ユーモア絵本(2023年10月 新刊&おすすめ絵本)

文芸・カルチャー

公開日:2023/10/20

お待ちかねのペットだよ、と渡されたのが“じゃがいも”だったり、主人公がまさかの“橋”だったり、忍者の正体がまさかまさかの“ひげ”だったり、設定から気持ちよく脱力させてくれるユーモア絵本が勢ぞろい!

「ぼってん!」と叫ぶさぼてんの少年や、水玉模様がおしゃれなきのこ、不器用で優しい犬のポンなど、個性豊かなキャラクターも続々登場。『おかっぱあたまとひみつのトカゲちゃん』や『みーちゃんとふしぎなとびら』のように、しょんぼりした気持ちを明るく前向きに変えてくれる読後感も、ユーモア絵本の魅力です。

アハハと大笑い、クスッと微笑んで、ニヤリと笑える。耳に残る口癖やしぐさを真似して遊べば、ユーモアの波は絵本の外へ外へと広がっていきます。一緒に読めば心が軽くなって、「楽しい!」を共有できる。そんな、たまらなく幸せな時間を味わってみてくださいね。

advertisement

ペットがほしいとねだるアルバートにパパがプレゼントしてくれたのは“じゃがいも”! 世話するうちに愛着が湧いてきて……『ぼくのじゃがいも』

ぼくのじゃがいも

作:ジョシュ・レイシー 絵:モモコ・アベ 訳:みやさかひろみ

出版社からの内容紹介

ペットがほしくてたまらないアルバートに、パパがプレゼントしてくれたのは、なんと、じゃがいも!! 
初めは知らんぷりしていたものの、じゃがいもはなぜか、さびしそうな顔をしているように見えます。
アルバートは、じゃがいもをペットとしてかわいがるようになりますが……。
生き物の伸びやかな生命力が印象に残る、とびきりゆかいな物語。

本作品を「絵本ナビ」で購入 >

困っている動物たちやバスを助けるために、「うーーーん」と伸びる『はしのはしたろう』。思わず一緒に伸びたくなるユーモア絵本

はしのはしたろう

作:つぼいかなお

みどころ

このちょっと不思議な姿をしているのは、はしのはしたろう。え、はしが主人公!? いったいどんなお話が始まるというのでしょう。

はしたろうが散歩に出かけると、川の向こうでうさぎといのししが困っています。石の上にはかめたちが気持ちよそうに眠っていて、川を渡ることができないのです。そこで、はしたろうが川に入ると、思いっきりのびをします。

「うーーーん」

すると体が少しずつのびていき、向こう岸にかかります。大喜びでうさぎといのししが渡りおわるとまたもとどおり。今度は、道路の真ん中に大きなかば。これではバスが通れません。はしたろうはまたのびをします。さらに海についたはしたろうは、もっと大きなのびをします。

「んぐぐぐー――っ」

すると……?

確かに「はし」って、とても便利。でも、こんな風にのびたりちぢんだり、さらには自らお散歩をするだなんて、想像をしたこともありません。でも、はしたろうを見ていると、なんだかとっても爽快な気分になってくるのです。そして、ちょっぴり真似してみたくもなってきます。うーーん、んぐぐぐ―――っ。

作者つぼいかなおさんの、クスッと笑える絵本デビュー作。トムズボックス土井章史氏プロデュース作品です。

本作品を「絵本ナビ」で購入 >

嬉しいときは「ぼってん!」かけ声が癖になる絵本『さぼてんぼうや』は、クスッと笑えて温かい、きょうだい愛と友情の物語

さぼてんぼうや

文:石津ちひろ 絵:田中六大

出版社からの内容紹介

うれしくてぼってん!、楽しくてぼってん!、みんなでぼってん!
とびきりキュートな”さぼてんぼうや”登場!

・うれしいときに「ぼってん!」と叫ぶキャラクター、さぼてんの”さぶ”が主人公
・クスっと笑えて、ほっこり温かい、兄弟愛と友情の物語
・人気絵本作家・石津ちひろ×田中六大の新コンビ!

ぼくは、さぼてんぼうやの”さぶ”。
ある日、妹のはなこと公園へ行くと、大好きなお祭りがひらかれていた。
「ぼってん!」
ぼくたちがお祭りを楽しんでいると……。
愛さずにはいられないキャラクター、さぼてんのさぶと仲間たちが繰り広げるストーリー。
読んだ後は、大人も子どもも思わず「ぼってん!」と口に出したくなる?

本作品を「絵本ナビ」で購入 >

姫を救出せよ! 殿さまの命令で助けに向かうのは『ひげにんじゃ』 あごからあごへ飛び移り、仲間と作戦成功なるか?

ひげにんじゃ

作:くどうたけお

出版社からの内容紹介

姫さまをさらわれてしまった殿さまは、怒って自分のひげに命令しました。「ひげにんじゃよ!すぐさま うそのすけの 城に むかい、姫を 助け出すのじゃ!」すると、殿さまの“ひげ”は動き出し……。ひげにんじゃは姫さまを救い出せるのでしょうか。ユニークで可愛い“ひげにんじゃ”の作戦やいかに!? 見開き1ページにひと月をかけて描く、丁寧で緻密な絵に目を奪われます!

本作品を「絵本ナビ」で購入 >

誰かを助けるってどんな気持ち? いじわるガハハが心優しい犬のポンのピンチに遭遇して……。勇気をくれる癒し絵本『おひげのポンといじわるガハハ』

おひげのポンといじわるガハハ

作・絵:かなざわまこと

出版社からの内容紹介

不器用だけど、いつも全力で助けてくれる、
おひげがトレードマークの犬『おひげのポン』。

そして、そんなポンちゃんを背後からじっと見つめるのが、
いたずらがだいすきな「ガハハ」です。

いつも困っている友達を助けるポンちゃんのことが、ガハハは気になっています。
そこで、ポンちゃんを困らせようとみんなにイタズラを仕掛けてみるけれど、
やっぱりポンちゃんは素早くピンチに駆けつけるのでした。

「だれかを助けるって、そんなにいいことなのか?」

そんなある日、ガハハは赤ちゃんカラスがヘビに
食べられそうになっているところに出くわします。

さて、ガハハは一体どうするのか……!?

人助けをすると、なんだかむねのあたりが”ぽかぽかする”……?
誰かを思いやる気持ちがありつつも、なかなか踏み出せない一歩。
やさしさって?思いやる気持ちって?助ける勇気って?

やさしくてちょっと不器用なキャラクターたちが繰り広げるドタバタ劇。
大人もハッと気づかされる、勇気と笑いが詰まった癒やし絵本です。

――――――――――――――――――――――

くすっと笑いながら読んで、最後にはうるっとしてしまう。
自分も「おひげのポン」のようでありたいと自然に思いました。
(絵本好き 読者)

ポンちゃんとガハハは、誰の心の中にも住んでいる気がします。
(アメリカ在住 図書館員)

ガハハがポンのやさしさに触れ、誰かを助けることの喜びを
知っていく物語にほっこりしました。
「誰かを助けると心が温かくなる」というメッセージは、
きっと子どもたちの心にも残るものになるでしょう。
(書店員)

本作品を「絵本ナビ」で購入 >

きのこのベニーの自慢は、おしゃれな赤の水玉帽子。かわいいきのこが続々と! 『ベニーのみずたまぼうし』は第11回MOE創作絵本グランプリ受賞作品

ベニーのみずたまぼうし

作:しおみつさちか

出版社からの内容紹介

きのこのベニーの自慢の帽子は、おしゃれな赤の水玉模様。
今日は、森のきのこの帽子祭りの日。
みんな、とっておきの新しい帽子を準備してきました。
いろんな帽子が次々に披露されますが、ベニーはいつもの水玉帽子を脱ごうとしません。
でもひょんなことから、ベニーの帽子が飛んで行ってしまって…!?
第11回MOE創作絵本グランプリ受賞作品。
2023年9月刊

本作品を「絵本ナビ」で購入 >

入院中のあたしは「おかっぱあたま」秘密の友だちができて前向きになっていく姿が印象的『おかっぱあたまとひみつのトカゲちゃん』

おかっぱあたまとひみつのトカゲちゃん

作:こがしわかおり

出版社からの内容紹介

そう、あたし、おかっぱあたまだよ。
カールもみつあみもできやしない。
でも、いいもん! だって、
あたしのおかっぱにはね……ふふふ。
ひみつのね……

本作品を「絵本ナビ」で購入 >

しょんぼりした気分を明るく元気に! 音楽の楽しさや、みんなで演奏するワクワクを教えてくれる『みーちゃんとふしぎなとびら』

みーちゃんとふしぎなとびら

作:ひがしだじゅんこ

出版社からの内容紹介

ある日の夜、みーちゃんは不思議な扉を見つけます。
扉の向こうで待っていたのは、そこで出会う仲間たちとの想像もしていなかった世界。

本作品を「絵本ナビ」で購入 >

【動画公開中】感じる 考える わたしの一冊 絵本・児童書22選

テーマ:笑いがとまらないユーモア絵本

文:栗田 奈緒子 編集:木村 春子

あわせて読みたい