NHK教育テレビ「おかあさんといっしょ」で大人気だった『こんなこいるかな』が絵本になって帰ってきた! 入園・入学祝いにもオススメの新装版全12巻!

出産・子育て

2017/3/16


『こんなこいるかな 【新装版】1 いやだ いやだの やだもん』(有賀 忍/日本図書センター)

 当時、こどもだったママやパパのなかには、きっと覚えている人もいるだろう。1986年から長い間、NHK教育テレビ「おかあさんといっしょ」などで大人気だったアニメ「こんなこいるかな」の12人の仲間たち。あのゆかいで個性豊かなキャラクターが、新装版の絵本になって帰ってきたことはご存じだろうか?

 当時、子どもたちの間で大ブームに12人のおともだちに、「また会いたい」というリクエストが集まり再び発売となったこの12冊の絵本。ママやパパになった今、改めて読んでみると……。「うちのこと同じ!」、「いるいる、こういう子」、「あるある、こういうことあるよね~」と共感したり、納得したり、笑ったり、優しい気持ちになったり……。当時とはまた違った感覚で楽しめる。子どもに読んであげると、自分と似たタイプの子のお話に夢中になることうけあいだ。

 どの絵本にも登場するのは、真面目でちょっとおりこうさんの「こいぬのぺろー」と「こねこのみゃー」。2人が性格の異なる12人のお友だちと遊ぶと、いいことも悪いことも含めていろいろな出来事が起こる。

 たとえば「いやだいやだの やだもん」。おかたづけも、おふろも、はやくねるのも嫌いなやだもんは、ぺろとみゃーが一緒に遊ぼうと誘っても「いやだもん。」としかこたえません。ひとりで遊んでいるうちに日が暮れてきて、ともだち二人が「いっしょに かえろうよ」と声をかけてもやっぱり「やだもん」。ところがそのとき、砂場で遊んでいたやだもんは、自分がつくった砂のお山の下敷きになってしまい、慌てて助けにきてくれた友だちの存在の大切さにはじめて気がつく。

とてもよわむしで、すべりだいをすべるのもぶらんこに乗るも、こわくていつもぶるぶるがたがたふるえているのは「こわがりやの ぶるる」だ。夜ねるときも、風の音が聞こえるだけでこわくてねむれないぶるるは、自分を守ってもらうためにおもちゃを全部ベッドの上に集める。すると、自分が眠るスペースがなくなってしまい、空っぽになったおもちゃ箱でねむることにするとそのままスヤスヤ……。気持ち良さそうなぶるるの寝顔に、ちょっぴり成長を感じたりもする。

 「いたずらっこの たずら」では、いたずらばかりしているたずらがみゃーを怒らせるのだが、じぶんのいたずらのせいでケガをしてしまう。その姿を見たみゃーは「ほうら いたずらばかりするからさ」と大笑い。

 ほかにも、「わすれんぼうの ぽっけ」「くいしんぼうの もぐもく」「ちらかしやの ぽいっと」といった子どもたちが、自分の好きなことや苦手なことで、ぺろやみゃーとケンカしたり仲直りしたり、怒ったり笑ったりしながら、毎日を楽しんでいる。

 どの話にも共通するのは、どんな子ものびのびと遊んで誰にも叱られないこと。そしてどんなに自分勝手な個性の持ち主でも、自分を受け入れてくれる人がいればやさしくなれることが、ユーモラスに描かれているところだ。

 この世に完璧な人間なんていないし、十人十色いろんな色があるから世界はカラフルで美しい。

 そんな当たり前のことに改めて気づかせてくれる「こんなこいるかな」全12巻シリーズのキャッチフレーズは「きみがいるから おもしろい!」。

 いつの時代も、どんなところにもよくいる、12人の愛すべきキャラクターたち。保育園・幼稚園の入園、小学校の入学祝いにもきっと喜ばれるだろう。

文=樺山美夏