赤ちゃんが審査員! 実験から生まれた「赤ちゃんがほんとうに好きな絵本」が大好評

出産・子育て

2018/3/8

 2017年7月に創刊された「あかちゃんが選んだあかちゃんのための絵本」シリーズが、大きな反響を呼んでいる。

 「あかちゃんって、何が好きなのかな? 何を考えているのかな?」「よし、あかちゃんにきいてみよう!」という発想から生まれた同シリーズ。発案者である「東京大学あかちゃんラボ」の開一夫教授は、“あかちゃんの好きなイラストを使いました”という絵本のほとんどは研究者の大人がコメントをしているだけで、“あかちゃんが本当に好きかどうか”は分からないと考えた。

 そこで、あかちゃんが何を考えているのかを実際に聞いてみて、本当にあかちゃんが好きな絵本を制作することに。しかし、言葉をしゃべることができないあかちゃんが何を考えているかを知るためには、さまざまな工夫が必要だった。東京大学あかちゃんラボとの共同研究をすすめ、2年がかりの実験の末ついに3冊の絵本が完成。読者からは絶賛の声が続出している。

あかちゃんの目をくぎづけにしたのはこの絵でした

さまざまな実験のなかで、あかちゃんの視線をくぎづけにして離さないイラストが見つかった。注目度は他のイラストの倍以上。泣く子も見つめる圧倒的な注目度の絵本が『もいもい』だ。

読者アンケートには「こんなに長く、絵本をじっとみるのははじめて! ほかの絵本とは反応が違います。まだお話はできませんが、興味をもっているのが伝わってきてうれしいです」(2カ月・男の子)、「まだお座りできないので、ねんねの状態で読んでいます。『もいもい』の絵と音が気に入って手足をバタバタしていました。ぐずっているとき、『もいもい』と話しかけるとご機嫌が治りました」(4カ月・男の子)との声が。やはりあかちゃん自身が選んだイラストの注目効果は絶大なようだ。

あかちゃんの大好きな絵はおかあさんと逆でした

あかちゃんによる投票(選択注視法)で選ばれた一番人気のキャラクターはお父さん・お母さんの投票とはまったく逆のもの。見習い手品師うるしーは帽子からいろんなものを取り出していく。一番最後に取り出したのはなんと…?

読者アンケートからは「クマの『うるしー』がお気に入りで何度も『もういっかい!』とせがまれています。外国の絵本のような落ちついた色使いも素敵です」(2歳・女の子)、「『うるしー』が大のお気に入り! 何がこんなに楽しいのかと思うほど、最初から大爆笑。こんなに楽しんできいてくれた絵本は初めてで、1日10回ほど読まされていますが、よろこんでくれてこちらも幸せな気持ちです」(1歳5カ月・男の子)といった声が上がっている。

あかちゃんに言葉のイメージから絵を選んでもらいました

『モイモイとキーリー』は、あかちゃんが持つトゲトゲやチクチクなどの言葉のイメージを実験をもとにイラスト化してできた絵本。あかちゃんがイメージする「モイモイ」と「キーリー」がオノマトペの世界を冒険していく。

読者アンケートには「ぐずっているときに『モイモイとキーリー』をみせたら、ピタッと時が止まったかのようにくぎづけになり集中してみていました。まだお話できませんが、次の日は『これ読んで』と持ってきて、毎日じっと聞いて、何度も読んでいます」(1歳4カ月・男の子)などの体験談があり、あかちゃんは夢中になっているようだ。

 さらに、アンケートには「想像力を最大に引き出せる絵本。大人も楽しめる魅力的な絵本だと感じます」(1歳の男の子のママ)、「絵本全体のデザインがよい意味で赤ちゃんぽくなく、アートのように大人も楽しめました」(2カ月の男の子のママ)、「今まで絵本を探すとき、名作と言われるものも手に取りましたが、『本当に楽しめているのか』疑問に思うことも。こちらのシリーズはあかちゃんに好きかどうか聞いてみたということで興味をもちました。実際に子どもが楽しそうに集中して絵本をみてくれてうれしかったです」(4カ月の男の子のママ)、「たくさんの色使いと優しいタッチで描かれている点が気に入りました。あかちゃんの視線をくぎづけにする魔法の本だと思います」(1歳2カ月の女の子のママ)といった声もあり、ママも子どもと一緒になって楽しんでいることがわかった。

 世界初のあかちゃんが選んだ“ほんとうに好きな絵本”を親子で楽しんでみてはいかが?

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開一夫(ひらき・かずお)
東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系教授。「あかちゃん学」を専門とし、東京大学あかちゃんラボを運営。あかちゃんが本当に好きな絵本を作りたいと本書を企画。乳幼児も「正義の味方」を応援することを明らかにするなど、ユニークな研究を行っている。著書に『日曜ピアジェ赤ちゃん学のすすめ』、『赤ちゃんの不思議』などがある。

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