秋の読み聞かせにぴったり!おはなし絵本

文芸・カルチャー

公開日:2023/10/5

お子さんと一緒に絵本を読むとき、皆さんはどんな体勢で読んでいますか? ママやパパの膝の上に乗せて読む「一対一スタイル」? 向かい合わせに座ってもらい、絵本を見せながら読む「読み聞かせスタイル」? 寝転んで本を覗き込みながらの「うつ伏せ読み」? 仰向けになって絵本を上に持ち上げて読む「仰向け読み」? きまった形は持たず、そのときのお子さんの様子を見ながら読み方を変える「フリースタイル」? 意外とご家庭によって違いが出るといわれる読み聞かせのときの体勢。たまにはスタイルを変えて読むと、お子さんとの新鮮な発見があったりするのでおすすめです。

いつも物語絵本を読んでいるご家庭も、ときには探し絵絵本や会話のやり取りのあるインタラクティブな絵本を読んでみると、気づかなかった我が子の成長を感じることができるかもしれません。いつもロングセラー絵本を好んで読んでいるご家庭も、2020年以降に出版された新刊を手に取ると、ロングセラーとはまた違った新しさを感じることもあるかも? 2020年以降に出版された絵本の中から、秋に読みたい絵本8作品をご紹介します。

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105種類の動物が登場して『どこかなどこかな?』 探して指さして親子でのコミュニケーションにピッタリ

どこかなどこかな?

作:今福理博 絵:やすのなほ

出版社からの内容紹介

生後9か月くらいになると、赤ちゃんは「これ!」と指さしコミュニケーションをするようになります。指さしを通じてだんだん言葉が「わかる」ようになり、1~2歳になると今度は言葉が「言える」ようになっていきます。

今作は「赤ちゃんがみるみる言葉を覚える」1歳からの指さし遊び絵本です。最初の見開きは朝ごはんの場面。「ぱん」「ぎゅうにゅう」「こっぷ」「たまご」……と赤ちゃんにも馴染みのあるものがいくつか描かれていて、「ぱん、どこかな?」と優しく問いかけます。絵さがしを楽しんでいるうちに自然と言葉が結びつく仕掛けです。
登場する「106語」の名詞はすべて子どもの発達にあわせて選びぬいたもの。「ぱん」を覚えたら「こっぷ、どこかな?」とアレンジして楽しむこともできます。

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家の中に置かれた壺から想像もできない大海原へトリップ! アート脳を刺激して「芸術の秋」を体感しよう『いえのなかには』

いえのなかには

企画・原案・絵・原作:長田真作

出版社からの内容紹介

いえのなかから、さあ、どこへ出かけよう?
どこにいたって想像力は自由自在。
あたまのなかのドアをひらいたら、その先へ、あてもなく進んでいこう。
予測のできない空想の旅に、はぐれずについてこれるかな?
気鋭の絵本作家&画家 長田真作の最新作『いってきますね』『いえのなかには』が同時発売。
空間も時間も飛びこえて、色あざやかなアニメーションの世界が広がります。
こどもも大人もアート脳が刺激される新しい絵本です。

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たぬきさんがおなかを『どんどんぱっ』と叩いて大変身! 「どんどんぱっ」「どんどんぱっ」と声に出したくなるユーモア絵本

どんどんぱっ

作・絵:いしかわこうじ

みどころ

人気者になりたいたぬきさん。なににへんしんする?

さあ、おなかをたたいて「どんどん ぱっ!」ページをめくるとたぬきさんがパンダさんに大変身!あれ?でもよく見て?!しっぽがたぬきのままみたいですよ。

強くなりたいたぬきさん。なににへんしんする?

またまたおなかをたたいて「どんどん ぱっ!」今度はなんと恐竜に変身。「ぎゃおー」と大声をあげています。でも目元はどこか面影がありますね。

その後も「どんどん ぱっ!」のかけ声に合わせ、たぬきさんが次々と大変身!今度は何に変身するかな?と想像したり、え?どれがたぬきさん?!と探し絵のように楽しめたりと、コミュニケーションしながら読むことのできる参加型絵本です。

「どうぶついろいろかくれんぼ」シリーズなど、赤ちゃんから楽しめる作品を数多く描いているいしかわこうじさん。今回も、色鮮やかでシンプルなイラストが目を引きます。子どもたちの好奇心を刺激する、ユーモアいっぱいの作品。ぜひみんなで「どんどんぱっ!」とおなかを叩きながら、楽しんでください。

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日常の何気ない食事風景からはじまる食育絵本。作り手への感謝の気持ちを『ごちそうさま』に込めて

ごちそうさま

作・絵:accototo ふくだとしお+あきこ

出版社からの内容紹介

今日のご飯はオムライス。「あ、にんじん はいってる」「じいじが つくった にんじんよ」「じいじ にんじん つくれるの?」お母さんとの会話で、野菜などがどのように育つかを知り、関わる人々へ感謝の気持ちが生まれる食育絵本。

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いただきまーす

作:accototo ふくだとしお+あきこ

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誕生日パーティーの準備で疲れてしまったママを見て、ハティは『てつだってあげるね ママ!』と大奮闘! さあ、その出来栄えは……

てつだってあげるね ママ!

作:ジェーン・ゴドウィン ダヴィーナ・ベル 絵:フレヤ・ブラックウッド 訳:小八重祥子

出版社からの内容紹介

「だいじょうぶ。あたしに まかせて!」
おつかれママとおしゃまなおねえちゃんのやりとりが楽しい。心ほっこり LOVELY 絵本!

今夜はパパの誕生日パーティーです。ママは朝から準備でおおいそがし。だから、ハティもがんばっておてつだいしています。でも、おひるねの時間になって……

◆第25回いたばし国際絵本翻訳大賞(英語部門)受賞作品◆全国学校図書館協議会選定図書◆日本子どもの本研究会選定図書◆

●推薦の言葉●
 〈いつだって こどもは ママの味方〉
 お手伝いという名のもとに 毎日部屋を散らかす
 我が家の怪獣さんたちを 今夜はぎゅーっと
 だきしめてあげなくちゃね。
     ――優木まおみさん(タレント)

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絶滅が危惧されていた「柴犬」のルーツの物語『石号ものがたり』

石号ものがたり

絵:もりおかあや 文:かわべまゆみ

出版社からの内容紹介

世界中の柴犬60万頭のルーツになった強運な犬の、ほんとうにあったお話。

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家族で難民について知り、考えるきっかけに。戦争によって出会い、一緒に暮らすことになったふたりの少女の物語『シッカとマルガレータ 戦争の国からきたきょうだい』

シッカとマルガレータ 戦争の国からきたきょうだい

作:ウルフ・スタルク 絵:スティーナ・ヴィルセン 編集・訳:きただいえりこ

出版社からの内容紹介

戦争を逃れ、家族と離れて平和な国へひとり旅立つシッカ。むかえる家族にはマルガレータという同じ年頃の女の子がいて、ふたりは反発しあいながら理解を深めていく……。戦争が引き起こす難民問題を伝えるスウェーデンの絵本。

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緻密で繊細な動物描写が人気のしもかわらゆみさんの新作『ポコタのきのみ』は、たぬきの生態をベースに生き物それぞれの個性を生き生きと描いた物語

ポコタのきのみ

作:しもかわらゆみ

出版社からの内容紹介

しもかわらゆみが美しく描く、
動物たちが生き抜くための冬じたく。
ポコタもりすもねずみも、
“やっぱりみんな、すごいんです!”

食いしん坊のたぬきのポコタは、
りすやねずみが冬に備えて土にきのみを
埋めていることを知り真似をしますが、
うまくいきません。
落ち込むポコタに仲間がやさしく声をかけて……。

しもかわらゆみが美しく丁寧に描く、
たぬきの生態ベースにした冬支度の物語。
「みんなそれぞれ得意なことがある」、
個を認め合うやさしさがつまった、
心あたたまる作品です。

<作者あとがきより(一部抜粋)>
体の大きな人、足の速い人、いい声の人、物覚えのいい人、機転の利く人、もの事にじっくり取り組める人……みんなそれぞれ違います。
一つのことだけで比べると「できる人とできない人」になってしまうかもしれませんが、
色々なことで比較すればそこには数え切れないほど多くの価値があると知ることができます。

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