仕事の“コレジャナイ感”を払拭する方法が判明!?

仕事術

公開日:2013/2/19

 仕事がつまらない。仕事に打ち込めない。仕事を辞めたい。ていうか、やりたかった仕事はこれじゃない!

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 正直、そんな気持ちを抱えながら働いている人も少なくないだろう。このご時世、「仕事があるだけマシ。ワガママ言うな!」という声も聞こえてきそうだが……そんな“コレジャナイ感”を抱きながら働き続けるというのは、心身ともに結構つらいはず。

 人間、できればやりたいことを仕事にして生きていきたいものだ。ミュージシャンとしてメジャーデビュー、趣味を活かしてカフェ経営、海外でビジネスを起こす。ああ、楽しそう……。どのみち不安定なご時世なのだから、お金よりもやりがい! 夢に向かってレッツトライ! そんな勢いも欲しくなる。

 しかし、「やりたいことを仕事にするっていうのは、そういうことじゃないよ」と唱える本もある。『遊んで暮らす コレジャナイ仕事術』(ザリガニワークス/パルコ出版)がそれだ。著者は、もらった子どもをがっかりさせるという妙なコンセプトから生まれた「コレジャナイロボ」や、ガチャガチャ業界で220万個という空前のヒットを飛ばしている「土下座ストラップ」など、数々のおバカプロダクトを世に放つ気鋭のおもちゃクリエイター。

 では一体、何が違うというのだろうか?

【やりたいことというのは、デザイナーや農家や看護師といった「職業」のことではなく、もっと深いところにある、その人その人の「根源的な欲求を叶えること」であると考えているからです】

 確かに「やりたいこと」というと、ミュージシャンやカフェのマスター、パティシエやヨガのインストラクターなど、目指すべき「職業」のことをついイメージしてしまう。しかし、本書ではこれと真逆の発想をする。

 みんなから褒められたい。異性にモテたい。お金をたくさん稼ぎたい。誰かの役に立ちたい。プライベートを大事にしたい。できれば人と会いたくない──。などなど、個人個人の中には、こういった“根源的な欲求”が様々に存在しており、それを叶える仕事が「やりたいこと」であるというのだ。

 同じミュージシャンという仕事でも、「モテたい」という気持ちを叶えるためにやっている人もいれば、「演奏する快感」を味わい続けるためにやっている人もいる。もしも「みんなから褒められたい」というのが根源的な欲求であるならば、プラスアルファの仕事をしてまわりの賞賛を得るもよし、その仕事のお役立ち情報をネットで発信してみんなから「いいね!」を集めるもよし、というわけだ。実際に、ふたり組で活動するザリガニワークスも、「モノを作ってウケを取りたい」「伝達という行為がおもしろい」というそれぞれの根源的な欲求を元に今の仕事スタイルを構築している。

 ということは、自分の根源的な欲求をしっかり把握していれば、どんな仕事であっても、やり方次第でそれを叶えることが可能になってくる。ここに、誰もが「やりたいことを仕事にする」ヒントが隠されている。

 自分の根っこには、どんな欲求が存在しているのか。ぜひ一度、本書を参考に考えてみてはいかがだろうか。

文=森田 俊