なぞなぞと絵本の面白さが合体! 「なんでもおいしそうにたべるどうぶつ、なあに?」

エンタメ

2017/1/25


『なぞなぞはじまるよ』(おおなり修司:文、高畠純:絵/絵本館)

 年齢を重ねていくうちに頭の堅さを実感する年頃になってきた。物事を多角的に考えることはできても、子どもの頃に発揮していた柔軟な発想を失いつつある。常識にとらわれ、物事をものさしで図るようになってしまった。目の前の日常が驚きに満ちていた少年時代はもうはるか昔である。

 ここまで堅い文章を読み切った読者にご紹介したい本が『なぞなぞはじまるよ』(おおなり修司:文、高畠純:絵/絵本館)だ。本書は、なぞなぞの面白さと絵本の面白さが合体した一冊。子ども向けの本ではあるが、上記の文章を読み切った我慢強い大人にもオススメしたい。ぜひ幼い息子や娘と一緒に読んでいただき、柔らかい頭を獲得してほしい。

なんでもおいしそうにたべるどうぶつ、なあに?

 読者はこの見出しのなぞなぞの答えが分かるだろうか? 本書の出題ページでは、女の子がスパゲティを食べるイラストが描かれており、「おいしい?」と隣の茶色の人物に尋ねている。この茶色の人物は右半身の一部しか描かれていない。この隣の茶色の人物、いや動物こそ、このなぞなぞの答えだ。出題ページはヒントにもなっているのだ。

 なんでも美味しそうに食べる茶色の動物…美味しい…違うな。まいう~…違うな。デリシャス…いやいや。そうか、うまい。つまり「馬」だ。答えのページをめくると、馬がうまそうにスパゲティを食べている。

よくたずねてくるどうぶつ、なあに?

 うーん…分からない。出題イラストでは、海に浮かぶ小さい島でのんびりと本を読む人が描かれている。そこへ客人が訪ねてきたようで、「おーい、おーい」と呼ぶ声が聞こえる。なるほど。この「おーい」に続く言葉と動物を組み合わせればいいのか。

 よく訪ねてくる動物…「おーい、おるか?」…違うな。「おーい、いてんのか?」…違うな。「おーい、おんのか? いとんのけ?」…絶対違う。うーむ、分からない。答えのページをめくると…答えは「イルカ」。そうか、「おーい、いるか?」か。関西人には少々不利ななぞなぞであった。

いつもきあいをいれているさかな、なあに?

 出題イラストでは、柔道着を着た男がいかだに乗っている。気合を入れる言葉と言えば「うおおおおお!!!」。これを無理やり漢字にすると「魚おおお!!!」。答えは「魚」…?いやいや、「さかな、なあに?」と聞いているのに、「答えは魚です」と答えるのはあまりにアホすぎる…。うーん、分からない。

 答えのページをめくると、男に襲いかかる「エイ」が描かれていた。なるほど。確かに気合を入れるときのかけ声は「えいっ!」だ。

 本書のイラストはとても親しみがあり、見ているだけで楽しくなってくる。子ども、もしくは子どもを持つ親御さんにオススメだ。また幼稚園、保育園、小学校など、子どもが集まる場所に置いておけば鉄板であること間違いなし。そして、上記3問全問不正解だった頭の堅い大人は、本書を今すぐ購入した方が良い。

文=いのうえゆきひろ