果物は「切り方・むき方」次第でもっと美味しくなる! おもてなしにも役立つコツを伝授☆【4つ試してみた】

食・料理

公開日:2015/9/16

 9月に入り、少しずつ涼しくなり秋らしさを感じる今日この頃。秋と言えば読書、スポーツ、そして食欲の秋ですよね。美味しい果物が多く出回るのもこの時期です。ですが、果物を食べる際に「皮をむいたら思った以上に果肉もとれてしまった」「果物が柔らかくて、切ったらぐちゃぐちゃになった」「食べられれば良いから切り方なんて気にしていなかった」…というような経験はないでしょうか? せっかくなら美味しく、そしてキレイに食べたいですよね。そんな願いを叶えてくれるのが『果物の美味しい切り方・むき方』(くだもの委員会/産業編集センター)。本書にはスーパーなどでよく見かける果物から、名前は知っているけど、いざ食べるとなった時に困ってしまうちょっと珍しい果物の扱い方までイラストで丁寧に紹介されています。また、おもてなし用にちょっと着飾った切り方や旬、保存方法、美味しい物の見分け方など、トリビア的な話もたくさんあるので、眺めているだけでも楽しい1冊です。そこで今回はこれから旬を迎える果物と、最近では、ほぼ年中味わえる果物の美味しく食べられる切り方を4つ試してみました。

1、ブドウのお花の飾り切り(P.32)


①軸がついていないお尻を少しだけ平らに切り、ブドウが転がらないようにします
②軸がついていた方に十字の切れ目を入れます

③切れ目に沿って、手で皮をそっと引っぱり下の方までむいて、お花のように開けば完成です

 ブドウを食べる場合、皮をむく際にたいてい手が紫色になったり、果汁で手がベタベタになったりしますが、この飾り切りをしておけば後は少し押し出せば簡単に果肉が出てくるので、かなりスマートに食べられました。ブドウの品種は世界で1万個以上あるらしく、旬も少しずつ異なるようですが日本ではこれから多く出回る果物の代表格なので、この飾り切りでおもてなししてみてはいかがでしょうか?

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2、カキの切り方(P.62)


 カキを横にして上部のヘタ部分を切り取り、皮をお皿に見立てて、スプーンで果肉をすくって食べます。こうすることで、余すところなく果肉が食べられ、いちいち皮をむく必要もないので、とても使える切り方です。後片付けも簡単! ちなみに、カキには種がある品種がありますが、その場合はカキの底の中心にある薄く入った十字の線に沿ってカキを切り分けると種にあたらず切ることができます。栄養価が高く強い体を作ってくれるカキもこれから旬を迎える果物なので積極的に摂っていきたい果物です。

3、グレープフルーツの飾り盛り(P.28)


①グレープフルーツの頭とお尻を果肉が見えるぐらいの位置で切り落とし、残った部分を横半分に切って2つにします
②果肉と皮の間にナイフを入れ、手でグレープフルーツを回しながら切り進め、1周したら皮から果肉を外します

③②の皮に、①で切り落とした部分を中に敷くように入れて、お皿にします
④②の果肉を食べやすい大きさに切り、それを③のお皿に盛って、最後に①で切り落としたもう一つの皮も一緒に入れて飾れば完成です

 通常の食べ方でグレープフルーツを食べる際の最大の難点は、皮から果肉をスプーンで取り出す際に果汁がたくさんこぼれてしまい、結果的にパサパサの果肉だけになってしまうこと。しかし、この飾り盛りであれば果汁が大量に流出する可能性は低く、かつ、最初から食べやすい大きさで盛られているので食べる方としてはかなり気持ちよく果肉を食べられます。さらに見た目のゴージャス感もあるので、パーティーなどでのおもてなしにもぴったりです。グレープフルーツは輸入物も多く、年中食べられる果物ですが、中でも形が丸く、ずっしりした重みがあり、皮にハリがあるものを選ぶようにしましょう。

4、バナナの飾り盛り(P.72)


①バナナを横にして置き、軸の方から刃先を入れて、果肉にあたらないようにしながら1周切り込みを入れ、皮の上半分を取ります
②果肉を取り出し、好みの厚さに輪切りにしたら、再び皮の下半分に戻せば完成です

 正しく、ザ・おもてなしな切り盛り方。これであれば、果肉にそのままかぶりつく必要がなく、かなり上品にバナナをいただくことができます。また、少し薄めに切っておけば子どもにとっても食べやすく、喉に詰まらせる心配も少なくなるので安心です。ちなみにバナナも今では年中出回っている果物ですが、もしキレイな黄色いバナナを購入した場合は、風通しの良いところで追熟させ、皮にシュガースポットと呼ばれる黒い斑点が現れ出したらビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存し、早めに食べるようにしましょう。

 

果物は目と口とで味わうべし
いつもは、果物は果肉だけを味わい、皮はすぐに捨ててしまっていたのですが、この本と出会ったことで、なんてもったいないことをしていたのだろうと反省しました。もちろん皮自体は食べられませんが、お皿や飾りとして活用することで最後まで果肉と共にみて味わうことができ、重宝する存在であることに気づかされました。また、見た目だけではなく、食べやすさも考慮しているので、大切な人をもてなす際にはきっと喜ばれると思います。今までの果物の切り方をもう一度見直し、果物を目でも口でも美味しく味わいませんか?

文=JUNKO