「リアリティがすさまじい」 特別養子縁組を描いた辻村深月の小説『朝が来る』を監督・河瀨直美が映画化!

エンタメ

2019/6/7

img01
『朝が来る』(辻村深月/文藝春秋)

 辻村深月の小説『朝が来る』の映画化が決定。監督は映画「あん」「光」などの河瀨直美が務めるとあって、「このタッグで何が生まれるのか目撃したい」「絶対に映画館で見よう」と歓喜の声が相次いでいる。

 辻村は、『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』など数多くのヒット作を生み出し続ける人気作家。2015年に発表した『朝が来る』は、子どもに恵まれなかった夫婦と望まない妊娠をした幼い母を巡る物語だ。

 武蔵小杉のタワーマンションに住む夫婦・栗原清和と佐都子は、長い不妊治療の末に特別養子縁組という道を選択。養子となった男の子に「朝斗」と名づけ、ごく普通の親子として生活してきた。朝斗が幼稚園に通いだしたころ、栗原家に「子どもを返して欲しい」と要求する電話が。その後「片倉ひかり」を名乗る女性が家まで訪ねてくる。ひかりは朝斗の産みの親の名前で、中学生の時に彼を出産した少女。しかし家に現れた女性には、夫婦の記憶の中にある彼女の面影はなかった――。

 産みの親と育ての親を繋ぐ物語は、「ミステリー感のある展開に引き込まれる」「リアリティがすさまじい」「とにかく重くて辛いけど、希望の光が差す結末に救われた」と読者に大好評。2016年には、安田成美や川島海荷の出演でドラマ化もされている。

 監督の河瀨は、カンヌ国際映画祭やバリャドリッド国際映画祭などで数多くの賞を受賞している日本トップレベルの映画監督。河瀨は辻村の作品を映画化するにあたって、「原作『朝が来る』をこの世界に誕生させた辻村深月の才能に嫉妬する。その物語を映画化できる喜びに打ち震えている」と語っている。一方辻村は、河瀨と初めて会った時のことを思い返しながら「この人に、朝斗と二人の母親を、『朝が来る』の世界を託したい、と強く思った」とコメント。既に脚本もチェック済のようで、ラストシーンを「私が小説で書いてもきっとその光景には届かなかった」と絶賛した。

 映画の撮影は既にスタートしており、6月上旬ごろクランクアップの予定。キャストなどの続報を楽しみに待っていよう。

■映画「朝が来る」
原作:辻村深月
監督・脚本:河瀬直美