萌え死に必至!? あの名画が萌え絵に! 絵師が描いた名画が本当に名画!

文芸・カルチャー

2016/6/14

『絵師で彩る世界の名画』(えんぴつ倶楽部/サイドランチ)

先日、何気なくネットサーフィンをしていたら、興味深い画像が目に飛び込んできた。ヨハネス・フェルメールの名画『真珠の耳飾りの少女』が、現代風の、いわゆる“萌え絵”になっていたのだ。不意打ちにあっさりと釣られた筆者は、大きな真珠の耳飾りをつけた振り返る少女にドキドキしながら詳細を確認。どうやら、『絵師で彩る世界の名画』(えんぴつ倶楽部/サイドランチ)という本のようだ。

これはもう、買いに行くしかない! 他の絵もぜひ見てみたい! そう思い、本屋に探しに出かけた。しかし発売前から話題になっていたこの本、なかなか見つからない。都内の書店に片っ端から電話をし、取り置きをお願いしてどうにか入手することができた。

実際に中を見て、これは……!とさらなるときめきを感じたので、一部を抜粋して紹介してみようと思う。

「牛乳を注ぐ女/ヨハネス・フェルメール」(絵師:れんた)

フェルメールの絵の特徴でもあるラピスラズリの色も非常に鮮やかに表現されている、「牛乳を注ぐ女」。元の絵より巨乳になり、青い目が綺麗な美少女に。筆者は牛乳は苦手だが、こんなに可愛い子が注いでくれる牛乳なら美味しくいただけそうだ……!

「フォリー・ベルジェールのバー/エドゥアール・マネ」(絵師:しがらき)

元の絵は、タイトル通りバーなのだろうが、絵師バージョンではファンタジーな空間となっている。キラキラと光る色とりどりの宝石やガラス、液体は、美しさのあまり溜息が出そう。魔術師のようにも見える美少女は何か言いたげな表情をしていて、ファンタジー好きにはたまらない雰囲気を纏っている。昔、絵の中に閉じ込められるという歌があったが、こんな美しい世界になら迷い込んでみたい。

「ひまわり/フィンセント・ファン・ゴッホ」(絵師:ica)

本書の中には、こんなふと笑ってしまうようなイラストもある。有名な「ひまわり」が、見事に擬人化されている。元の絵を描いたゴッホも、まさかこの絵がこんなことになるなんて思いもしなかっただろう。

他にも、衣装が制服や体操服になっていたり、男が女になっていたり、犬が人になっていたり……それぞれ絵師によってバリエーション豊かなアレンジが加えられている。元の絵も隣のページに掲載されているので、間違い探しや共通点探しをするのも面白い。今まで名画に興味がなかった人も、この『絵師で彩る世界の名画』を見れば興味が湧いてくるのでは?と感じた。絵画の歴史なども分かりやすく掲載されているので、この本から美術の基礎知識を身につけることもできる。

批評を見ていると、元々の名画好きには許せない改変もあるようだが、絵師が描いたこの絵もまた、見る人に癒しやときめき、楽しみをくれる名画なのではないだろうか。

文=月乃雫