市原隼人主演ドラマ『おいしい給食』。「どちらが給食をおいしく食べるか」を競う全身全霊の給食バトルが見逃せない

マンガ

更新日:2023/10/30

おいしい給食
おいしい給食』(AMG出版:原作、麻生我等:作画/スクウェア・エニックス)

 小中学生の頃、「一番好きな科目と言えば?」と聞かれたとき、僕は迷わず「給食!」と答えていた。体育でも美術でも道徳の時間でもない(給食を授業と言っていいのかはさておき……)。同じように給食をこよなく愛していた人、4時間目終了のチャイムが鳴る3分前から黒板ではなく時計を見ていた人はきっと多いはず。いざ給食が目の前に並んだときの興奮は、いま思い出してもワクワクする。

おいしい給食』(AMG出版:原作、麻生我等:作画/スクウェア・エニックス)は、そんな給食愛がギュッと詰み込まれた作品だ。本作はマンガや小説だけでなく2019年に市原隼人主演でドラマ第一期が、2021年には第二期が放送され、映画もすでに2本公開されているほどの大ヒット作。2023年10月には第三期が放送予定となっている。本稿では、第三期をより楽しめるように、あらためてマンガ『おいしい給食』の魅力をおさらいしたい。

 物語は、常節中学校の教師・甘利田幸男と、彼が担任するクラスの生徒・神野ゴウによる「どちらが給食をおいしく食べるか」という全身全霊の給食バトルがメインに描かれる。給食愛なら誰にも負けないと自負し、読者が共感できるオーソドックスな食べ方で給食を楽しむ甘利田。対して神野は、読者や甘利田の予想を超える食べ方で給食を楽しむ、まさに給食界のアーティスト。どちらも給食を120%、いや150%愛しているからこそバトルになってしまう。学生時代に思いを馳せるとともに、2人の勝負の行方に注目してもらいたい。

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 もちろん給食シーンで登場する献立は、ビン牛乳(ミルメーク付き)、鯨の竜田揚げ、ソフト麺、コッペパンとマーガリン、揚げパン、冷凍みかんなど、誰でも一度は口にしたことがあるラインナップばかり。これら錚々たる面々を、甘利田や神野がどのように味わいながら食べるのか。その様子を見たとき、きっと猛烈に給食が恋しくなるはずだ。昨今は、全国で学校給食が停止しているというニュースを耳にするが、これほど栄養バランスが考えられ、味も文句なしのご飯がなくなってしまうのは本当に寂しい。どうかなくならないでほしいと願うばかりだ。

 10月放送のドラマ第三期の舞台は函館となっている。北海道の地で育った食材がふんだんに使われた給食を、甘利田はどのように味わい尽くすのか!? 第一期、二期で甘利田と競い合った神野はもう中学校を卒業しているが、彼のようなライバルが今期も登場するのか!? これまでのあらすじをマンガや小説でおさらいするとともに、ドラマも要チェックだ!

文=トヤカン

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