かつて宇宙を夢見た大人たちがハマる! D.J.マクヘイル著、小浜杳訳 冒険小説『ボイジャーズ8(エイト)』

文芸・カルチャー

2017/8/19

◆これはまさに、子ども版『アルマゲドン』

 幼い頃、宇宙冒険映画に胸はずませたことはないだろうか。『スター・ウォーズ』や『スター・トレック』シリーズはもちろんのこと、地球を救う宇宙飛行士たちの活躍を描いた感動巨編「アルマゲドン」は、大きな社会現象にもなった。

 そんな宇宙での冒険を夢見てきた大人たちに、今、最高にすすめたい児童書がある。12歳のエリート宇宙飛行士たちの活躍を描く『ボイジャーズ8(エイト)』だ。これはまさに、子ども版「アルマゲドン」。児童書だからとあなどれない、子どもたちが地球を救う壮大な冒険小説なのだ。

【第1巻】 8人の最終候補
【第2巻】 運命のわかれ道

◆宇宙をめざすライバルたちとの競争、そして友情!

 宇宙冒険シリーズ『ボイジャーズ8(エイト)』は、近い将来、ほんとにこんなことが起こりそうな、リアリティのある設定だ。

 物語の舞台は、天然資源を使いはたしてしまった地球。人々は、「もうすぐ電力が使えなくなる」という恐怖におびえながら、毎日8時間の「計画停電」の生活にたえている。

 この危機を打破するため、アメリカを中心とする国際組織は、宇宙であらたなエネルギー源を探索する「アルファ計画」を発表した。

 宇宙に派遣される飛行士の条件は、“12歳以下”であること。この特命チームのメンバーに選ばれれば、10億円の報酬と、世界最高の名誉を手にすることができる。全世界70万人の志願者のなかから、きびしい審査のすえ、最終候補8人が絞りこまれた。

宇宙に行けるのは、このうちの4人だけ。
地球を救うヒーローになるのは、だれか?
砂漠のまん中にある秘密基地で、超過酷な最終審査が開始される。

――というのが、1巻のストーリーだ。


◆最終候補8人のキャラが、濃い!

 で、最終候補に選ばれた8人のキャラが、かなり濃いのである。

・成績優秀で、スポーツ万能だが、一点致命的なハンディをかかえるダッシュ、
・頭脳も身体能力も抜群だが、負けずぎらいで協調性のないアナ、
・いつも明るく、チームのムードメーカー的な日本人少女カオリ、
・音を聞いただけで、機械の構造までわかってしまうガブリエル、
・足が不自由で車いすに乗っているが、だれよりも意志が強いパイパー、
などなど……。

 育ちも性格もさまざまな8人が、個性をぶつけあいながら、幾多の試練をくぐりぬけていく。そしていつしか、ライバルから本当の仲間へと変わっていくようすが、なかなか感動的な人間ドラマなのだ。このあたり、実際の飛行士選抜テストや、訓練のようすを取材して書かれているので、すごく臨場感がある。

◆続刊が待てない、抜群のおもしろさ!

 さて、すべての選抜テストが終わり、いよいよ明日がメンバー発表という夜に、「事件」がおこる。

 最有力候補のダッシュが、年齢制限をわずかにオーバーしていたことが判明するのだ。宇宙行きを強行すれば、生きて地球に帰れない。
 絶望の底に突き落とされたダッシュは、ひそかにある決断をする――。

 最後に、特命チームの4人が発表されるシーンは、アカデミー賞発表みたいにドキドキする。さらに、このシーンにも、「ええっ!?」というような大どんでん返しが用意されている。

 ……といったように、このシリーズは、読み物としてのエンタメ要素も、たっぷり楽しめるのだ。

 大人が読んでも最高にワクワクする冒険小説『ボイジャーズ8(エイト)』。読み終わったら、そのままお子さんにどうぞ。夏休みも後半戦。読書感想文を書く本がまだ決まっていなければ飛びつくはず!

◆1巻/第10章(144ページ)まで、無料で試し読み大公開中!
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