借金2000万円を10カ月で完済! どん底から這い上がるのに必要なのは「勘違いの才能」【前編】

新刊著者インタビュー

2019/4/1

「しゃべるパワースポット」こと、生粋の関西人メンタルトレーナー、崎本正俊さん。全国各地のセミナーで笑いと感動をふりまき、たくさんの人のうまくいかない人生をV字回復させてきた言葉が、待望の一冊になった『ドMのあなたが人生を100倍楽しくする100のルール』(KADOKAWA)。

 じつは崎本正俊さん自身、営業マン時代に借金にまみれ、自己破産寸前のどん底を味わった。「僕って、ダメ人間…」「アホや…」と自分を責めまくるドMとは、かつての自分のことだったのだ。そこからどうやって人生を逆転したのか、お話をうかがった。

◆劣等感をうめるためにお金を使うと劣等感が拡大する

――「しゃべるパワースポット」とは?

崎本正俊(以下、崎本) 人生はしゃべった通りになる。これが僕の持論です。思ったことが現実にならない、願ったことを引き寄せられない、という人は多いけど、それはしゃべる言葉にある。僕が今、講師としてやっているのは、みんなの「自分はできない」「自分はダメ」の言葉を「できる」に変えるお手伝いで、その効力もあって「しゃべるパワースポット」と呼ばれています。

 僕も借金が増えていった時は「なんで…」と愚痴ばっかりでした。それが、ある時を境に「絶対に返したる!」と言葉が変わったんです。「返せるかなぁ」「返せんかったらどうしよう」でもなく、「どうやったら返せる?」と。

――そもそも、借金が2000万円まで膨らんだ原因はなんだったんですか?

崎本 ベンツに乗ったり、高級な腕時計を買ったり、ネットワークビジネスをやって商品を買い込むとか、いろいろ…。自己啓発とか、いろんな高額セミナーにも行きまくってました。でも、これは表面的なこと。今ならわかります。結局自分を認めていなかったからなんです。

――自分を認めることと借金と、どんな関係があるんですか?

崎本 劣等感を常に何かでごまかそう、自分をよく見せようとしていたんです。高級車も時計も興味ないのに、仕事がうまくいっているように見せたいとか。成績を維持するために商品を買い込むとか。優秀じゃないと価値がない、何かできないと人が離れていく、そう思い込んで、素の自分を隠すためにまたお金を使う…。一気に落ちたよね。

――でも、全国トップの営業マンなら、劣等感なんてなさそうですが。

崎本 ナンバーワンになると、ナンバーツーが気になってしゃーないんです。ナンバーワンでい続けないとバカにされる、と恐怖で。要は、人との比較です。僕、兄弟3人で育って、お姉ちゃんは優秀、弟は頭がよくてスポーツもできて、ずっと無意識に比較の中で自分の価値をはかっていたんでしょうね。

――そういうのをバネに向上心を持つ人もいますよね?

崎本 背伸びするくらいの向上心は素晴らしいです。でも僕の場合は、完全に浮いてました。地に足がついてなかった。これはダメ。不安やもん。

 劣等感をうめるためのお金って、使えば使うほど劣等感が拡大します。たとえば高級な腕時計。借金して買ってるわけだから、自分にふさわしくないとわかっています。そこでまた劣等感。それをうめるために、今度はブランドの服を買うとか。するとまた分不相応だから、もっとごまかしたくなって、さらに借金。そうやって借金も劣等感もブワーっと拡大しました。

――借金することには抵抗なかったんですか?

崎本 それより、素の自分がバレることのほうが怖かった。あのね、借金するのに抵抗があるのは、いちばん最初だけです。あとはATMで自分のお金を引き出すのと、消費者金融の無人契約機でお金を借りるのと、感覚は同じになるんです。借金というより、お金を回してる、と思ってましたもん。こっちで借りたお金で、あっちの利息を払って…。いくら借金しているかも数えてない。完全に麻痺してました。

 それが、ある時、キョーレツな恐怖に変わったんです。何が起こったと思います? めちゃ簡単。それ以上、借りれなくなったんです。返してないからブラックリストです。「やばい! わー、どうしよー」…一気にどん底に落ちました。ところがね、そうなってみて、わかったんです。どん底って安定感ばつぐん。