THE ALFEE・高見沢俊彦が小説家デビュー! 1970年代が舞台に。実話とも思える? 青春小説『音叉』を『オール讀物』で発表! 

文芸・カルチャー

公開日:2017/8/22

 2017年8月22日(火)発売の小説誌『オール讀物』9月号に、日本を代表する音楽アーティスト「THE ALFEE」のリーダー・高見沢俊彦の初小説『音叉(おんさ)』が掲載されている。

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 執筆名・髙見澤俊彦として書かれた『音叉』は、バンドとしてプロデビューをめざす若者の恋と葛藤を描いた青春小説。学生運動、フォーク、ロック喫茶など、若者文化が花開いた1970年代を舞台にした同作は、THE ALFEEが結成45周年を迎える2018年夏に向けて書籍での刊行も予定されている。

<あらすじ>
舞台は学生運動の火も消えようとしていた1973年。私立の聖マリアンヌ学院大学に通う風間雅彦は、高校生の頃から同級生とバンドを組みギターを弾いていた。メンバーはドラムの古澤啓太、キーボードの神林義之、ベースの佐伯美津夫。彼らのバンド「グッド・スメル」はアマチュアコンテストでの準優勝がきっかけでプロデビューを持ちかけられていたが、レコード会社からデビューの条件としてあることを言い渡される。やりきれない気持ちを抱えたまま、夜の原宿に足を向けた雅彦。そこで彼は、忘れられなかったある人物と再会する…。

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 『音叉』に寄せて髙見澤からコメントが届いているので紹介しよう。

「小説を書いてみませんか?」。編集の方からのストレートなオファーが自分の背中を押しました。常々文章は書きたいと思っていましたが、小説は自分には無理だろうとあきらめていました。その後、編集の方と直接お会いして話を進めて行くうちに、音楽畑で長年やって来た自分ならではの表現もあるのでは? と思い書き始めたのが『音叉』です。物語は70年代のロックを中心にした青春群像がテーマですが、あくまでもこれは創作であり、実話でも等身大の自分でもありません。今後の展開は現在様々な発想が渦巻いています…。個人的には小説という新しい扉を、わくわくしながら開けて行きたいと思っています。髙見澤俊彦

 さらに『オール讀物』編集長・大沼貴之からもコメントが届いている。

小説を依頼したきっかけは『偏愛読書館』(『オール讀物』2016年11月号)というエッセイでした。幼いころ、萩原朔太郎の本が並ぶ父の本棚、ヘミングウェイが並ぶ兄の本棚を眺めるのが好きだったことを知り、「この人はどんな小説を書くのだろう」とがぜん興味を抱いたのです。そして、出来上がった小説は想像をはるかに上回るものでした。エンタメであり純文学であり。文学と音楽がミックスされたなつかしさと切なさがつまった青春小説です。大沼貴之

 『オール讀物』9月号は髙見澤の小説以外にも、第157回直木賞を受賞した佐藤正午の総力特集など見所が盛りだくさん。『音叉』とともにチェックしよう。

高見沢俊彦
1954年4月17日生まれ。THE ALFEEリーダー、楽曲制作を担当。1973年、明治学院大学キャンパスにて坂崎幸之助、桜井賢と出会いバンドを結成、翌年デビュー。1983年「メリーアン」が大ヒット。「メリーアン」以降2017年5月リリースの最新シングル「あなたに贈る愛の歌」まで、チャート誌ランキングで51作品連続ベスト10入りを果たしている。通算2,639回のコンサート本数は日本人バンドとして最多記録。

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