超ゆるいキャラクターが悩みをすっきり解決! 住職が描く自分や相手を「許す」生き方とは

人間関係

2015/6/9

 6月に入り、新しい環境にも慣れてくるこの季節。緊張も緩み、本来の自分の感情が動き出すのもまたこの時期だ。日々の中で、少しずつずれていく“本音”と“建前”。その積み重ねが、どんどん自分にのしかかってくる。そして、もやもやイライラ……。

 しかし、もっと自由に、自分や相手の「できなさ」も許してあげることができたら、今よりずっと人生が楽しくなるのではないだろうか。そんな、「許す」という生き方を提案しているのが、『もやもやスッキリ絵巻』(KADOKAWA)。住職である小池龍之介さんが描く、ちょっとシュールでとてもゆるい、可愛い4コマ漫画だ。

 本作で描かれるキャラクターは、それぞれ人間らしい面を持っていて、それゆえにもやもやしたり、怒ったり、ショックを受けたりと、心が忙しい。客観的に見ていると、「自分はこんなに短気じゃない」と思う場面も多々ある。しかしよく考えてみると、大小の差はあれど、自分の奥底に渦巻く感情が描かれていることが多いのに気づく。そんなもやもやイライラな4コマに対し、小池さんが楽になれる考え方を提案しているのがこの本だ。

 例えば、28ページの「不安の原材料」。くまのキャラクター「くまっこ」が、突然何やら不安でたまらなくなるところから始まるこの4コマ。それは、数日前に鳥の「ポッポ」に嫉妬した報いだったと分かる。不安の裏には、必ずその原因となる何かがあるはず。訳も分からず不安になった時は、それが過去の自分が作り出した怒りの悪業であると自覚すると、次の不安に繋がる「怒り」を作らなくてすむとのこと。心穏やかに生きるためには、まず自分が人に対して穏やかであるべきだということだろう。

 たしかに、人に対して不満を抱いていると、何かと理由の分からない不安に苛まれる。そして負の感情が、また次の負の感情を生む。それを繰り返していると、気づかないうちに「そういう人間」になってしまう。本書に書かれている通り、「自家中毒」のループに陥ってしまうのだろう。

 しかし、本書の198ページ「できないものはできない」にもあるように、人間そう簡単に変われるものではない。例えば優しさを、急に「今の50%増し」にはできない。考え方を、180度変えることはできない。そんな無茶をすれば、逆にストレスが溜まってしまう。無理のありすぎることに挑戦するよりも、できることをできる範囲でちょっとずつ頑張るのが、一番成果が得られるとのこと。

 まずはその第一歩として、この『もやもやスッキリ絵巻』を読みながら、自分はどういう状況でどういう理由で、どういう感情を抱くのか、ということを客観的に考えてみよう。そうして1ランク上の境地を体感すれば、もやもやは晴れて、家族や友人、会社の同僚や上司、部下、取引先などあらゆる人たちと、もっと心穏やかに付き合っていけるのではないだろうか。

文=月乃雫