広瀬すず主演、映画『チア☆ダン』はまさかの実話! 福井発、チアダンスで全米を制覇した女子高生の感動ノンフィクション

映画

2017/2/6


『チア☆ダン 「女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」の真実』
(円山夢久/KADOKAWA)

 アクロバティックな動きや掛け声と共に、笑顔を届けるチアリーディング。この競技は知っていても、チアダンスまでは知らない人も多いだろう。チアダンスとは、チアリーディングからダンスパートを独立させ、ポンダンス、ジャズ、ヒップホップ、ラインダンスの4種のダンスで得点を競うスポーツ。チームとしての一体感や表現力を競う、エンターテイメント性の高い競技だ。

 そんなチアダンスを題材にした映画が、3月11日から全国で公開される。映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』は、その名の通り、女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃった話(……そのまんますぎる)。広瀬すずさん演じる天真爛漫な初心者部員、中条あやみさん演じるしっかり者の部長といったチアダンス部のメンバーが、ケンカや失敗、怪我などを乗り越えながら栄光を勝ち取るサクセスストーリーだ。

 夢を叶えるためのひたむきな努力、強いチームを作るための部長の覚悟、痛いほどにまっすぐな女子高生たちの友情がキラキラまぶしく、試写室では涙する人も続出! 「努力してもダメなことはある。でも、努力しつづけるしかない」「何かを得るには何かを犠牲にするしかない」など綺麗ごとではないセリフも散りばめられ、同世代はもちろん、かつて高校生だった大人も胸をギュッとつかまれるだろう。

 映画のサブタイトルにもあるように、この『チア☆ダン』、何を隠そう「ホントの話」。2009年に全米チアダンス選手権大会で優勝を果たした、県立福井商業高等学校がモデルとなっている。同校に顧問の五十嵐先生が赴任したのが2004年、バトン部がチアリーダー部「JETS」に転向したのが2006年。そこから2009年まで、わずか3年で全米制覇の偉業を成し遂げたというから驚きだ。そんな彼女たちの足跡をたどったのが、単行本『チア☆ダン 「女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」の真実』。五十嵐先生や当時の部員へのインタビューに基づくノンフィクションで、映画とは違う視点で3年間の奇跡を描き出している。

 作中で描かれるのは、彼女たちの並々ならぬ努力、そして生々しいやりとり! 生徒同士が、そして生徒と先生がむき出しの感情をぶつけ合い、まっすぐ全力で走り続けるさまがつづられる。「おでこ全開」「恋愛禁止」「毎日の日誌提出」などを命じる五十嵐先生に対し、生徒たちは「先生には言いたいことがあります。私達の意見を聞かないで何でもやってしまうところが「あれ?」と思います」「何で、私たちがおどるのに私たちの好きな髪にできないのかおかしいと思います」と真正直な手紙を送り、先生も「みんなの意見を聞いてから行動していては遅い時もあるし、いいときもある」と返答。このようなやりとりを重ねながら彼女たちは互いを認め合い、「全米制覇」という目標に一歩ずつ近づいていくのだ。

 こうした五十嵐先生の指導は、部下を率いるリーダー、子どもを持つ親御さんにも役立ちそうなものばかり。
 目標を定め、そのために何をすべきか戦略を立てる。
「今は満足に足が上がっていないけど、あなた、ここまで上がったら、どれだけ気持ちがいいと思う?」と、”できた自分”をイメージさせる。
 他校の優れた点は、素直に真似をする。
 実際に結果を出した指導者の言葉だけあって、胸にズシンと響く重みも感じられるはずだ。感動のノンフィクションとして、ビジネス書として、そして映画の副読本として。さまざまな角度から楽しめる1冊と言えるだろう。

文=野本由起

(著書データ)
『チア☆ダン 「女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」の真実』
(円山夢久/KADOKAWA)

(映画データ)
映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』
3月11日(土)全国東宝系公開!
監督/河合勇人 脚本/林民夫
出演/広瀬すず、中条あやみ、真剣佑、天海祐希ほか
配給/東宝
©2017映画「チア☆ダン」製作委員会


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