体疲れてませんか?作りおきできる薬膳で、疲れた体を元気に!【作ってみた】

食・料理

公開日:2017/1/22


『野菜別からだに効く作りおき薬膳』(武鈴子/家の光協会)

 作りおき本が流行り、お弁当やマリネ、冷凍保存など様々なジャンルとのコラボがなされる中、薬膳を作りおきできる『野菜別からだに効く作りおき薬膳』(武鈴子/家の光協会)が出版された。薬膳というと、使い慣れない食材や漢方薬を使いそうで敬遠してしまう、という人もいるかもしれないが、本書で使う食材は、スーパーでも買える至って普通の食材。レシピは春夏秋冬と季節ごとに分けて紹介されており、作ろうと思ったら季節から外れていて食材が手に入らなかった!なんてこともなさそうなのが有難い。

 新年会続きでたくさん食べて飲んでしまい何だか体がだるい、と感じている人も多いはず。そこで、本書の冬のレシピの中から、疲れた体を助けてくれそうな3品を作ってみた。

■「ダイコンのゴマ油炒め」(P.99)


 まずは、「ダイコンのゴマ油炒め」。切って塩もみした大根と大根の葉をごま油と山椒で炒め、みりん、塩で味を調えれば完成。甘く炒めた大根に山椒がピリッと程よいアクセントになっている。大根には消化酵素が非常に多く、また、大根の葉にはビタミンCが豊富に含まれていて、一緒に摂ることで余分な糖や脂質を排出できるそう。お正月に食べすぎた、と感じている人にぜひ試してほしい一品。

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■「ハクサイの洋風煮びたし」(P.106)


 続いて、「ハクサイの洋風煮びたし」。切った白菜とベーコンを、オリーブオイルとにんにくで炒めて焼き色を付ける。白ワイン、塩、粗びき黒コショウ、ローリエを加えて7~8分ほど蒸し焼きにすれば完成。ベーコンの旨みとにんにくがしっかりと染み込み、淡白な味の白菜がしっかりとしたおかずに。白菜は消化器の働きを活性化させるほか、便秘解消や二日酔いの解消など様々な効果があるとのこと。疲れて食欲がない時でも、これなら体に負担をかけずに食べられそう。

■「ホウレンソウと塩サバの和え物」(P.107)


 最後は、「ホウレンソウと塩サバの和え物」。ほうれん草を茹でて3センチに切り、醤油、酒、みりんを絡める。塩サバは焼いて皮と骨を除いてほぐす。ほうれん草と塩サバを和え、ゆずの皮を加えれば完成。塩サバの塩気と、甘辛く味付けしたほうれん草は相性抜群。ゆずの香りが口の中に広がるのも嬉しい。ほうれん草は、造血、止血、血行促進作用と血液から健康にしてくれる食材。血液は体に酸素を運ぶ大切な役目も果たしているので、これを食べれば疲れた体を元気にしてくれそう。貧血の人もぜひ作ってほしい。

 どのレシピも簡単で、どこにでも売っている食材しか使っていない。自分に合うものをいくつか作ってストックしておけば、不調を感じた時に非常に重宝する。もちろん、健康な時に食べて健康維持に役立てるのもあり。

 この『野菜別からだに効く作りおき薬膳』には、他にも春夏秋冬、各季節に即した美味しい作りおき薬膳レシピがたくさん掲載されている。旬の食材から選ぶもよし、体の症状から選ぶもよしの本書は、手元にあるときっと心強い。

文=月乃雫