夫とのスキンシップが無理!! 第一子出産後に変わった妻。産後クライシスに陥りながら挑む妊活道『二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?』

マンガ

公開日:2024/3/18

二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?

 いまや雑誌やテレビで特集が組まれるほど、多くの人を悩ませている「セックスレス」問題。産後の女性の場合だと「夫とのスキンシップが無理」「顔も合わせたくない」と感じ、そのままレスになってしまった…という方も少なくありません。

 そこで、レスだけど第二子が欲しい! というジレンマを抱えた夫婦におすすめしたいのが、妊活エッセイコミック『二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?』(まきこんぶ/KADOKAWA)です。

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 本作では著者のまきこんぶさんが実際に経験した、第一子出産からのセックスレス、波乱万丈な妊活、そして産まれることができなかった第二子との思い出が描かれています。

※作中に流産についての描写があります。また、著者の経験談であり、すべての方に当てはまる内容ではございません。

 妻・まきこんぶ。夫・オタッキー。2人は惚気(のろけ)がとまらないラブラブ夫婦。しかし念願の第一子誕生を経て妻の心に芽生えたのは「夫、無理!!」という嫌悪感でした。

二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?

二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?

 軽く触れられるのも、キスも無理。ましてやセックスなんて絶対に無理! という産後クライシスに陥りながらも、二人目妊娠に向け妊活という大海原に漕ぎだします。しかし長かったレスの代償は大きく、今度はすれ違い状態に…。

「セックスレスだけど二人目は欲しい!」という願望は一見矛盾を感じるようですが、「その気持ちわかるよ!」と共感する方は多いのではないでしょうか。

 産後って、異性である夫に対して本能で警告音が鳴るんですよね…。とてもじゃないけどセックスどころではない。それらの感情にはホルモンが関係していて、ガルガル期とも呼ばれています。「セックスせずにどうにか子供を授かれないものか」と願ったお母さんもいるかもしれません。

 まきこんぶさんはそういうどうしようもなかった時期との決別を、コメディタッチで描いていきます。

二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?

二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?

 周囲の人とはシェアしにくいデリケートな悩みだからこそ、マンガで読めることのありがたみ。「夫への嫌悪感、どう乗り越えたらいいんだよぉぉぉ!」と悩んでいる方には、ぜひお守りがわりに読んでいただきたいです。

 そして後半は第二子の妊活ターン。レスが長引き、営みの始め方が分からなくなってしまったり、同僚が第二子を授かっていたりという状況にまきこんぶさんは焦ります。周囲の変化や、それによって移り変わる感情が賑やかに描かれているのもエッセイならではの楽しさです。

 子供を授かることは当たり前ではなく奇跡なんだ…と改めて感じさせられる結末にも注目してください。

二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?

二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?

 冒頭、ジレンマを抱えた夫婦に読んで欲しい、と呼びかけたのには理由があります。本作の主役は妻であるまきこんぶさんですが、夫・オタッキーさんの様子についても詳細に描かれているからです。

 産後は愛妻の変化に打ちひしがれ、妊活中は若干斜め上の行動をとるなど、レスと妊活に振り回されるオタッキーさんの姿は間違いなく世の男性の共感を呼ぶはず。

二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?

二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?

 本作の発売後、改めて当時をふりかえったオタッキーさんは、女性の体の変化についてしっかり理解するべきだった、と感じられたそう。自分の言葉で伝えるのは難しくても、本作を読むことで「彼女は(彼は)いまこんな風にかんじているのか」と、お互いの状況を思いやるきっかけになるかもしれません。

 人の感情はこれ! とひとつに決めつけられないものです。「レスと妊活」も、矛盾しているようでそれぞれが当たり前に共存する願いだと思います。いまは足踏みしているけれど二人目が欲しい! と頭を悩ませているご夫婦は、ぜひ先人の経験談に目を通してみてはいかがでしょうか。

文=ネゴト/ あまみん

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