こんな綾野剛が見たい! 『夏の終り』期待の名場面ベスト3

満島ひかり

2012/7/13

 いま、もっとも注目を集めている俳優、綾野剛。彼のセクシーな魅力が炸裂する日が近づいている!?
綾野といえば、NHKの朝ドラ『カーネーション』では、朴訥とした職人(しかも無自覚にセクシー)周防役で一躍、奥サマ方のハートを射止めた。公開間近の『ヘルタースケルター』では、沢尻エリカの言いなりになるダメ男を好演。今年は舞台に映画と出演作が目白押し状態だ。

 そんな彼が出演することで話題となっているのが、映画『夏の終り』。共演に満島ひかり、小林薫という演技派俳優が揃い、2013年の公開が発表されたばかりだ。
原作『夏の終り』(新潮社)は、瀬戸内寂聴が出家前に執筆し、63年に本作で女流文学賞を受賞した私小説。バツイチの染織家・知子(満島)が、慎吾(小林)との8年におよぶ不倫生活に疲れ、年下の元カレ・涼太(綾野)とよりを戻し、二股生活を送るという物語。――泥沼ともいえる関係のなかで、懸命に独自の愛を貫こうとする知子の姿が描かれた名作だ。

 まさしく、綾野の魅力である“色気”がいかんなく発揮されそうなこの映画。そこで今回は、いち早く原作から、綾野のセクシーな魅力が堪能できそうなシーンを抜粋してみたい。
まずは、慎吾には銭湯に出かけると嘘をついて、知子が凉太の部屋を突然訪れた場面だ。

【案の定、凉太はふいにドアの中にすべりこんで来た知子を見て、幽霊を見るような目つきをした。次の瞬間、事態をのみこむと口も利かず、震えながら、いきなり知子の肩をわし掴みにした。
「こんなことして……こんな……」
顔を離すと、うわごとのようにつぶやき、なおいっそう激しく唇をふさぎにきた。】

 幽霊を見るような目つき! 綾野の武器“涼しげな目”攻撃が大いに期待できそうだ。
さらに、12年前の出会いの場面もグッとくる。夫の教え子である凉太が、夫を訪ねて北京の家に訪問し、不在のため帰るシーン。

【明るい陽光の下で見るとまだ少年に呼ぶにふさわしい、初々しい皮膚をしていた。旅行用の半ズボンに白い膝下までの靴下につつまれた足がしなやかにのびていた。
玄関の階段を降りきると、凉太は入り口で見送っている知子をふり仰いで片手をあげた。
「さようなら、おくさん」】

そして、極めつきは、酔って自制できなくなった涼太が、知子に感情を爆発させるシーンだ。

【「もうどうなったっていいんだ。ぼくはもうどんな立場だってがまんする。あなたが時々逢ってくれるだけでいい。ほんとにそれしか望まない。あなたが苦しむのをみるのはいやだ。捨てないといってくれ」
知子の膝にとりすがっていう(後略)】

 あの綾野剛が子犬のように懇願! ファンならずとも想像するだけで瀕死は必至、痛恨の一撃だ。
――果たして、これらのシーンが映画に登場するかどうか。映画館で萌え苦しまないよう、いまから原作を読みこんで防御力を高めておくべし!