたという方も多かったのではないでしょうか。

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さて、ご紹介するのは、名アニメーター・二木真希子が遺した唯一のオリジナル絵本「小さなピスケ」シリーズのひとつ『小さなピスケのはじめての旅』。

二木真希子は、宮崎駿監督や美術監督の男鹿和雄氏からも、自然描写や想像の世界の木々の力強さ、透明感を絶賛されていました。

夏のはじめの晴れた朝
「じぶんの家はじぶんで探すんだよ。」
と、お父さんに言われ、ピスケはたったひとりで旅にでます。
「ここに住んでもいいですか。」
やっと見つけたすてきな場所は……。
(『小さなピスケのはじめてのたび』本文より)

 

やっと見つけた家が自然災害に遭いつつも、自分の暮らしをたてなおしていくピスケ。

森の匂いや、動物たちのささやきまでも伝わってきそうな絵本です。

小さなピスケのはじめての旅

著者:二木 真希子

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