雨の絵本(2023年5月 新刊&おすすめ絵本)

文芸・カルチャー

公開日:2023/5/20

あぁ、どうしてよりによってこんな日に。
楽しみにしていた旅行やお出かけ、ずっと準備していた行事やイベント、雨のせいで中止になっちゃった。朝はお日さまが出ていたから干してきたのに、洗濯物は台無し。折り畳み傘も持っていないときに限って急などしゃ降り、そしてずぶ濡れ。 …くーーっ、雨のばか!

人の力ではどうにもならないお天気。特に雨に対しては、誰もが一度は恨み言をこぼしたことがあるのでは……?そうは言っても、雨には雨の事情があるのか、ないのか。それならもう、諦めるしかありませんよね。雨は降る、こちらの意図に反して。だったらいっそ雨と仲良くなってみるってことで、どうでしょう?

……というわけで、せっかくですから雨をテーマにした絵本をご紹介します! 絵本の中には雨と仲良しの仲間たちや、雨降る一日の楽しみ方のヒントがいっぱい。室内ならではの過ごし方を見つけてみたり、窓を打つ雨粒を眺めてみたり、本を開いておはなしの世界に飛び込んでみたり。自分なりの雨との付き合い方、見つけてみてくださいね。

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てるてるぼうずとの約束、くまおの願いは叶うかな? いもとようこさんのやさしい絵も人気な『あした・えんそくだから』

あした・えんそくだから

作:守屋 正恵絵:いもと ようこ

出版社からの内容紹介

もりやまくまおは、てるてるぼうずにおねがいしました。「あしたてんきになあれ」って。あしたは遠足です。

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雨はきらい、でも水浴びはしたい! こわがりやの小鳥、今日はどんな一日になる? 擬音語も楽しい『ことりのみずあび』

ことりのみずあび

作:マリサビーナ・ルッソ訳:なかがわ ちひろ

出版社からの内容紹介

『ぎょうれつぎょうれつ』のマリサビーナ・ルッソ、待望の新作!こわがりやの小鳥が水浴びをしていると・・・?子どもたちが大好きな、楽しい擬音語がいっぱいの傑作絵本!

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ざーざー雨の中、くるりんとん!『かさちゃんです。』とよたかずひこさんが贈る、カラフル&リズミカルな「たのしい いちにち」シリーズ第3弾

かさちゃんです。

作・絵:とよた かずひこ

出版社からの内容紹介

かさちゃんがぱっと開くと、ほかの色とりどりのかさたちもやってきました。ぴちゃぴちゃとんとん、ぴちゃとんとん、かさちゃんぞろぞろ……。雨さんがやんだら風さんがひゅるりんひゅ~とやってきて…。

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お留守番の日、次々と雨宿りに訪れるお客さん。アリの家族、ハリネズミ、ネコやクマ……ついには雨まで押し寄せて……空想ふくらむワクワクの一冊『あめのひに』

あめのひに

作:チェ・ソンオク絵:キム・ヒョウン訳:星あキラ/キム・ヨンジョン

出版社からの内容紹介

あるあめの日、女の子がひとりでおるすばんをしていると、「トントントン!」とドアをたたく音がしました。アリの家族、ハリネズミ、ネコやクマなど、つぎつぎとあまやどりにやってきました。しかし、あめはちっともやみません。ますますはげしくふってきました。ついに、へやのなかにあまみずがおしよせてきました。みずはどんどんあがってきて、みんなでやねうらべやへあがると……

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雨の日は、だるまちゃんを英語で読んでみようかな!『英日CD付 英語絵本 だるまちゃんとかみなりちゃん It’s a Funny Funny Day』

英日CD付 英語絵本 だるまちゃんとかみなりちゃん It’s a Funny Funny Day

作・絵:加古 里子

出版社からの内容紹介

だるまちゃんが外に遊びに行こうとしたら、雨が降ってきました。「ちぇっ、雨か、だけど遊びに行きたいぞ」。かさをさして出かけたらへんてこなものが落ちてきました。

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一粒のみずたまが姿を変え、さまざまな生き物と出会う地球の旅へ。洗練されたイラストも魅力の科学絵本『みずたまのたび』

みずたまのたび

作:アンヌ・クロザ訳:こだましおり

みどころ

「わたしは ちいさな みずたま」という言葉ではじまる、水の絵本。
スイスの作家がコンピューターグラフィックで美しく描く本書は、いわゆる「科学絵本」のイメージからはちょっと離れた印象です。

ネコが水を飲んだ、ボウルの底にひとつぶ。
残ったみずたまは、
「そうだ、たびに でかけよう!」
小さな粒になり、空に舞いあがります。
雲といっしょに旅をして……高い山にぶつかり、雪の結晶になります。
地上でまたみずたまに。地表をすべりおりて地下へ。
水脈から川へ、海へ。
旅はさらにつづきます。

「みずたまに もどった わたしは、
へんてこな石の うえに おちた。」

詩的でシンプルな言葉を、みずたまの旅を味わうように、ゆっくり声に出して読んでみてください。
洗練された色彩、動植物のフォルムがあざやか。
どのページを開いても、控え目ながら、どこか生き生きとしたグラフィックが印象に残ります。

『ぼくはここで、大きくなった』で2009年にフランスの「科学の本」賞を受賞。
作者のセンスを感じる、アートの趣のある科学絵本です。

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こめ?まめ?かめ……?『そらからふるものなんだっけ?』お父さんの真似をしてみたかみなりちゃんに地上は大騒ぎ!

そらから ふるもの なんだっけ?

文・絵:岩田 明子

みどころ

雲の上でお留守番しているかみなりちゃん。
ちょっと憧れのとうちゃんの真似をしてみたくなります。
たいこをどん!
「えーと… なんて いうんだっけ?」

あれあれ大変、かみなりちゃん。
なにを降らすのか忘れちゃったの…!?

「そうだ!
 まめ ふれ まめ ふれ、どんどこどん!」

あーーーやっちゃった。
すると、空の上からは
「ぽつぽつ ぽつぽつ ぽとぽと ぽとぽと…」
色んな種類のお豆さんがたくさん降ってきた!!
少し違うよね?

「そうだ!
 こめ ふれ こめ ふれ、どんどこどん!」

…そうじゃなくて。

「かめ ふれ かめ ふれ、どんどこどん!」

これじゃあ、地上も大騒ぎです。
そろそろ正解を思い出してあげて、かみなりちゃん。

「そうだ こんどこそ!」

頼むよ、かみなりちゃん。
こんな調子でちゃんと「あれ」を降らすことはできたのでしょうか。

作者は「ばけばけばけばけ ばけたくん」シリーズで大人気の岩田明子さん。この作品も、またまたみんなで読んだら盛り上がりそうですよね。なにしろ、みんなが想像している斜め上の飛んでもないものが次々に落ちてくるんですから、たまりません。かみなりとうさん、早く帰ってこないかな…。

みんなで笑いながら、かみなりちゃんの応援をしながら、このヘンテコなやり取りを存分に楽しんでみてくださいね。

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レインコートに傘、長靴もはいて、さぁ外へ!子どもの前に広がる雨の世界をいきいきと描く文字のない絵本『雨、あめ』

雨、あめ

作:ピーター・スピアー

みどころ

レインコートを着て雨のふる庭へ飛び出していく喜び、クモの巣に光る雨のしずく、水たまりに広がる波紋、びしょびしょの体をふいて温かい飲み物を飲む瞬間、雨上がりの庭の澄んだ空気。
画面隅々まで雨の日の楽しさ、美しさに溢れていて、いきいきと描かれた新鮮な世界が目に飛び込んできます。字の無い絵本。

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【動画公開中】ワクワクに出会える絵本 22選

文:竹原雅子 編集:木村春子

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