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辻村深月

辻村深月 写真=冨永智子
職業・肩書き
作家
ふりがな
つじむら・みづき

プロフィール

最終更新 : 2021-12-13

1980年、山梨県生まれ。2004年、『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年に『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年に『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞を受賞。18年、『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。著書に『琥珀の夏』『嚙みあわない会話と、ある過去について』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『島はぼくらと』『盲目的な恋と友情』『朝が来る』『傲慢と善良』など多数。

受賞歴

最終更新 : 2018-06-08

2004年
『冷たい校舎の時は止まる』第31回メフィスト賞
2011年
『ツナグ』第32回吉川英治文学新人賞
2012年
『鍵のない夢を見る』第147回直木賞
2018年
『かがみの孤城』第15回本屋大賞

「辻村深月」のおすすめ記事・レビュー

【イベントレポート】『鵼の碑』刊行記念!「メフィストリーダーズクラブ」京極夏彦×辻村深月のトークライブ

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(C)森清/講談社

 京極夏彦さんの「百鬼夜行」シリーズ、17年ぶりの新作『鵼の碑』。その刊行を記念して、京極夏彦さんと辻村深月さんのトークライブイベントがおこなわれた。書評家・大矢博子さんを司会に迎え、会員制読書クラブ「メフィストリーダーズクラブ」の会員限定で配信されたその模様をレポートする。 文=アサトーミナミ

辻村深月の作家人生の節目にある、先輩・京極夏彦との2回の“握手”

(C)森清/講談社

 辻村さんは、デビュー前から京極さんの大ファン。17歳の時には、友人と2人、京極さんのサイン会に行き、握手もしてもらったのだという。京極さん曰く、「サイン会は今まで4~5回くらいしかやってない」というから、かなり貴重な機会だったのだろう。山梨県の進学校に通う、遊びに奥手な高校生としては、子どもだけで県外に出かけるということ自体が大冒険。京極さんのサインを求めて、100人近くのファンが列をなすのを見た時、辻村さんは「自分の好きなものが、自分だけのものじゃない」ことに強い衝撃を受けたのだという。と同時に「自分もこんな風に読んでもらえる作家になりたい」と思った…

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「子どもたちの時間は失われてなどいない」天体を通じて取り戻すコロナ禍の希望とは『この夏の星を見る』辻村深月インタビュー

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 ※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2023年8月号からの転載になります。

 〈失われたって言葉を遣うのがね、私はずっと抵抗があったんです。特に、子どもたちに対して〉。綿引という高校の教員が言うこのセリフは、辻村さんがコロナ禍で感じた、本作を書く発端の想いでもある。

取材・文=立花もも 写真=冨永智子

「現実にそれを言うと、きょとんとされることも多かったんです。修学旅行などの行事も軒並み中止になって、通学自体がままならず、実際にいろんなものが失われたじゃない、と。そこには、大人から子どもに対する、私たちが経験してきたいろんなことをできない彼らはかわいそうだという目線も入っていた気がします。でも、確かに通常と様子は違っていたけれど、子どもたちの時間はコロナ禍だからといって止まっていたわけじゃない。子どもは常に今を生きていて、大人たちが想像するよりもずっとたくましく前を向いている。コロナが収束したとしても、大人の言う“元”の状態には戻らないし、彼らにしか切り開けない未来を歩み続けていくのだということを、今作を通じて描きたかった」  物語は2020年の春、緊…

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人気連載が1年間限定で復活中!令和版・解体全書 第2回:辻村深月

人気連載が1年間限定で復活中!令和版・解体全書 第2回:辻村深月

 過去本誌で連載をしていた「解体全書」が、創刊30年に際し1年間限定で復活。第一線で活躍する作家の方々がどのように〝作家〞となっていったのか、これまでの人生や、触れてきた作品、書くことと生きることのかかわりあいなどについてひもといていく。第2回は、コロナ禍1年目の天文部の少年少女たちにフォーカスした最新作『この夏の星を見る』(6月30日刊行予定)で、原点回帰とも言える青春群像劇を綴った辻村深月さんにご登場いただいた。

※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2023年7月号からの転載になります。

取材・文:吉田大助

 多様な作風から今や「ミステリー作家」と紹介されることは少なくなってきたかもしれないが、辻村は根っからのミステリー好きだ。ペンネームは、敬愛するミステリー作家・綾辻行人から一字を取っている。 1980年2月29日生まれ、山梨県笛吹市出身。父方の祖父母は実家で果樹農家を営んでおり、両親は公務員だった。

「祖父は桃やすももの畑を多く持っていたんですが、私が小さい頃はしいたけも作っていて、菌床をいっぱい打ち込んだ木が並んだ作業小屋でよく遊んでいました。歩…

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本屋大賞2018受賞『かがみの孤城』が劇場アニメ化! 原作ファン限定イベントで、小説紹介クリエイター・けんごさん×原作担当編集が作品の魅力を語る《イベントレポート》

本屋大賞2018受賞『かがみの孤城』が劇場アニメ化! 原作ファン限定イベントで、小説紹介クリエイター・けんごさん×原作担当編集が作品の魅力を語る《イベントレポート》

 2018年に本屋大賞を史上最多得票数で受賞したことでも知られる、辻村深月さんの『かがみの孤城』(ポプラ社)が劇場アニメとして全国公開中です。監督を『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』などで幅広い層に支持される原恵一さんが務め、アニメーション制作は『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』など、多くの青春アニメを手掛けるA-1 Picturesが担当。中学生という多感な時期の繊細な感情を息が詰まるほどリアルに描き出し、特に終盤ではファンタジーならではの壮大な展開が待ち受けている原作の魅力を十二分に引き出す布陣で、最高のアニメーション映画が出来上がっています。

 2022年12月14日には、原作小説ファン限定のイベントとしてトークショー付き特別試写会が開催。小説紹介クリエイターとして活躍するけんごさんと、原作の担当編集者であるポプラ社・吉田元子さんのトークショーの様子をリポートします。

(取材・文=原智香)

7歳から93歳まで……。幅広い年代に届いた原作誕生の瞬間

©2022「かがみの孤城」製作委員会

 けんご…

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家出して海辺の街に辿り着いた中学生の「私」。花束が手向けられた夜の広場で、不思議な少女と出会う【辻村深月 ユーレイ】/はじめての②

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直木賞作家4人と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIがコラボレーション! 島本理生、辻村深月、宮部みゆき、森絵都による短編小説集『はじめての』をYOASOBIが楽曲化し、「文学」「音楽」そして「映像」から物語世界をつくりあげていく話題のプロジェクト。企画テーマ「はじめて」をモチーフに書かれた珠玉のアンソロジー『はじめての』から、各話の冒頭部分を全4回連載でお届けします。第2回は、“はじめて家出したときに読む物語”、辻村深月著「ユーレイ」をご紹介します。

 電車は、夜の合間を縫うように走っていく。    窓の外を流れていく景色から昼間の光が失われていくのを、私はぼんやりと眺めていた。  本も読まず、タブレットも見ないで、音楽も聴かずに。  こんなに長い時間、景色だけを見ることは初めての経験だった。住み慣れた町を離れ、車窓の景色がどんどん知らない場所のものになっていく。  窓を通じて車内に入り込む昼下がりの陽射しが、やがて、夕陽のオレンジ色に染まり、そこからだんだんと夜の世界に吸い込まれるように消えていく。その最後の光を、私は惜しむ…

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小説『はじめての』とYOASOBIの楽曲が内包する革新性――仕掛け人たちが見据える、エンタメの理想像

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『はじめての』(水鈴社)

 小説『はじめての』という画期的な試みは、2020年に新たな出版社・水鈴社を立ち上げた篠原一朗氏と、YOASOBIの生みの親とも言えるソニーミュージック・エンタテインメントの屋代陽平氏と山本秀哉氏が業界と会社の枠組みを超えて企画し、4人の直木賞受賞作家とYOASOBIが集うことで生まれた。この座談会は、篠原氏と、YOASOBIのプロモーションやSNS運用を担う屋代氏、同じくプロモーションに加えて音楽制作面を担う山本氏に語り合ってもらったもので、「『はじめての』というプロジェクトが目指すもの」と「YOASOBIが今、向き合っているもの」というテーマが浮き彫りになるテキストとなった。3人が意志を重ね合わせ、ひとつのプロジェクトを編んでいくその背景からは、これからのエンターテインメントが向かっていくべき、ひとつの理想像が見えてくるのではないか。篠原氏、屋代氏、山本氏それぞれと親交があり、互いの仕事を熟知しているROCKIN'ON JAPAN・小栁大輔氏による司会のもと、『はじめての』の革新性について語り合ってもらった。 写真=北…

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YOASOBIが向き合った、巨大な壁。小説『はじめての』を通して、Ayaseとikuraが見つけたもの

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 島本理生、辻村深月、宮部みゆき、森絵都という直木賞受賞作家4名による小説集『はじめての』(水鈴社)。この4人の作家による4つの小説を題材に、4曲の新曲を書き下ろすという前代未聞のチャレンジに挑み続けているのがYOASOBIである。現在発表されている“ミスター”“好きだ”の2曲を聴けば、きっと伝わるだろう。YOASOBIの代名詞とも言える、一筆書きのように美しく、流麗な流線を描きながら進んでいくメロディと、その旋律のポテンシャルを最大限に表現してみせる歌声、そしてその掛け合わせによって生み出されるセンチメンタリズムはやはり見事で、『はじめての』という作品に込められた4つの魂は、YOASOBIをして新たな「発明」に導くほどの、本物の感動を教えてくれるものだ。だが――というか、だからこそ、YOASOBIは巨大な壁に向き合っている。Ayaseとikura――2020年代の音楽シーンを颯爽と革新してみせた若きふたりが自ら語ってくれた、貴重な「本音」が語られている。

 ふたりが『はじめての』という作品に対峙することのプレッシャー、そしてその結果、新たな名…

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YOASOBI×直木賞作家4人による、豪華コラボ。小説『はじめての』から、島本理生原作「ミスター」を配信リリース

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 2月16日に、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIと、4人の直木賞作家がコラボレーションした、短編4作からなるアンソロジー小説『はじめての』(著:島本理生、辻村深月、宮部みゆき、森絵都/水鈴社)が刊行された。

 本作のモチーフは、「はじめて○○したときに読む物語」。直木賞作家の4人が、それぞれ以下のタイトルで物語を紡いでいく。 「私だけの所有者 <はじめて人を好きになったときに読む物語>」(著:島本理生) 「ユーレイ <はじめて家出したときに読む物語>」(著:辻村深月) 「色違いのトランプ <はじめて容疑者になったときに読む物語>」(著:宮部みゆき) 「ヒカリノタネ <はじめて告白したときに読む物語>」(著:森絵都)

 そして、それぞれの小説を原作として、YOASOBIが楽曲を制作。2月16日の小説刊行と同日に配信された第1作は、島本理生氏の小説「私だけの所有者」をもとにした「ミスター」。主人公であるアンドロイド<僕>が、所有者<Mr.ナルセ>に抱いた、名前を知らない<はじめての感情>から綴られる、切なく儚いシティ・ポップに仕上がっている…

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「辻村深月」の本・小説

あなたの言葉を

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作家
辻村深月
出版社
毎日新聞出版
発売日
2024-04-02
ISBN
9784620328058
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時ひらく (文春文庫 ひ 13-51)

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作家
辻村深月
伊坂幸太郎
阿川佐和子
恩田陸
柚木麻子
東野圭吾
出版社
文藝春秋
発売日
2024-02-06
ISBN
9784167921675
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闇祓 (角川文庫)

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作家
辻村深月
出版社
KADOKAWA
発売日
2024-06-13
ISBN
9784041147320
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七つのカップ 現代ホラー小説傑作集 (角川ホラー文庫)

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作家
岩井志麻子
小野不由美
小林泰三
澤村伊智
辻村深月
恒川光太郎
山白朝子
朝宮運河
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-12-22
ISBN
9784041142042
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傲慢と善良 (朝日文庫)

傲慢と善良 (朝日文庫)

作家
辻村深月
出版社
朝日新聞出版
発売日
2022-09-07
ISBN
9784022650597
作品情報を見る
傲慢と善良

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作家
辻村深月
出版社
朝日新聞出版
発売日
2019-03-05
ISBN
9784022515957
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噛みあわない会話と、ある過去について

噛みあわない会話と、ある過去について

作家
辻村深月
出版社
講談社
発売日
2018-06-14
ISBN
9784065118252
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この夏の星を見る

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作家
辻村深月
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-06-30
ISBN
9784041132166
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