6月発売の絵本(2023年6月の新刊&おすすめ絵本)

文芸・カルチャー

公開日:2023/6/27

皆さんは1か月に何冊くらい新しい本と出会いますか? 本との出会いは一期一会。ついこの間、本屋さんで見かけたと思った本が、次に来訪したときにはすでにそこに置いてなかった……なんていう経験をした方も多いのではないでしょうか? そんな悲しい別れを繰り返さないためにも、出会って気に入った本は家へ連れ帰りたいものです。

さあ、今月も気になる新刊がたくさん出版されました。

人気雑誌「kodomoe」の付録として話題となった、親子で「子どもの権利」について話し合うきっかけになる『ようこそ こどものけんりのほん』。柔らかなタッチで描かれる動物たちの姿が人気の絵本作家・たしろちさとさんの心までポカポカ温まる『おふろおじゃまします』。ナンセンスの王さま・長新太さん幻の絵本『ノコギリザメのなみだ』も待望の復刊を果たしました。

「読みたい」と思ったときが、本を読むベストタイミングです。6月は梅雨で室内にいる時間の多い、読書にピッタリの季節。新しい本を手に、読書時間を満喫してくださいね。

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発達研究から生まれた色をテーマにした絵本『ちょう にっこり』。赤ちゃんの脳を刺激し、見る力を育むきっかけにピッタリ

ちょう にっこり

作:アキヤマヒカル絵:あきやま かぜさぶろう監修:杉山 崇

出版社からの内容紹介

ファーストブックの役割は「世界はいいところだ」と幼児に伝えることです。
発達研究から生まれた絵本、テーマは「いろ」。
1歳前はこまかい色の違いがわかるようになる時期。
虫や果物の色の違いに気づき、変化を楽しむことで、赤ちゃんの脳は刺激され「見る力」が育ちます。
2023年6月刊

「子どもの権利」という難しいテーマに挑んだ意欲作。『ようこそ こどものけんりのほん』ではじめの一歩を踏み出そう

ようこそ こどものけんりのほん

作:子どもの権利・きもちプロジェクト絵:えがしら みちこ

出版社からの内容紹介

今、注目を集める「子どもの権利」を、えがしらみちこさんのあたたかいイラストがやさしく紹介してくれます。
権利というと、一見難しいイメージがありますが、子どもたちと子どもに関わる大人を守る大切なもの。
子どもの権利のはじめの一歩を親子で学べる絵本です。
カバー裏には子どもの権利条約ポスターを印刷。
2023年6月刊

うさぎちゃん、ぶたちゃん、しかさん、みんなはどんなお風呂に入っているのかな?『おふろおじゃまします』と、お風呂巡りを満喫しましょう

おふろおじゃまします

作・絵:たしろ ちさと

出版社からの内容紹介

たろちゃんとかばちゃんは、おふろがだいすき。
「おふろおじゃまします」と、おふろめぐりにでかけます。うさぎちゃん、
ぶたちゃん、しかさん、たこさん、わにさん、ぞうさん、かわうそくん、
さるさん、みんなどんなおふろにはいっているのかな?

SNS総フォロワー数20万人超え! 大注目のキャラクター「ラッコズ」が絵本に。『チャッホ! ごきげんラッコズえほん』を読めば梅雨のジメジメ気分もたちまちごきげん!

チャッホ! ごきげんラッコズえほん

作・絵:たかだべあ

出版社からの内容紹介

ウキウキしたら チャッホ!
しょんぼりしても チャッホ!
いつでもどこでも チャッホ!

SNS総フォロワー数20万人超え!
TV番組の特集でも話題の大注目キャラクター「ラッコズ」が史上”最わちゃ”の絵本になって登場! LINEスタンプでZ世代に大人気の作者・たかだべあによる、こどもがごきげんになる絵本。

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「チャッホ!」は、奇跡を呼ぶごあいさつ。
ゆかいでふしぎなラッコのこども・コラコが、つぎつぎと立ちはだかる困難に立ち向かう。
ワニさんにとおせんぼされた時、トリさんがケンカしている時、ひとりぼっちでさみしい時……。たのしいときも、かなしいときも、大きな声で言ってみよう! チャッホ!

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【著者プロフィール】
たかだべあ
1994年生まれ。アニメーション、イラストレーション、グッズ制作など。「けたくま」「ラッコズ」など、人気キャラクターを生み出す。
Twitter:@takadabear

【ラッコズとは】
大人気イラストレーター・たかだべあが手掛けるゆかいでふしぎなラッコたち。楽しいこと、ぶったまげること、おったまげることがつぎつぎと起こります。
Z世代を中心に人気を博し、SNS総フォロワー数は20万人超(2023年4月時点)。
関連ムービーの総再生数は累計8000万回を超え、グッズ展開やLINEスタンプ、企業・商品タイアップほか幅広く展開中。ポップアップストアは全国で巡回し、続々と完売商品が出るなど今最注目のキャラクターです。
Twitter:@raccosdesu

野菜畑にプールができたよ! キャベツやナスは水に浮く。じゃあニンジンやジャガイモは……? 野菜への興味がぐんぐん芽生える『やさいのプールびらき』を読んで、科学する心を育もう

食べるのだいすき よみきかせ絵本 やさいのプールびらき

作:さとう めぐみ 苅田 澄子

出版社からの内容紹介

やさい畑にプールができました! プール・ドッジボール大会をしようと、きゅうり、なす、きゃべつ……やさいたちがつぎつぎとプールに入るのですが、にんじんさんとじゃがいもさんはしずんでしまいました! さあ、ふたりを助けなくては。でもどうやって? 
野菜の育つ場所や、水の浮き沈みなど、科学的な要素をちりばめられた、野菜たちがかわいらしく奮闘するお話を楽しみながら、自然に野菜と仲良くなれる、そんな一冊です。巻末には、東京理科大の川村康文先生監修の、野菜の浮き沈みに関するやさしい解説つき。子どもたちに、野菜や食べものにもっともっと親しんで、たくさん食べて元気に育ってほしいという願いをこめて送ります。

ボロボロになってしまったノコギリの代わりになるものは……? ナンセンスの王さま・長新太、幻の絵本『ノコギリザメのなみだ』が復刊!

ノコギリザメのなみだ

作・絵:長 新太

出版社からの内容紹介

大切なノコギリがぼろぼろになってしまい、涙するノコギリザメのオジイサン。そこへふと、うみのオバケが現れてノコギリをなおしてくれることに。「わしにまかせておけ」うみのオバケは自信満々にそう言って、ノコギリザメのたいせつなノコギリをつかむと……?

『ようかいのもり たぬきクリニック』の続編登場! たぬき先生と一緒に『ようかいのもり まっくらまつり』に遊びに行こう

ようかいのもり まっくらまつり

作・絵:長谷川 あかり

出版社からの内容紹介

今日は、年に一度のようかいたちのおまつり!さてどこからのぞいてみようかな?のっぺらぼうのおめん屋さん、ゆきおんなのかき氷、ひとつめこぞうのたこ焼き。今年もたくさんの屋台が並びます。子どもも大人もたぬきせんせいも、食べて遊んで、最後はやっぱり盆踊りのはずでしたが…!?ようかいのもりでおこる出来事に、たぬきせんせいが大活躍の可愛くて楽しい絵本。

日本の子どもたちに、同じ時間、同じ地球の上で暮らす、たくさんの人を知ってほしい。作者・市川里美さんの願いが込められた『ぼくのともだちガムーサ』

ぼくのともだちガムーサ – エジプトのおはなし

作・絵:市川 里美

出版社からの内容紹介

ナイル川のほとりで畑仕事をする少年アジーズ。水牛のガムーサに仕事を手伝ってもらいたいのですが、ガムーサが逃げ出してしまって……。旅する絵本作家、市川里美さんが今回お話の舞台に選んだのは、エジプトです。畑仕事に水牛が活躍しているのを見て、暮らしの中で人と動物との深いかかわりが今もなお続いていることに感動し、このお話が生まれました。日本の子どもたちに、今同じ時間、同じ地球の上で、自分たちとは違う暮らしをしている人たちがたくさんいることを知ってほしい、という市川さんの思いがこめられています。

数々の賞を受賞した『ぼくは川のように話す』のコンビによる、少年と祖母のかけがえのない日々を描いた『おばあちゃんのにわ』

おばあちゃんのにわ

作:ジョーダン・スコット絵:シドニー・スミス訳:原田 勝

出版社からの内容紹介

数々の賞を受賞した名作『ぼくは川のように話す』のコンビによる心温まる絵本。著者であるカナダの詩人、ジョーダン・スコットの祖母との思い出がもとになっています。ポーランドからの移民で、あまり英語がうまくしゃべれないおばあちゃんと「ぼく」は、身ぶりや手ぶりで、そして、さわったり、笑ったりして、いいたいことを伝えあいます。言葉にたよらない二人の親密さを描くシドニー・スミスの情感あふれる絵が、懐かしい記憶を呼びさまして胸を打ちます。

ぼくのおばあちゃんは、もとはニワトリ小屋だった家にすんでいる。毎朝、お父さんの車でおばあちゃんの家にいくと、おばあちゃんは庭でとれた野菜をつかって、朝ごはんをつくってくれる。長いあいだ食べものがなくてこまったことがあるおばあちゃんは、ぼくが食べこぼしたオートミールをひろいあげると、それにキスして、ぼくのおわんにもどす。
雨の日には、おばあちゃんはゆっくり道を歩く。それはミミズをつかまえるため。ぼくたちは、つかまえたミミズをおばあちゃんが野菜を育てている庭にはなつ。いつも、二人でそうしていた。おばあちゃんがあの家を出るまでは……。

おしゃれな犬たちのベストセラー『幸福な質問 New Edition』が新装版になって登場。大切な人への贈り物にもおすすめです

幸福な質問 New Edition

作:おーなり 由子

出版社からの内容紹介

おしゃれな犬たちのベストセラー『幸福な質問』が新たなデザインをまとって刊行されます。
大人の絵本として──。じぶんに、そして大切な方への贈り物に──。

あたらしい空気につつまれるひとことを──。

すきな人に質問するのは、はずかしい。
すきな人に質問するのは、ちょっとこわい。
すきな人に質問するのは、おもしろい。

質問は、返事の言葉よりも、そのむこうに見える
何かいいものを受けとめたくてするものかもしれません。

田舎から都会へ引っ越してきた少女・ナイラ。慣れない街の生活の中で体験した『ほうきぼしの まほう』とは?

ほうきぼしの まほう

作:ジョー・トッド=スタントン訳:まつかわ まゆみ

出版社からの内容紹介

まどから みえるのは、
はいいろの たてものと ほしが ななつ。
ねむる ときに なみの おとも きこえない。
ここは、わたしの おうちじゃない。

 パパの仕事のために田舎から街に引っ越こしてきたナイラ。慣れない人ごみ、あたらしい学校はさがわしく、パパは忙しくて家でも仕事をしている。思い出すのは、まえのおうちのことばかり。高くしげった木立、空には満天の星空。まどからは海も見えて、夜は波の音で眠りに落ちる。ひときわあかるく輝いて尾を引く「ほうきぼし」だって見たことがある。
 ある晩、あたらしいおうちのまどから「ほうきぼし」が見えた。それは地面におっこちて、「ひかりのき」として芽吹き、ぐんぐん育っていく。あとをおいかけて、そしておいついたとき、「まほう」がはじまった――。

少女のとまどいにやさしく寄り添い、
新しい環境をうけいれられるようになる過程を色あざやかに描きます。

【動画公開中】見つけた!わたしのさがしもの 22選

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