大江賞受賞の綿矢りさ、最新作は百合小説!?

文芸・カルチャー

2012/4/30


 『かわいそうだね?』で第6回大江健三郎賞を受賞した、綿矢りさ。17歳でのデビュー以来、寡作だった綿矢だが、ここ2年ほど精力的に作品を発表している。

 そんな綿矢の最新作が、『新潮』5月号に掲載された。タイトルは「ひらいて」。久々に女子高生が主人公で、『インストール』『蹴りたい背中』を彷彿させる、原点回帰の作品かと思いきや……。

 「私は邪険に彼女の手をふり払うと、目の前にあった彼女の乳首を吸った」
 「私は美雪にしているのと同じやり方で、自分自身も侵した」
 「くすぐるようになめたり、丸いお尻のカーブに手を当ててじんわり暖めたり」――
 
 え? これって? そう、なんと! 主人公と同級生女子とのセックスが描かれていたりするのだ。綿矢りさの新作って、まさか女子高生同士の恋愛を描いた百合小説なの!? しかもお相手は、自分が片想いしてる男子の彼女、というドロドロな展開だ。

 でも、恋愛も友情もドロドロも、一筋縄では終わらせないのが、綿矢流なだけにぜひラストまで読んでいただきたい。進化した綿矢りさを味わえることは、まちがいなし。ちなみに、手紙の盗み読みに、なりすましメール、主人公の性格の悪さは、相変わらずの一級品でした。

(ダ・ヴィンチ電子ナビより)