米澤穂信の古典部シリーズ第5弾『ふたりの距離の概算』

マンガ

更新日:2012/6/25

 放映中のTVアニメ『氷菓』も好評の、米澤穂信の“古典部シリーズ”第5弾『ふたりの距離の概算』(角川文庫)の文庫が6/22に発売された。


4月からのアニメ放送開始に合わせ、既刊の4巻の文庫カバーがアニメ絵のものにリニューアルされ、爆発的に売れ行きを伸ばしている。アニメのクオリティの高さから、原作が必ず売れてしまうという京都アニメーションの定評が、あらためて証明された格好だ。

 そんななか、シリーズ第5弾『ふたりの距離の概算』の文庫カバー画像を見ると、校舎の壁とグラウンドの写真。「なんだ、アニメの絵じゃないのか」と内心ガッカリしてしまった人もいるのでは? 少々地味にも思えるこのカバーには、秘密がある。実は、裏面に京都アニメーション描き下しのアニメビジュアルがプリントされた、リバーシブルカバーなのだ! 期間限定ということなので、アニメファンは早めに購入したほうがよさそう。

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 ちなみにシリーズ第1弾である『氷菓』は米澤のデビュー作で、出版は2001年。10年以上前の作品だが、大きな事件でなく“日常の”謎、主人公の“無気力キャラ”など、現在のライトノベルの一大潮流につながる要素が古典部シリーズには詰まっている。アニメ化の勢いがあるとはいえ、10年の時を経て新しい読者を大量に獲得しているのには、そんな理由もあるのかもしれない。

(ダ・ヴィンチ電子ナビより)