栗原類、今夜放送の「金スマ」で自らの発達障害について何を語るのか?

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更新日:2016/12/2

写真=内海裕之

 12月2日(金)20時57分より放送のTBS『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』で取り上げられるテーマは「発達障害」。昨年にADD(注意欠陥障害)であることをカミングアウト、今年10月には自伝『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』(KADOKAWA)を発売し、反響を呼んだ栗原類さんが出演する。

 ダ・ヴィンチニュースではこれまで発達障害関連の書籍を多く取り上げており、栗原類さんのインタビューも行っている。世間の「発達障害」への理解が広がりつつあるとはいえ、発達障害が原因で仕事や子育て、人間関係で悩み苦しんでいる人は多い。また、大人になってから発達障害と診断されるケースも少なくない。そこで本記事では過去に取り上げた書籍を振り返る。

いじめ、不登校、4回の失恋、受験の失敗……。栗原類「でも僕には母親と主治医がいてくれた」


 8歳の時、当時在住していたNYで「発達障害」と認定された栗原。小学1年での留年、日本の中学時代の不登校、高校受験の失敗などの紆余曲折を経てきた。しかし、今やこうして芸能界という自分の才能を生かす場所を見つけて輝いている。それはいったいなぜだろうか。同書では、その秘密が明らかになる。同じ障害がありながら、いつも信じて導いてくれた母。アメリカの「発達障害」に対するおおらかな環境と、学んだ英語が自信を持たせてくれたこと。されて嫌なことを人にはしないと決めた、人として愛される生き方など。ADDの特徴である衝動性を抑え、苦手なコミュ力を克服し歩んできた今までを語る。

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 さらに、母や主治医に加え、芸能界で親交のあるピース・又吉直樹のインタビューも収録。彼がなぜ輝く場所をみつけられたのか、ずっと側にいた母の泉さんだからこそ分かる「あの時、実はこうだった」という出来事などを語っており、3人から見た栗原の意外な一面が明らかに。

栗原類インタビュー前編はこちら
栗原類インタビュー後編はこちら

発達障害の子どもを伸ばす親子関係とは?

『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』の著者・shizuさんは3歳で自閉症と診断された息子さんをABA(応用行動分析)の療育法をベースに育て、言語能力と社会性を飛躍的に伸ばした経験を持つ。本書では、shizuさんが実践してきた子どもへの言葉かけや行動で効果があったものをまとめて紹介している。

 ABAを利用した働きかけを行うときのポイントは、まず子どもも親も「一緒にいると楽しい」と思えるいい親子関係を築くこと。そしてひとつの課題を細かくわけてスモールステップで成功体験を重ねる、ほめ言葉を上手に使う、できない課題は手助けをしてあげる、必ず成功体験で終わらせるといったことがあげられる。どれも子育ての基本と言えるものばかりだが、子どもの悪いところやできないことが目について叱ってばかりいる人は、自分自身が子育ての悪循環を招いていることに気づかされるだろう。

 そういう人に一番役に立つのは、子どもの叱り方や問題行動への対処法について詳しく説明している部分だ。「~しちゃだめ」「~しなさい」といった否定形や命令形の言葉をかけるのは、まったくの逆効果。肯定的な言葉をかけて「~しよう」「~してね」と言い換えるだけで、子どもは行動に移しやすくなるのだ。【詳しくはこちら

もし大人になって発達障害と診断されたら…?

『発達障害の自分の育て方』(岩本友規/主婦の友社)の著者は、大人になってからいきなり「発達障害」であることを突き付けられた一人。本書によると自閉症、ADHD、アスペルガー症候群、学習障害といった発達障害の日本人は、全人口の約6%もいる。本書の著者のように、社会人になってから突然、発達障害の特性に苦しめられる人はそれほど稀有ではないのかもしれない。自覚していないだけで、「仕事がたまらなくツライ」と感じている潜在的な発達障害の人もいそうだ。

「大人になってから気づく発達障害」における最大の問題は、発達障害との付き合い方がわからないために仕事などで過剰にストレスを溜めてしまい、体調を悪くしたり、うつ状態に陥ってしまうなどの二次障害を発症してしまうこと。そこで、ストレスをできるだけ溜めずに発達障害とうまく付き合っていく術が必要となってくる。本書によれば、その術とは「精神的に自立すること」で、次の2つの「自立」を指す。一つは「周囲の世界と自分の世界を分けて考えられること」。そして、もう一つは「自分の世界から周囲の世界の影響を取り除けること」だ。【詳しくはこちら

◆親子で発達障害だった…という実録コミックエッセイも!
『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした』連載はこちら