門脇麦「『逢沢りく』は映画化できたらいいなと思います」

あの人と本の話 and more

2019/1/7

毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、1月18日公開の映画『チワワちゃん』で主演を務める門脇麦さん。大好きなマンガ『逢沢りく』のこと、そして映画と自身の青春についてお話を聞きました。

門脇 麦さん
門脇 麦
かどわき・むぎ●1992年、東京都生まれ。2011年、女優デビュー。14年に第88回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞などを受賞。近年の映画出演作に『ナミヤ雑貨店の奇蹟』『止められるか、俺たちを』『ここは退屈迎えに来て』など。19年初夏に『さよならくちびる』が公開予定。
ヘアメイク:石川奈緒記 スタイリング:伊藤信子

 門脇さんは、少年・少女マンガを問わず、子どもの頃からずっとマンガを読み続けてきた。

「最近では、『クジラの子らは砂上に歌う』が面白かったです。『娚の一生』や『姉の結婚』のように、恋愛だけでなく女性の人生を掘り下げたお話も読み応えありますね。でも、『アオハライド』『センセイ君主』とかも大好きです」

 そんな門脇さんが本誌のために選んでくれたのは、2015年に手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した傑作『逢沢りく』だ。

「何ともいえず面白くて、もう読んでくださいとしか言いようがないんですけど……。さりげない笑いがいっぱいあって、家族の話でもありますし、クスッと笑えてそしてほろっときます」

 関西弁と東京弁の対比もポイントだ。

「描き文字の字自体が、なぜか関西弁に見えてくるんです。説明文はほとんどなくて、すべて会話とモノローグでストーリーが進む。でもそこにキャラクターの心が映されていて、映画を観てるみたいな感覚もあるんです。本当に映画化できたらきっと面白いですよね」

 ちなみに演じたい役は?

「えっ? 何だろう。もう少し年齢がいったらお母さんでしょうか。でもむしろ、観客として楽しみたいです」

 門脇さんの主演映画『チワワちゃん』は、1月18日に全国公開される。岡崎京子さんの伝説的同名短編を原作に、現代の若者たちの青春の爆発と終わりを描き出す。門脇さん自身は、映画のようなキラキラした青春とは無縁だった。

「チワワちゃんたちって、学校のクラスの中心にいるような華やかな目立つグループにいる人達だと思うんです。私はそういう輪に入れないというか、遠くから眺めているタイプでした。この映画で初めて彼らのような華やかな青春を疑似体験させていただいて、自分が送って来なかった時間だったので新鮮でした」

 撮影に先立ち、初めてクラブにも行ってみたそう。

「ちょっと衝撃でしたね、みんな本当に踊ってる、みたいな(笑)。洋服は何を着ていけばいいのか、とかもよくわからなくて。意外にシンプルな格好の人もいるんだ!みたいな発見もあったりして。クラブシーンの参考にすごくなりました。二宮監督ならではの縦横無尽なカメラワークで、パーティーシーンは日本映画と思えないほどファッショナブルに仕上がっているので、ぜひそこも楽しみにご覧ください」

(取材・文:松井美緒 写真:山口宏之)

 

映画『チワワちゃん』

映画『チワワちゃん』

原作:岡崎京子『チワワちゃん』(KADOKAWA刊) 監督・脚本:二宮 健 出演:門脇 麦、成田 凌、寛 一 郎、玉城ティナ、吉田志織、村上虹郎、浅野忠信ほか 配給:KADOKAWA 1月18日(金)全国公開
●東京湾バラバラ殺人事件の被害者・千脇良子。それはミキがミュージックバーで知り合い、人気モデルとなったチワワちゃんだった。ミキは仲間たちに彼女の思い出を聞きに行く。
(c)2019「チワワちゃん」製作委員会