元新選組・斎藤一も参戦! 明治維新後を舞台に不死の少女と死に損ないの武士が繰り広げる浪漫譚が、歴史好きにも好評価「幕末の史実を絡めたストーリー展開が毎回上手い」

マンガ

公開日:2023/6/10

勇気あるものより散れ
勇気あるものより散れ』4巻(相田裕/白泉社)

『GUNSLINGER GIRL(ガンスリンガー・ガール)』の作者・相田裕氏が描く人気コミックス『勇気あるものより散れ』(白泉社)の最新4巻が、2023年5月29日に発売された。息もつかせぬ怒濤の展開が注目を集めているようで、早くも読者から「続きが気になる」「次巻が待ちきれない!」といったコメントが溢れ出ている。

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 同作は、青年漫画誌『ヤングアニマル』で2021年から連載されている明治浪漫譚。武士の時代が終わり、新しい時代に移り変わっていく明治7年の東京府が舞台の物語だ。

 主人公の名は、元会津藩士・鬼生田春安。激動の幕末を生き長らえ、死に場所を追い求めていたある日、彼の元に内務卿・大久保利通の暗殺計画が舞い込む。大久保を殺し、自身の人生も終わりにしようとする春安だったが、突如現れた「不死」の力を持つ少女・シノによって暗殺を阻まれてしまう。

 致命傷を何度負わせても死なない彼女を前に、驚きながらもようやく死ねるのだと安堵する春安。だがそんな彼の思いを聞いたシノは殺すのをやめ、自らの血を与えて春安の命を救う。「春安… 私の味方になって…」「私の目的は… 母を殺して自分も死ぬことです」と宿願を打ち明けて…。

 ここから二人の旅が始まり、ついにシノと春安は母親を殺すために必要な妖刀・殺生石を明治政府から奪取した。そして最新4巻では政府からの厳しい追跡を逃れるなか、不死の兄弟である煙花と生松までも動き出し、妖刀をめぐる戦いはより混沌を極めていく。

 全く予測不可能な怒濤の展開には、読者からも「いやー、ここからどうなるんだろう。続きが早く読みたい」「毎回思うけど、内容が濃いのよ。超濃密で読み応えたっぷり」「なかなかハードな展開ながら男同士の絆が深まって面白かった」「歴史の歯車の隙間に登場人物が噛み合っていく様子は読んでて凄くワクワクする」「幕末の史実を絡めたストーリー展開が毎回上手い。説得力がある」といった絶賛の声が後を絶たない。

 また同作では、元新選組の斎藤一(藤田五郎)も三つ巴の戦いに参戦。さらに第29話~38話までの本編に加え、歴史作家・山村竜也先生のコラムも収録されているようだ。

 幕末が舞台なだけあり、大久保利通をはじめとした偉人も数多く登場する『勇気あるものより散れ』は、時代背景を丁寧に拾ったストーリーが歴史好きから高く評価されている。同作は既刊4巻と追いやすい巻数なので、歴史が好きな人はぜひ一度読んでみてはいかがだろうか。

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