1日1分で大人の身長が伸びる!? トップアスリートの治療も手掛けた鍼灸整体師が伝授する“伸長エクササイズ”

　あと1cmでも身長が高かったら……。コンプレックスを持ちながら成長期を過ぎてしまい、諦めてしまった人も多いのでは。

　だが、そんな思いは人体構造学の粋を結集したエクササイズを収録する『身長は伸びる！』（自由国民社）で、解消できるかもしれない。

　著者は10万人以上に施術をしてきた、鍼灸師・柔道整復師の高林孝光氏。バレーボールのJOCジュニアオリンピックカップ東京代表トレーナーを務めるなど、アスリートの治療実績もあり、ウェブサイト「タウンワークマガジン」で紹介した、背を伸ばすための“伸長エクササイズ”が話題に。

　高林氏によると、長年の生活習慣によって歪んだ体をエクササイズで元の位置に戻すことで、即効で2～3cm身長が伸びることもあるという。

　本書にはこれまでの治療経験を総動員させた6種類の“伸長エクササイズ”がイラストつきで詳しく掲載されている。

伸長のカギに着目したエクササイズ「のびタス」

　身長を伸ばすカギは、「代謝」「成長ホルモン」「骨格」の3点と高林氏はいう。自身が考案した伸長エクササイズ「のびタス」には全身の代謝を促進して成長ホルモンの分泌を促し、骨格を矯正する効果が期待できるため、身長アップに繋がるのだとか。

「のびタス」は6種のエクササイズで構成されており、全身の骨格を矯正すると同時に、その骨格と関連の深い筋肉も強化するよう設計されている。そのため、6種のエクササイズは最低でも1日に1回、順番通りに行うことが重要だ。

　そう聞くと、ちょっと面倒だと思うかもしれないが、6種類のエクササイズを規定の回数行っても、かかる時間はたったの1分。必要な道具もクッションやタオルといった身近な日用品ばかりだ。なお、時間帯は、重力の影響を受けていない朝が最も効果的だとか。

　ここでエクササイズをいくつか紹介しよう。1つ目は6種の中で最初に行う「腕のグルグル後ろ回し」だ。

①頭の上からヒモで引っ張られるイメージで背筋を伸ばし、足をそろえて立つ
②両手を真上に伸ばして腕の長さの違いを確認
③片方の腕のつけ根、わきの下あたりに反対の手を当てて、腕を5回後ろに回す
④両手を真上に伸ばして、腕の長さの違いを確認
⑤もう一方の腕でも③の動作を行う
⑥両手を真上に伸ばして腕の長さの違いを確認

　実施する時は、できるだけ速く腕を回すと遠心力が生じてストレッチ効果が高まるとのこと。高林氏いわく、腕が長くなると全体のバランスが整い、実際に伸びた身長よりも背が高く見える効果が期待できるという。

　また、「バンザイクッションスクワット」は、家にあるタオルとクッションを使って行う、ネコ背とO脚を同時に改善するエクササイズ。広背筋のストレッチと、大腿四頭筋と内転筋のトレーニング効果がある。

　やり方は、2ステップでこちらも簡単だ。

①クッションを太ももの間にはさんで立ち、タオルを両手で持ってバンザイをする。手の幅は肩幅より広め
②タオルを背中まで下げながらひざを曲げ、タオルを頭の上に上げながらひざを伸ばすことを5回くり返す。これを2セット行う

　このほかにも、パートナーからの協力が可能な場合は、6種のエクササイズとともにふたりで行うオプションメニューも取り入れるとさらに効果が高まるという。どれも短時間で実践できる内容だ。

　本書では「のびタス」の効果をさらに高める日常生活の工夫として、理想の食事や確保したい睡眠時間の目安なども紹介されているので、そちらも要チェック。また、錯視効果を利用した「身長を高く見せる裏技」も知ることができる。

　自分をもっと好きになるきっかけをくれるかもしれない「のびタス」を、日常の中に取り入れてみてはいかがだろうか。

文＝古川諭香