「人づき合いの苦痛」から解放される方法って? シングルマザーとして4人を育て年商3億円を稼ぐ、藤本さきこさん インタビュー【後編】

暮らし

2018/9/12

 ノートに自分の感情をつづり、本当の願いを見極める「設定変更」のメソッドで、月収10万円から数年で年商3億円にまで拡大した藤本さきこさん。

 インタビュー前編では、「設定変更」メソッドが生まれたきっかけや、幼少期のエピソードなど、藤本さん自身の話を伺った。

 後編では、新たに出版された著作『お金の神様に可愛がられる「人づき合いの」魔法』について聞いていく。シリーズ3作目にして「人づき合い」をテーマに据えた本書。その執筆のきっかけとなったのは、意外なことに、藤本さん自身が人づき合いに苦手意識を感じていたことなんだとか。

──3冊目の著書『お金の神様に可愛がられる「人づき合いの」魔法』ですが、人間関係をテーマに取り上げようと思ったのはどうしてですか?

 私、子どものころから、自分は人づき合いが苦手だと思ってたんです。でも、ノートに自分の感情を書くようになってから、意外とそんなことないのかもって気づいて…。人づき合いって相手がいることだから複雑に考えがちだけど、大切なのは「自分がどうしたいか?」を見極めること。それなら、ノートを使った設定変更のメソッドが活用できるんじゃないかと考えたんです。

──人づき合いが苦手、というのは?

 たぶん、敏感すぎるんだと思います。私は「つき合いで」っていうのがすごくストレスなんです。もちろん、多くの人がそうだと思いますが、私の場合は心への負担がものすごくて(笑)。普段から、いろいろなお誘いをいただくんですが、仕事と子育てを両立していると、自分の時間なんてほとんどなくなっちゃう。その貴重な時間を自分が本当にやりたいと思えることだけに使いたいんです。

──たしかに「つき合いで」という言葉には不思議な強制力がありますよね。

 今私は、自分が大好きだと思える人たちとしかおつき合いしていないんです。それでも「このお誘いにはちょっと参加したくないかも」と、思ってしまうときはあります。たとえば結婚式で出費が続くと、大切な友だちのお祝いのはずなのに「なんで私ばっかりお祝儀払わないといけないの?」って思ったりしません? その嫌な気持ちをうやむやにしてしまうと、相手のことを悪く思ったままで終わってしまう。だから私は、お誘いに迷っていたり、人間関係に悩んだりするたびにノートを書いて、自分の感情と向き合うようにしています。「本当はどういう関係を築きたいんだっけ?」と自問していくと、本当に行きたいのか、本当はどうしたいのか、という自分の願いが見えてくるんです。

──『お金の神様に可愛がられる「人づき合いの」魔法』のなかでも『「でもまー」で自分の気持ちを打ち消さない」とおっしゃっていますもんね。ご自身も、ノートを書くことで、人間関係の悩みが解決したことはありますか?

 実は、経営している「プティ ラ ドゥ」の実店舗を畳んだのは、人間関係を清算したかったからという理由も大きいんです。当時は、布ナプキンやおむつケーキ以外にも、地元の方々が手作りした布雑貨を取り扱っていたんです。家事や育児の合間に小物を作っていただき、それが売れたことを報告すると、すごく喜んでくれるのが自分のことのようにうれしかったんです。その頃は、そういうやり取りが大好きだったんですが、人って次第に欲が出てくるものなんですね……。だんだん、店の販売方針にまで干渉をされるようになってしまい、心が疲弊していきました。それに、私自身がやりたいっていう気持ちだけで始めたお店だったので、経営の知識はまったくゼロ。それでもなんとかうまくいっていたんですが、周りの人からあれこれと言われるうちに罪悪感が出てきてしまって。それで、見よう見まねで事業計画を作ったら、逆に経営が傾いてきて……。極めつけは東北大震災でどん底に落ち、人間関係でストレスを感じるのはもう嫌だと思いました。だから、ネットショップに移行してからは、取り扱うのはオリジナル商品だけと決めています。すべて自社で製造販売しています。商品のやり取りもお金の流れも、結局は人間関係に還元されてしまいますからね。

──たしかに。普段、仕事や恋愛で感じている悩みも、結局は人間関係の問題だったりしますよね。

 人づき合いって自分だけの問題じゃないから、後悔してしまうような選択をしやすいんですよね。でも「自分は本当はどうしたいのか?」がいつもしっかり見えていると、ふとしたときに間違えない。相手のことを考えて、心をすり減らすこともなくなります。まあ、恋愛はそういう苦しみを楽しむっていう側面もありますけどね(笑)。

──恋愛はとくに自分の本当の願いを見極めるのは難しそうです。本当は結婚したいのに、相手が乗り気じゃないから「別に結婚だけが幸せの形じゃない」って無理やり折り合いをつけたり。逆に、心から結婚したいわけじゃないのに、「周りがしているから」という理由だけで焦ってしまったり……。

 たしかに、結婚に対して間違った思い込みを持っている女性は多いですね。実は、私自身もそうで、ずっと「なんで自分は結婚できないんだろう?」と悩んでいました。未婚のまま4人の子どもを産んで育てているんですが「そんなのあり得ない!」って言われることも多いんですよ。そのたびに「結婚したくてもできないんだもん!」って心で反論していたんですけど(笑)。でも、それが本当の願いなら絶対に叶えられるはず。だから「もしかして、自分は結婚を望んでいないのかも」と考え始めて。ノートで設定変更をしていったら、やっぱり本当に結婚したいと願っていたわけではなかったと気づいたんです。それから、結婚や未婚の母であることについて思い悩むことはなくなりました。

──なるほど。藤本さんのメソッドって、なんだかすごく前向きですよね。そのエッセンスが凝縮された『お金の神様に可愛がられる「人づき合いの」魔法』ですが、どんな人に読んでもらいたいですか?

 仕事も恋愛も、いろいろなことに悩みながらもがいて頑張っているのに、なかなかうまくいかなくて苦しいという女性に読んでほしいです。多分、今世の中に溢れてる解決方法って、女性向けをうたっていても、結局は、常識や世間体、人の目といった「外側」基準の男性的なものが多いと思うんです。私はそれを女性向けに“翻訳”していくのが自分の使命だと思っています。まずは自分の「内側」と向き合って、「変わらなきゃいけない」という思い込みをなくすところからスタートしてほしいです。私のメソッドは「変わらなくていい。それならどうしたい?」と自分に問いかけて「こうしたい!」と、決めるだけ。本当に簡単なのに、それだけで自由に楽しく生きられるようになります。この“簡単”っていうのがなかなか伝わらないんですが……(笑)。私でもできたんだから、絶対誰にでもできます!

──いろいろな質問に答えていただいてありがとうございました! それでは最後に読者へのメッセージをお願いします。

 最近、人づき合いについて「嫌な人とはつき合わなければいい。それが自分を大切にすること」っていう風潮がありませんか? 私はそれにちょっと違和感があって。嫌なことを嫌で終わらせるのが、本当に自分のしたいことなのかなって思うんです。大切なのは、自分と向き合って「こうしたい!」と決めること。人づき合いに悩んでいる人は『お金の神様に可愛がられる「人づき合いの」魔法』をぜひ手にとってみてください。自分の世界を生きることがどんなに楽しいことか、わかってもらえると思います。

 仕事も恋愛も、人が抱える悩みの多くは、人間関係に還元される。だからこそ、世の中にはさまざまな“処世術”が溢れているのだろう。「嫌な人とは縁を切る」という極端な方法もあるが、藤本さん同様に違和感を感じる人もいるはずだ。それよりも「設定変更」のメソッドで、「自分が築きたい関係はこれ!」と決めてしまうほうが、よほど前向きで健全な気がする。

 それでは、どうやって人づき合いを「設定変更」すればいいのか。それは『お金の神様に可愛がられる「人づき合いの」魔法』に掲載されている、藤本さんが実際に使っているノートの一部を参考にするといい。

実はこれ、とても小さな家庭内のいざこざで頭に血が上ったときに書いたもの。このときには泣きながら書いたんですが、書いているうちに冷静になれて「残念だった、以上」で終わり!『お金の神様に可愛がられる「人づき合いの」魔法』より

「嫌だという気持ちを素直に見ていい」ということがわかったときのメモです。「ネガティブなことを言ったから引き寄せられた」は、勝ち負けの世界。悪いことのタネもなく、「嫌だった。以上!」それだけ。『お金の神様に可愛がられる「人づき合いの」魔法』より

 赤裸々な内容だが「ノートには自分の感情をそのまま正直に書くことが大切。多少、口が悪くなるくらいでいいんです」と藤本さん。

 今回、実際に藤本さんの話を聞いて「設定変更」のメソッドが、なぜそれだけで幸せな人生を手に入れられるのかわかった気がする。「自分ははダメだ」「変わらければいけない」と思い込むことで、人生は窮屈で苦痛をともなうものになってしまう。自分で自分の足を引っ張っているような状況だ。

 でも、藤本さんが言っているのは、とにかく「ありのままの自分でいい」ということ。その意識改革のために「設定変更」は簡単で有効な方法のように感じる。そして、前向きで自由な心で行動を起こせば、おのずと結果はついてくるのだろう。

 藤本さんの言葉は「こんなに頑張ってるのにどうして?」と自分を追い込んでしまう女性の心を解き放ってくれるはずだ。

 最後に藤本さんが実際にノートにつづった「設定変更」メソッドへの思いを紹介しておく。

「勝ち負けのない世界」にしてきたいのは、私が思っている心からの願い。女性が閉じ込めてしまいがちな、わかち合いたいという本当の思いに気づいてほしくて、設定変更が生まれました。『お金の神様に可愛がられる「人づき合いの」魔法』より

取材・文=近藤世菜 撮影=山本哲也

【プロフィール】
藤本さきこ(ふじもと さきこ)

株式会社ラデスペリテ 代表取締役
1981年生まれ、青森県出身。累計3万人以上を動員した「宇宙レベルで人生の設定変更セミナー」を主宰する人気講演家。4人の子を持つシングルマザーでありながら、実業家としても活躍、1日10万アクセスを誇るパワーブロガー(アメーバオフィシャルブロガー)としても知られる。
友人と共同創業した「petite la’ deux(プティラドゥ)」は実店舗からネットショップへ事業形態を変更。布ナプキンや化粧品、香油、ハンドメイド雑貨の販売でいまや年商3億円を超える規模に拡大。自らの人生を「明あきらめた(明らかに見た)」結果、宇宙の叡智に触れる経験をして以来、「女性性」を大切にすることをテーマに人生の在り方を追求。「設定変更」と称し、書き続けたノートによって人生が劇的に好転し、それをつづった『お金の神様に可愛がられる「3行ノート」の魔法』が大ヒット。処女作『お金の神様に可愛がられる方法』は発売前重版がかかるべストセラーに。最新刊『お金の神様に可愛がられる「人づき合い」の魔法』がある。